博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

RK手術

2011年07月24日 | 歴史
 じゅんじさん、コメントありがとうございます!古代ローマの医師ガレノスはこの白内障手術は大得意だったそうですよ。
 ところで視力矯正手術の広告がプロレス誌に載っていましたか。なるほど、プロレスのような格闘技では近視は不利ですものね。眼鏡という訳にはいかないし、コンタクトもハードなら危ないですね。
 私が旧ソ連における近視矯正手術の存在を知ったのは、初めて眼鏡を作った翌々年の1973年でした(中学1年の時です)。何かの少年誌のコラムで読んだのです。自分が近視になったので関心があって記事に引き付けられたのでしょう。私の記憶ではソ連における近視矯正手術であるRK(Radial Keratotomy)手術の最初の患者は交通事故に遭い、かけていた眼鏡のガラスの破片で目を負傷した13歳の少年でした。モスクワ顕微手術眼科研究所の医師スビャトスラフ・ニコラエビッチ・フィヨドロフ教授がその少年の目を治療した所、傷が治ってみると0.1しかなかった少年の視力が正常になっていたそうです。このことにヒントを得て、近視の角膜に切れ込みを入れて、ピントを再調節するというRK(Radial Keratotomy)手術がはじまったのだそうです。RK手術で治療を受けた人は全世界で1200万人もいるそうです。しかしRK手術は、その成否が医師の技量にかなり左右されるので今ではほとんど行なわれていないそうです。現在はほとんどレーザーを用いるレーシックが主流ですね。
 フィヨドロフ教授はソ連の民主化にも尽くした人で、ゴルバチョフ政権末期にソ連人民代議員としても活躍し、ロシア大統領選挙に出馬したこともあるような話を聞きました。残念ながら2000年6月に搭乗していたヘリコプターが墜落して亡くなっています。
 余談ですが、フィヨドロフ教授が1960年代末期から70年代初頭にRK手術法を確立するはるか以前に、この方法を考案し、手術を行なっていた医師がおられたそうです。しかもなんと日本人なのだそうです。順天堂大学の故・佐藤勉教授が昭和20年代に既にこの手術を850件以上行なっていたそうです。ただ当時は切れ込みを入れるときに角膜の内皮細胞を傷付けてしまうことがあり、深刻な副作用が出た例があったため中止されたのだそうです。内皮細胞に影響を及ぼさないように切れ込みを入れることを可能にする技術が確立して初めて世界に広まったということなのでしょうね。
 ソースです⇒ http://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/ganka/shinryo.html 
 私もさすがに角膜に切れ込みを入れるという方法に恐れをなし、やってみようとは思いませんでした。

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