春からの連続ドラマが始まる前に、1月期のドラマについてだらりと書きつけよう。なかなか面白く視た印象がある。NHKでは連ドラ『おむすび』は世間の評判通り低調だったが、大河ドラマ『べらぼう』は異色の展開だし、『東京サラダボウル』『リラの花咲くけものみもち』などは、丁寧に作られていて楽しんだ。
民放では、フジTV騒動があるにしろ『1195エマージェンシーコール』が良かった。NHKドキュメントとして放送している実際の現場には及ばないが、結構上手に取り入れられていた。日テレの『ホットスポット』は、脚本・設定が採用した俳優たちとぴったり合って、バカリズムらしさが際立ったエンタメとなった。

と、それらはともかく、今回もTBSは強い(一週遅れ放送が少し情けないが)。『御上先生』には独特の魅力があった。ここ数年、一つのクラスを舞台にした好ドラマが目立つ。これも視点が違うが面白かった。私立エリート校の実情など知る由もないが、もし近い志向があれば少し希望が持てるような内容でもあった。
文科省官僚が高校に派遣されてクラスを受け持つことから始まるが、冒頭から最後まで対生徒に向けて貫かれていたのが、この言葉『個人的なことは政治的なこと』~パーソナルイズポリティカル(The personal is political) だ。事実だが、相当の想像力、論理力を駆使しなければ建前で終わってしまう考えである。
学園の癒着不正を暴く筋書きは、むろん構造的な問題でそこに立ち向かう二人の官僚、現場教師という構図になる。生徒と正対できる者だけが変容を促せるという結びに異論はない。それにしても主演の松坂桃李、岡田将生そして吉岡理帆まで、あの名作『ゆとりですが、なにか』(2016)では「ゆとり」だったなあ。
民放では、フジTV騒動があるにしろ『1195エマージェンシーコール』が良かった。NHKドキュメントとして放送している実際の現場には及ばないが、結構上手に取り入れられていた。日テレの『ホットスポット』は、脚本・設定が採用した俳優たちとぴったり合って、バカリズムらしさが際立ったエンタメとなった。

と、それらはともかく、今回もTBSは強い(一週遅れ放送が少し情けないが)。『御上先生』には独特の魅力があった。ここ数年、一つのクラスを舞台にした好ドラマが目立つ。これも視点が違うが面白かった。私立エリート校の実情など知る由もないが、もし近い志向があれば少し希望が持てるような内容でもあった。
文科省官僚が高校に派遣されてクラスを受け持つことから始まるが、冒頭から最後まで対生徒に向けて貫かれていたのが、この言葉『個人的なことは政治的なこと』~パーソナルイズポリティカル(The personal is political) だ。事実だが、相当の想像力、論理力を駆使しなければ建前で終わってしまう考えである。
学園の癒着不正を暴く筋書きは、むろん構造的な問題でそこに立ち向かう二人の官僚、現場教師という構図になる。生徒と正対できる者だけが変容を促せるという結びに異論はない。それにしても主演の松坂桃李、岡田将生そして吉岡理帆まで、あの名作『ゆとりですが、なにか』(2016)では「ゆとり」だったなあ。