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『家政婦のミタ』のある見方

2011年12月28日 | 雑記帳
 年間ドラマランキングが発表された。
 http://www.oricon.co.jp/entertainment/special/2011/viewer1222/index.html#ranking

 『家政婦のミタ』を初回から続けて観てはいたが、まさかこんなに視聴率をとるとは思わなかった。

 これほど有名になると、いろんな所で様々なウォッチャーが語るだろう。
 高い視聴率の理由はともかく、誰もしていないような妄想的な分析?をしてみたい。

 ミタのスーパーウーマンぶりは、観ている人ならすぐわかる。
 しかし、言葉の意味の解説ならまだしも、AKBのメンバーの名前などまで全て頭に入っているとは…。いったい、家に帰ってから(その場所も謎だ)どんな暮らしをしているのだろうか。

 まず、ああいう知識を入れるためにはネットは必需品であろう。暗い部屋の中で、ヘッドホンでもしながら、ひたすらにニュースチェック、そして主要な言葉を暗唱する、食事をするときもひたすら知識注入している姿が思い浮かぶ。

 頭脳だけではない。
 ミタの動きは驚異的だ。
 窓から落下した末娘を両手で受けとめた。刃物を手に長女に襲い掛かる(ふり)をしている動きも実に正確。恐怖を与えるためのスピード感もあって、実によろしい。

 さて、私が一番に注目したのは、ミタの歩き方である。
 ここに、ミタの動きの典型がある。

 それは「手を振らない」である。

 末娘にせがまれて手をつないで歩くときは別にしても、自分で進むときの振れはほとんどない。
 ミタの動きの秘密は、つまり、体を捻らない動き。武術的といっていいと思う。
 これは訓練や修業したものだろうか。稽古着に身を包んでいるミタを想像できないわけではないが、少し飛躍がありすぎるか。

 悲惨な過去を背負ったミタが、身にまとったのは「無表情」だった。
 しかし実はこれが、他からの命令や要求に対して敏速に的確に動ける精神であり、身体なのだということがわかる。
 その運用さえ間違わなければ…と思う。

 もちろん表情のない人生も虚しい。しかし、だからといって阿須田家の主人のように、あまりに素直に表情と言葉を表したために、周囲を不幸とする例は数多いだろう。
 ここまで書いてみて、このドラマがある対比をもとに作られている、進行したということに気づく。

 それにしても、視聴率40パーセントにはちょっと驚いた。
 まあ個人的には、『JIN~仁~』の方が好きでしたけどね。

2 コメント

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歩き方 (ミタタビ)
2012-09-05 03:23:17
自分もミタさんが独特の歩き方をしていたのは注目してました。おそらくディレクターさんの指示か松嶋さん自身の役作りからでしょうが、自分が思うにロボットっぽさを強調するため、非人間的な印象を強くするためなのでしょう。歩き方に限らず、向きを変える時は鋭角的に向きを変えるなどミタさんは機械的な動きをするキャラだと視聴者に植え付ける演出がなされていました。でもやはり、今までは人間性溢れる役ばかりしていた松嶋さんがこんな女ターミネーターのような役をする意外性が大きかったですね。
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Unknown (spring)
2012-09-05 05:18:06
コメントありがとうございました。
「ロボットぽさ」というのは,確かにそういう見方もできるでなあと思いました。改めて読み直すと「他からの命令や要求に対して敏速に的確に動ける精神であり、身体」というところが共通点になるでしょうか。
三月に職場でパロディ風のビデオを作りましたが,使ったのはあの「歩き方」でした。もちろん主題歌つきで。
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