原油は60ドル台へ下落の可能性、ただし過度な弱気は禁物-トラフィグラ
Yongchang Chin
2024年9月9日 20:37 JST
シンガポールで9日開始したアジア太平洋石油会議(APPEC)では、大手資源商社のトラフィグラが原油相場について暗い見通しを示した。中国の需要や過剰供給への懸念が背景だ。
APPECは石油関連の企業幹部やトレーダー、投資家が集結するアジア最大の会合で、今年は極めて弱気なムードで始まった。トラフィグラの石油トレーディング部門の共同責任者、ベン・ルコック氏は同会合で、ブレント原油について「恐らく近いうちに60ドル台に突入するだろう」と述べた。
ルコック氏はその上で原油相場に対して過度に弱気になるべきではないと指摘、「一日を台無しにし得る出来事が多くあるため危険だ」として「全てショートに賭けるようなことはしないだろう」と述べた。
中国と米国の需要見通しに対する懸念と、石油輸出国機構(OPEC)加盟国以外の産油国による十分な供給により、原油価格は7月上旬から下落。年初来の上げを帳消しにした。OPECと非加盟産油国で構成される「OPECプラス」は先週、計画していた供給拡大を2カ月遅らせることで合意した。
Oil Market Faces Demand Headwinds and Ample Supply | Trafigura's Luckock says crude probably set for $60s
原題:Trafigura Says Oil Set for $60s, But Don’t Be Too Bearish (1)
(抜粋)
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