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令和4年-社会一般問5-A「社会保険労務士法の補佐人制度」

2023-04-21 04:00:01 | 過去問データベース

今回は、令和4年-社会一般問5-A「社会保険労務士法の補佐人制度」です。

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社会保険労務士が、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び
労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所におい
て、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、行った陳述は、
当事者又は訴訟代理人が自らしたものとみなされるが、当事者又は訴訟代理人
が社会保険労務士の行った陳述を直ちに取り消し、又は更正したときは、この
限りでない。

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「社会保険労務士法の補佐人制度」に関する問題です。

次の問題をみてください。

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【 H28―3-A 】
特定社会保険労務士に限り、補佐人として、労働社会保険に関する行政訴訟
の場面や、個別労働関係紛争に関する民事訴訟の場面で、弁護士とともに裁判
所に出頭し、陳述することができる。

【 R1―5-C 】
社会保険労務士は、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働
社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所において、
補佐人として、弁護士である訴訟代理人に代わって出頭し、陳述をすることが
できる。

【 R3―5-B 】
社会保険労務士は、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び
労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所におい
て、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述及び尋問
をすることができる。

【 H27―4-ウ 】
社会保険労務士法第2条の2第1項の規定により社会保険労務士が事業に
おける労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく
社会保険に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士で
ある訴訟代理人とともに出頭し、陳述をする事務について、社会保険労務士
法人は、その社員又は使用人である社会保険労務士に行わせる事務の委託を
受けることができる。

【 H29―3-A 】
社会保険労務士が、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに裁判所
に出頭し、陳述した場合、当事者又は訴訟代理人がその陳述を直ちに取り消し、
又は更正しない限り、当事者又は訴訟代理人が自らその陳述をしたものとみ
なされる。

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社会保険労務士法の補佐人制度は、この規定の制定当時、企業組織の再編や
人事労務管理の個別化等に伴い、個別労働関係紛争が増加しており、以前にも
増して紛争の迅速かつ的確な解決が求められていたため、労働及び社会保険
諸制度に係る業務に熟達した社会保険労務士の活躍に対する要請が、量的に
も、質的にもますます増大していたことから、こうした状況に対応するため
設けられたものです。

補佐人制度は、「事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働
社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項」について、社会保険労務士
が裁判所において補佐人となることができる制度であって、紛争解決手続
代理業務と異なり、補佐人となることができるのは特定社会保険労務士に
限定されません。
したがって、「特定社会保険労務士に限り」としている【 H28―3-A 】
は誤りです。

社会保険労務士が補佐人としての業務を行うことができるのは、弁護士で
ある訴訟代理人とともに出頭した場合であって、単独では行えないので、
「弁護士である訴訟代理人に代わって出頭」して行えるというものではあり
ません。ですので、【 R1―5-C 】は誤りです。
また、行うことができるのは訴訟代理人とともに出頭し、陳述することで
あって、これ以外のことを行うことができるとはされていません。その
ため、「尋問をすることができる」としている【 R3―5-B 】も誤り
です。

【 H27―4-ウ 】は社会保険労務士法人に関するものですが、補佐人と
しての業務は社会保険労務士法人においても委託を受けることができるので、
正しいです。

【 H29―3-A 】と【 R4―5-A 】は、社会保険労務士が陳述した
場合の効果について、「当事者又は訴訟代理人が社会保険労務士の行った
陳述を直ちに取り消し、又は更正した」場合を論点にしていますが、いずれ
もそのとおりで、正しいです。
当事者や訴訟代理人の意思の方が優先されます。

補佐人制度は、平成27年4月1日から施行されたもので、施行から10年経って
いないにもかかわらず、これだけ出題されているので、今後も出題されるで
しょう。
選択式での出題もあり得るので、その対策も怠らずに。

 

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