博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

今日は1日雨です

2005年10月15日 | SF
なのにスポーツクラブまで徒歩で行って(約4キロあります)きて思い切りぬれました。

 さて再びSFの中の変な名前ですが、今度は日本人作家のものです。
かの小松左京先生の1967年の中篇「神への長い道」(1967年)の主人公、フジ・ナカハラも何か変な名前です(日本人ではあるらしい)。そのプロフィルが、
オスロ大学卒、学位は修士号2つ。18歳で結婚し、25歳で離婚。新婚旅行は自家用機でアラスカから南米のパタゴニアまでを踏破した。広告代理店、シンクタンク研究員、貨物船船員などの仕事を転々とし、今は無職となっています。背景の時代は最初が2000年代です。つまり私達の現在です。「古きよき2000年代よ」というせりふが出てきます。
 私はこの作品を高校2年生の頃に読みました。その後、私自身がこのフジ・ナカハラの人生を無意識になぞっているような気がしています。結婚はしたことありませんが。広告代理店の仕事もしましたし、シンクタンク研究員もしたことがあります。
 フジ・ナカハラは、あらゆることに興味を失い、無期限の人工冬眠で未来へ旅立ちます。そして・・・
 人工冬眠の技術は今の所、確立されていませんが、もしできるなら私もしてみたいことです。
 人工冬眠は、映画「2001年宇宙の旅」(1968年)や「エイリアン」(1979年)などに出てくるので、未来技術の一つとして比較的知られていると思いますが、実際に可能なことなのでしょうか。実は現在でも数時間かかる大がかりな心臓外科手術や、脳死を防止する医療技術として、体温を著しく低下させた状態を維持する技術は確立されているのです。しかし数時間ならともかく何年という単位ですとどうなるでしょう?
 人体を凍結させると体細胞に含まれた水分が膨張して細胞を破壊してしまいます。これを防ぐ薬剤はありますが、人体全体をその薬剤に漬け込んで数年以上を経過した場合、どんな副作用が起こるかは不明です。また人体には自然の放射性物質が極く僅かですが含まれているそうです。これらの放射性物質は一定の時間が経過すると崩壊して放射線を出して、周囲の細胞組織を破壊します。普通に生活している限り、新陳代謝で破壊された組織はすぐに再生されていきます。しかし代謝が著しく低い状態では破壊されていく一方になります。
 というわけで、どうもかなり難しそうです。
 三菱化学生命科学研究所の近藤宣昭氏は、正に人工冬眠の研究をされている方で、私は以前インタビューでお話を伺ったことがあります。近藤氏はシマリスを使って研究をされていました。興味深いのは私達人間に近い哺乳類でもシマリスのように冬眠する種は珍しくないことです。近藤氏は冬眠によって寿命を延長する可能性についても言及されていました。100倍程度伸ばせるらしいのです。もし人間に当てはめたら1万年(但し眠った状態でですよ)ということになります・・・もちろん近藤氏はこの見積もりが人間にも当てはまるかどうかは不明とおしゃっていましたが、それにしても興味深いことです。



 




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