すぷりんぐぶろぐ

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あまのじゃくの価値観

2016年12月06日 | 読書
Volume29

 「私のスタイルの説明は単純である。自分より偉い人や強い人の意見はいったんはすべて否定していくのだ。もし、こうした人たちが自分と同じ考えを持っていたとしても、おとなしくしているのは気に入らないから、自分の考えを真逆に変えてしまう」


 元マイクロソフト社の社長である成毛真の文章。
 この方も、ビルゲイツも、そして私も(笑)同世代である。

 いわゆる「あまのじゃく」は、日本人の多くから嫌われる性格である。
 ゆえに「なかなか大変なのである」とも吐露している。
 しかし、「わざと」相手の意見を否定するためには、発想力も必要だし、勇気も必要になる。
 そこを乗り越えていく耐性はついていくことだろう。

 そして何より「1割ぐらいは面白がってくれるものなのだ」と考え、味方を増やしていく戦略にしているところが凄い。
 やはりそのこと自体を面白いと感ずる、楽天的、楽観的性格が必要だろう。

 多数派と少数派に二分されていくような世の中にしてはいけないと思う。
 「あまのじゃく」が重層的に増えていくような、思考や表現の訓練がもっとされていい。



 ちなみに「あまのじゃく」は漢字で「天邪鬼」と書く。
 それは仏像では、仁王や四天王の足下に踏みつけられている小悪魔を指す。

 京都の東寺で、それを目にしてきた。
 現実社会では、そんなふうにしてはいけませんぞ。