49年の生涯を閃光のように生きたスペインの作曲家、イサーク・アルベニス(1860~1909)。昨年の没後100年に続き、今年2010年は彼の生誕150年を迎える。アルベニスの代表作と言えば最後の傑作『イベリア』ということになるのだろうが、他にも忘れがたい名曲が粒揃いだ。
中でも人気の高いのが、『アストゥリアス』だろう。アストゥリアスはスペイン北部の地名だが、おそらくこれは楽譜出版社がつけた題名だと言われている。その根拠は、曲を聴けば明らかだ。アルベニスは東部カタルーニャの出身でありながら、「わたしの魂はアンダルシアとともにある」と公言したほど南部アンダルシアに強く惹かれた人だった。『アストゥリアス』にも、アンダルシア音楽のメロディーやリズムのエッセンスが詰まっているのだ。まさに、アンダルシアを愛したアルベニスの面目躍如たる1曲と言えるだろう。ちなみにこの曲は『スペイン組曲』の中の1曲だが、やはり会心の作品だったのか、後年『スペインの歌』にもふたたび用いられている。そのときのタイトルが「前奏曲」だったわけだ。
なおこの曲は、名高いスペイン舞踊家のインスピレーションも刺激した。アントニオ・エル・バイラリンの通り名で呼ばれた舞踊家、アントニオ・ルイス・ソレールが、アルベニスの幾つかの曲にカスタネットやサパテアード(足拍子)を入れて録音したのだ。みごとすぎるコンパス感に裏打ちされたそのアルテ(至芸)とピアノとのコラボレーションは、今も語りぐさになっている。
中でも人気の高いのが、『アストゥリアス』だろう。アストゥリアスはスペイン北部の地名だが、おそらくこれは楽譜出版社がつけた題名だと言われている。その根拠は、曲を聴けば明らかだ。アルベニスは東部カタルーニャの出身でありながら、「わたしの魂はアンダルシアとともにある」と公言したほど南部アンダルシアに強く惹かれた人だった。『アストゥリアス』にも、アンダルシア音楽のメロディーやリズムのエッセンスが詰まっているのだ。まさに、アンダルシアを愛したアルベニスの面目躍如たる1曲と言えるだろう。ちなみにこの曲は『スペイン組曲』の中の1曲だが、やはり会心の作品だったのか、後年『スペインの歌』にもふたたび用いられている。そのときのタイトルが「前奏曲」だったわけだ。
なおこの曲は、名高いスペイン舞踊家のインスピレーションも刺激した。アントニオ・エル・バイラリンの通り名で呼ばれた舞踊家、アントニオ・ルイス・ソレールが、アルベニスの幾つかの曲にカスタネットやサパテアード(足拍子)を入れて録音したのだ。みごとすぎるコンパス感に裏打ちされたそのアルテ(至芸)とピアノとのコラボレーションは、今も語りぐさになっている。