SNファンタジック日報

フラメンコと音楽をテーマにファンタジーを書きつづる新渡 春(にいど・しゅん)の、あるいはファンタジックな日々の報告。

作曲家のラブレター

2010-03-02 21:09:06 | Weblog
友人のピアニストが、わたしの地元近くのホールでコンサートをするというのでお招きをいただいた。テーマは「作曲家のラブレター」。4人の作曲家が残したラブレターをモチーフに、演奏と朗読、トークでつづる、心和むコンサートだった。
作曲家のラブレターを朗読するのが、人気俳優(トレンディドラマで活躍した、靴下を履かないので有名な俳優といえば察しがつくだろうか)とあって、平日夕方にも関わらず客席はまずまずの入り。友人のピアニストもさすがに心得た選曲で、ポピュラーで聴きやすい曲を中心にうまいプログラムを組んでいた。演奏技術はもとより、テレビ出演の経験も豊富な彼女はトークもお手のもの。きわどくなりがちな恋愛トークも巧みな話術でまとめ、みごとな呼吸で座を盛り上げた。
ちなみに取り上げられていた作曲家は、ショパン、リスト、シューマン、ブラームス。なるほど、大作曲家ともなると音楽だけでなく、残した言葉もそれぞれ熱い。恋愛は、作曲家たちのモチベーションにとって大切な要素だったようだ──と、ふと省みて、甚だ恋愛値の乏しい我が身に気づく……。こればかりは得意の妄想癖に頼っていても限りがあるので、遅まきながら努力をしてみようか。今日の主役たちに比べて、あまりに遠く及ばないこと請け合いだが。