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■□ 2017.12.23
■□ K-Net 社労士受験ゼミ
■□ 合格ナビゲーション No734
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└■ 本日のメニュー
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1 はじめに
2 白書対策
3 過去問データベース
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└■ 1 はじめに
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今年も残り8日です。
この時季は、仕事も生活も忙しく、勉強している時間がないという受験生の方、
多いかと思います。
ところで、社労士試験の択一式について、70点満点で実施されていて、
受験生の得点状況、平均点の変動に応じて合格基準点が決まります。
平成29年度試験の平均点は31.9点で、合格基準点が45点でした。
平均点は、受験生の得点を平均した点ですから、
その点に近い受験生が多いというわけではなく、
得点の高い受験生と低い受験生に2分されているということもあり、
1点から70点までの各点に均等に存在しているということも、
まずないでしょう。
で、多分、30点台、40点台に、かなり多くの受験生が分布されている
と思われます。
ということはですよ、受験者数が4万人近くいるのであれば、
合格基準点に1点足りないという方(単純に択一式の合計点で考えた場合)、
100人とか、200人とかという人数ではなく、
1,000人や2,000人いるかも?しれないわけです。
もし、そうであれば、
これらの方すべてが、合格するだけの実力はあったけど、
たまたま1点足りずに合格を逃した・・・なんてことはあるでしょうか?
たまたま、1点足りない点が取れたということもあるでしょう。
受験回数を重ねている方の中には、
あと1点という経験を何度かしている方もいるでしょう。
では、
真に実力があるけれど、たまたま1点足りなかったのでしょうか?
そういう方もいると思いますが・・・・
そもそも、それほど実力はないけど、
たまたま惜しいところまでいったというのが何度かあった、
ということもあり得ます。
ですので、平成29年度試験、惜しい結果だった方、
自分自身はどうなんだということを考えてみてはどうでしょうか?
それによって、勉強方法が違ってくることがあります。
ですので、平成30年度試験に向けて、勉強を進めるという場合、
慣れ親しんだ教材や勉強方法は、勉強しやすいと感じるでしょうが、
「合格」ということに関しては、それが正解とは限りません。
それが正解であれば、それをひたすら信じて進めば、合格につながるでしょう。
逆に、抜本的に勉強方法を変える、
それで、合格につながるってこともあり得ます。
年末年始、考える時間があるのであれば、考えてみましょう。
方向転換が必要なら、このタイミングであれば、十分間に合います。
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└■ 2 白書対策
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今回の白書対策は、「働き方の変化」に関する記述です(平成29年版厚生労働
白書P21)。
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戦後の我が国では、1960年代の高度経済成長期に、不足しがちな労働力を確保
するため、「終身雇用」、「年功序列賃金」、「企業別組合」といった日本型雇用
慣行により、主として男性労働者を正社員として処遇してきた。
このような日本型雇用慣行は、農林水産業や自営業に従事する人が減少し雇用
労働者が増加する中で、我が国の失業率を諸外国と比較して低水準に抑えること
に貢献するとともに、労働者とその家族の生活の安定や生活水準の向上に大きく
寄与し、生活保障の中心的な役割を果たしてきた。
しかし、その後の経済のグローバル化や国際競争の激化、高度情報化の進展など
を背景に、こうした雇用慣行は変容し、近年では、非正規雇用労働者比率が4割
近くを占めている。
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「働き方の変化」に関する記述です。
まず、「日本型雇用慣行」に関する記述があります。
白書では、「終身雇用」「年功序列賃金」「企業別組合」の3つを挙げていますが、
このうち「企業別組合」に関連して、
【 25-労一2-A 】
日本の労働組合の最大の特徴は、労働組合が企業別に組織されているいわゆる
1企業別組合である点にあり、使用者は、労働者の労働条件の変更を行う場合
には、まず企業内の多数労働組合と団体交渉を行う義務を負う。
という出題があります。
この問題は、「まず企業内の多数労働組合と団体交渉を行う義務を負う」という
箇所が誤りで、「企業別組合」が論点になっているわけではありません。
ただ、労働組合関係のたびたび出題されているので、日本型雇用慣行の1つとして
「企業別組合」が挙げられるという点は、押さえておいたほうがよいでしょう。
それと、「非正規雇用労働者比率が4割近くを占めている」という記述に関して、
就業形態に関することは択一式で何度も出題されているので、非正規雇用労働者
比率については、おおよその割合くらいは知っておきましょう。
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└■ 3 過去問データベース
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今回は、平成29年-労災法問5-B「一部負担金」です。
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療養給付を受ける労働者は、一部負担金を徴収されることがある。
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「一部負担金」に関する問題です。
次の問題をみてください。
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【 24-2-B 】
政府は、療養給付を受ける労働者(法令で定める者を除く)から、200円(健康
保険法に規定する日雇特例被保険者である労働者については100円)を一部負担金
として徴収する。ただし、現に療養に要した費用の総額がこの額に満たない場合は、
現に療養に要した費用の総額に相当する額を徴収する。
【 17-4-A 】
療養給付を受ける労働者(厚生労働省令で定める者を除く)は、その費用の一部として
200円(健康保険の日雇特例被保険者にあっては100円)を負担する。ただし、療養
給付を受ける労働者に支給する休業給付であって最初に支給すべき事由の生じた日に
係るものについて厚生労働省令で定める額を減額した休業給付の支給を受けた労働者
については、この限りでない。
【 14-7-A 】
通勤災害により療養給付を受ける労働者は、500円を超えない範囲内で厚生労働省令
で定める額の一部負担金を徴収される。
【 11-6-A 】
通勤災害により療養給付を受ける労働者は、200円を超えない範囲内で定める額を
一部負担金として政府に徴収されるが、第三者の行為によって生じた事故により
療養給付を受ける者や療養の開始後3日以内に死亡した者は、徴収されない。
【 27-2-E 】
政府が療養給付を受ける労働者から徴収する一部負担金は、第三者の行為によって
生じた交通事故により療養給付を受ける者からも徴収する。
【 25-4-イ 】
政府は、療養の開始後3日以内に死亡した者からは、一部負担金を徴収する。
【 25-4-ウ 】
政府は、同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
からは、一部負担金を徴収しない。
【 9-記述 】
政府は、通勤災害によって療養給付を受ける労働者から、一部負担金として
( A )円を超えない額を徴収するが、次に掲げる者からは徴収しないことと
している。
1) 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
2) 療養の開始後3日以内に死亡した者その他( B )を受けない者
3) 同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
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一部負担金の問題です。
通勤災害は直接的には事業主の責任がないので、療養給付を受ける場合、その費用の
一部を受益者である労働者に負担させることにしています。
そのため、一部負担金が徴収されることがあります。
ですので、【 29-5-B 】は正しいです。
そこで、一部負担金の規定は、択一式だけでなく、記述式でも出題されたことが
あり、いずれにしても、論点は、だいたい次の3つです。
・いくらなのか?
・どのように徴収するのか?
・徴収されない場合はどんなときか?
そこで、【 24-2-B 】【 17-4-A 】【 14-7-A 】【 11-6-A 】には、
いずれも「金額」の記述があります。
一部負担金の額、法条文では「200円を超えない範囲内で厚生労働省令で定める額」
と規定しています。
で、厚生労働省令で、具体的に、200円(健康保険の日雇特例被保険者は100円)
としています。
ですので、「500円」とある【 14-7-A 】は誤りです。
【 24-2-B 】では、さらに、
「ただし、現に療養に要した費用の総額がこの額に満たない場合は、現に療養に
要した費用の総額に相当する額を徴収する」
という記述があります。
実際にかかった費用より多く徴収するというのは、さすがに、それはないです。
ですから、費用が200円や100円に満たないのであれば、実際にかかった費用だけ
徴収します。
【 24-2-B 】は正しいです。
【 17-4-A 】は、どのように徴収するのかを一番の論点にしています。
問題文の「厚生労働省令で定める額を減額した休業給付」というのは、「一部負担金
相当額を控除した休業給付」のことです。
一般に休業給付から控除する方法で徴収するため、休業給付が減額されたのであれば、
別途徴収することはないので、「この限りでない」とあるのは、正しいです。
ちなみに、この一部負担金の徴収方法については、【 24-2-C 】で、
療養給付を受ける労働者から一部負担金を徴収する場合には、労働者に支給すべき
休業給付の額から、一部負担金の額に相当する額を控除することができる。
という正しい出題があります。
それと、【 11-6-A 】、【 27-2-E 】、【 25-4-イ 】、【 25-4-ウ 】では、
徴収されない場合を論点にしていますが、
● 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
● 療養の開始後3日以内に死亡した者その他休業給付を受けない者
● 同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
については、一部負担金は徴収されません。
「第三者行為災害」の場合は、本人の責任はありません。また、休業給付を受けない
のであれば、徴収の仕組みから徴収することができません。で、徴収するのは、一の
災害について1回だけです。
そのため、これらの者からは一部負担金は徴収しません。
ですので、「第三者の行為によって生じた交通事故」の場合にも徴収するとしている
【 27-2-E 】と「療養の開始後3日以内に死亡した者」から一部負担金を徴収
するとしている【 25-4-イ 】は誤りで、他の2問は正しいです。
【 9-記述 】の答えは、書くほどではありませんが、念のため、
A:200 B:休業給付
です。
一部負担金に関しては、正誤の判断がしやすい出題が多いので、出題されたときは、
確実に正解するようにしましょう。
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加藤 光大
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