博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

2010年8月15日 2

2011年07月31日 | SF
(昨日の続き)
 あらためて調べてみると、「極冠作戦」も「HE-BEA計画」も初出は、1967年のSFマガジンに掲載された作品でした。両作品とも後にハヤカワSF文庫「本邦東西朝縁起覚書」として1974年に出版されています。この「本邦東西朝縁起覚書」に表題の「2010年8月15日」という短編が収録されていました(初出は1968年雑誌「話の特集」)。小松さんは1931年生まれで終戦時14歳、旧制第一神戸中学校に通っていましたが、戦争末期の勤労動員で神戸市内の軍需工場で働いていました。この時の体験が、小松さんの様々な作品、例えば最初期の短編「地には平和を」などに出てきます。「2010年8月15日」も同趣旨の短編でした。79歳で臨終を迎えようとしている、どうやら小松さん自身をモデルにしているらしい老人が65年前の終戦時を思い出していくという話(だったと思います。手元に現物がないのでうろおぼえです)でした。ですから昨年2010年の終戦記念日には、ああ小松さんは2010年まで生き抜いたのだなと感慨深く思いました。

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