SF作家・翻訳家の小隅黎(本名:柴野拓美)さんが16日に肺炎のため亡くなりました。83歳でした。小隅さんは東京工業大学卒業後、高校で数学を教えながら数多くの海外SF作品を日本に紹介されたほか、日本では初のSF同人誌「宇宙塵」創刊や日本SF大会の創設に携わるなど、日本にSF文学を定着させることに大きな貢献をされた方です。J.P.ホーガン、E.E.スミス、ハル・クレメントなどの有名作家のおなじみの作品を多く翻訳されています。ご自分でもSFを書かれています。私は小学校4~6年の頃、熱心に小隅さんの作品を読んでいました。意外とジュブナイル、少年少女向けの作品が多かった記憶があります。『超人間プラスX』、『月ジェット作戦』等が記憶に残っています。『超人間プラスX』は当時の私の年齢くらいの子供達が超能力を授かり、いろいろな事件に遭遇します。しかし結局、彼らは超能力は倫理感の確立していない子供には使えない、使ってはいけないという判断を下し・・・という物語でした。実際に読んだのは40年前で手元に本も無いのであやふやな記憶ですが。40年も前に児童向け作品でこんなことが書かれていたということは今考えてみると驚くべきことのような気がします。
振り返ってみると、私は小学生の頃に小隅さんのオリジナル作品を読み、中学生以降成人後は海外の翻訳作品を多く読んでいたことになります。ここらへんは小隅さんに先ず児童向けの作品で当時の私達子供達にSFへの道を開き、その後海外の本格的作品を紹介するという戦略があったのではないかと想像が膨らみます。お亡くなりになったので、直接ご本人にお聞きできないことは残念ですが。
振り返ってみると、私は小学生の頃に小隅さんのオリジナル作品を読み、中学生以降成人後は海外の翻訳作品を多く読んでいたことになります。ここらへんは小隅さんに先ず児童向けの作品で当時の私達子供達にSFへの道を開き、その後海外の本格的作品を紹介するという戦略があったのではないかと想像が膨らみます。お亡くなりになったので、直接ご本人にお聞きできないことは残念ですが。