すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

露天で英語を呟いてみる

2021年02月01日 | 雑記帳
 週末に、とある温泉施設に行った。少し混んでいるのは想定内だが、子どもが居るとなると話が違う。兄弟か親戚同士だろうか、小学生の二人のはしゃぐ声がする。入っていた中年男性が少し叱ったら、大風呂からは姿を消す。「最近は親がいても、注意しないからねえ」。周囲の知り合いも、もやの中で同意したようだ。



 小雪が風に舞う天気だが、やはり露天風呂に入りたい。出入り口から三人ほど戻ってきたので行くことにした。直径4メートルほどの円形風呂に屋根があり、なかなかの風情ではないか…と思った瞬間、二人の男児が目に入る。まあ仕方ないかと足を入れる。ぬるめの適温。肩までつかると顔に風が吹き付け気持ちよし。


 小さい子の方はまだ興奮気味で、年長の子にたしなめられる。「水泳」は怒られそうなので、言葉のゲームで遊ぼうとしたのか、「よしっ、じゃあ今からしゃべる時に英語を使ったら駄目ということにしよう」と、今どきの子どもらしい思いつきだ。小さい方が「えっ、英語って…どうするの。例えばおでんとかはいいの?」


 「あのね、英語はたいていカタカナで書いている言葉だから…」と端的な説明をする。「例えば、車の名前とかはたいてい英語。食べ物ではケーキとかは駄目、花のマリーゴールドだったら、ゴールドは英語だから駄目」と少し微妙な例を出す。小さい方は「ンー」と言いながら聞く。「いい、じゃあやるよ。レディゴー!


 (おいおいっ、のっけから自分が使っているじゃないか)と苦笑しながら様子を伺う。クイズのように問いかけ返答を待ち判定を下しているが、当然厳密さには欠ける。そのうち小さい子は耐えきれず動き始め、私の腿に何度も足をぶつけるが、当の本人は気づかない。「ガッデム!」と久しぶりに英語で呟いてみた。