山形県の高畠に行ってきた。祖父の記念館でのイベントに参加するためだ。祖父の童話をモチーフにしてブルガリア出身のギタリスト兼作曲家が曲を作ってくれた。「赤おにの物語」といえば、原題を思い浮かべる方もあろう。世界初演となる演奏を受け持ってくださったのは、この曲を委嘱なさった女性ギタリストと、彼女の率いるギターアンサンブル。これに、地元の「おはなしキャラバン」の方の朗読がつき、作曲家自身が指揮をして、無事に初演がおこなわれた。快活だけれどどこか不器用な赤おに。思慮深く優しい青おに。対照的な二人の鬼のテーマが奏でられる。村人との対立と和解、そして友との別れ……作品のエッセンスを巧みに汲んだ心に沁みる曲と、キャラクターの姿が生き生きと立体的に浮かぶような演奏、ツボを得た朗読により、大変魅力的かつ感動的な初演になったと思う。ほかに地元の子どもたちの合唱などもあり、多彩なプログラムに、ホールを埋めた人々から拍手が続いた。
この祖父の記念館、そして記念館のある山形県高畠町を訪ねるたびに感じるのは、人の気持ちの温かさだ。親戚、知人はもちろん、記念館の職員の方々、駅や宿の方々、行き合う人々が皆温かい。独特の高畠言葉のぬくもりを思い出すたびに、また来たいなあとつくづく思う。特に今回嬉しかったのが、朗読をしてくれた「りっちゃん」さんとの再会だった。以前お会いし、意気投合したのに、わたしの不義理で音信不通になったままだった。偶然にもこのたびの語り手が彼女とわかったときの嬉しさ。リハーサルのあと、思い切って声をかけた。明るい笑顔で元のままに接してくれた「りっちゃん」さんに、会えたときのためにと持参していた『フラメンコ入門』をもらっていただくことができて、やっと胸のつかえがとれた。別れ際、大事なものだろうに、綺麗な貝のお守りを手渡してくれた「りっちゃん」さん。本当にありがとうございました。今度こそ、ご縁は切らさず大切にします、なぜか懐かしく感じられる高畠の思い出とともに。
この祖父の記念館、そして記念館のある山形県高畠町を訪ねるたびに感じるのは、人の気持ちの温かさだ。親戚、知人はもちろん、記念館の職員の方々、駅や宿の方々、行き合う人々が皆温かい。独特の高畠言葉のぬくもりを思い出すたびに、また来たいなあとつくづく思う。特に今回嬉しかったのが、朗読をしてくれた「りっちゃん」さんとの再会だった。以前お会いし、意気投合したのに、わたしの不義理で音信不通になったままだった。偶然にもこのたびの語り手が彼女とわかったときの嬉しさ。リハーサルのあと、思い切って声をかけた。明るい笑顔で元のままに接してくれた「りっちゃん」さんに、会えたときのためにと持参していた『フラメンコ入門』をもらっていただくことができて、やっと胸のつかえがとれた。別れ際、大事なものだろうに、綺麗な貝のお守りを手渡してくれた「りっちゃん」さん。本当にありがとうございました。今度こそ、ご縁は切らさず大切にします、なぜか懐かしく感じられる高畠の思い出とともに。