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ぼんぼら話

2016年12月21日 | 教育ノート
 冬至。

 ふと思い出した。

 あの2011年は、ちょうど二学期の終業式が冬至と重なっていた。

 それで考えた話があった。

 結構自分でも気に入っていて、昨年の終業式にも多少アレンジして話した。


 
 最初に作った2011年の原稿がないか探してみたらあったので
 
 「冬至記念」として採録してみる。

 まあ、自分に言い聞かせる意味でも…




2011.12.22

 ~前半 略~

 今日はちょうど「冬至」、冬至の日に終業式をするのはあまりないので、そのことを話して、二学期最後の話にしたいと思います。

 さて、冬至とは…どんな日か、高学年ならわかりますね。

 一年のうちで昼(おひさまの出ている時間)が一番短い日です。
 これから少しずつ少しずつ昼が長くなっていきますね。

 さて、冬至といえば…柚子。ゆず湯といって、きっと今晩はゆずをお風呂に入れて入る家があるでしょう。

 どうして、冬至の日にゆずをお風呂に入れるかははっきりしないそうですが、ゆずを入れたお風呂は血のめぐりをよくするそうで、健康にはとてもいいと思います。

 今日だけでなく、冬休み中も一日元気よくすごしたら、しっかりお風呂に入って身体を清潔に、そして温めてゆっくり休みましょう。

 さて、もう一つ、冬至といえば…かぼちゃです。
 今日は家でかぼちゃを食べる人がきっといると思いますよ。

 かぼちゃは…こんな漢字を書きますね。…「南瓜」

 どうしてかぼちゃという名前がついたかというと、ある国の名前から来ています。
 なんだと思いますか?
 
 「カンボジア」ですね。

 それが「カンボジャ」になって、「カボチャ」になったということも言われます。
 ビタミンAという栄養がたくさんあるので、冬の食べ物としても有名なんですね。

 さて、「かぼちゃ」のことを、このあたりでなんというか知っていますか。
 聞いてみましょう。

 …「ぼんぼら」です。
 
 前にテレビで放送していた「週刊ことばマガジン」には、こんなふうにのっていましたよ。


 (引用)
 「ぼんぼら」

 「ぼんぼら」とは、カボチャのこと。
 秋田県雄勝郡で使われていることば。ポルトガル語でカボチャを意味するアボーボラということばが変化して、ぼんぼらになったと言われる。
 カボチャはポルトガル船によって今の大分県に伝えられた。
 江戸時代に秋田で活躍した羽後町出身の学者(農学、経済学、天文学、測量、気象、鉱山)佐藤信淵の先祖歓庵が西日本からカボチャの種を持ち帰ったことが秋田での栽培の始まりと言われる。 
 (引用終わり)


 かぼちゃの栽培は、この羽後町が秋田で最初だったんですねえ。

 実は、ぼんぼらには、もう一つ意味があります。

 この形、人の頭に似ています。割ってみると、種が多くて中身が少ないです。

 つまり「空っぽ」です。

 だから「頭が空っぽ」という意味になります。
 頭が空っぽとは、考えて行動しないということになりますね。
 だから、昔のこのあたりではよく喧嘩をしたときに、「この、ぼんぼら頭ーっ」とか「ぼんぼら野郎」などと言ったものです。

 ここで、皆さんに大事なことを言います。
 冬休みの暮らし方についてです。

 ぼんぼら食べても、ぼんぼらになるな。

 つまり、「かぼちゃ」は食べた方がいいけれども、頭が空っぽになるような暮らし方はするな。ということです。

 頭が空っぽになってしまう暮らし方とは、どんな暮らし方なのか…そこは、担任の先生からどんなことなのか、聞いてみてください。

 ぼんぼら食べても、ぼんぼらになるな。

 このことに気をつけて、また来年、1月16日に、みんな元気でここに揃って、三学期をスタートさせましょう。