SNファンタジック日報

フラメンコと音楽をテーマにファンタジーを書きつづる新渡 春(にいど・しゅん)の、あるいはファンタジックな日々の報告。

ラジオ

2009-05-30 17:34:24 | Weblog
私はラジオとそれほど深い縁がない。確かに小6から中3まではほぼ毎朝欠かさず英会話を聴いていたし、高校時代にはFar East Networkをかなりマメにチェックしていた。それで覚えた洋楽が結構ある。家の台所ではテレビよりもラジオが流れている率が高く、昼にはNHKの『昼のいこい』がかかっていて、テーマ曲の外山雄三先生の『田園交響曲』はすっかり耳になじんだ。その牧歌的なテーマ曲に続いて何か1曲がかかるのが通例だったが、一度そのころ流行っていたAsiaの『ヒート・オブ・ザ・モーメント』がかかったことがあった。「ああ、こんな前奏の長い曲を」とはらはらして聴くうち、案の定前奏部分だけで歌に入る前に終わっていた(笑)。
こう書いてみて案外ラジオを聴いていたなと気づいた(苦笑)。だが、だからといって深夜放送を聴くでもなく、ラジオドラマも友人がエアチェックしたものを借りて聴いていた(そのわりにはかなりハマったが……)。
そうこうするうちに昼間家でラジオがかかることもなくなって、いつしかテレビの時代になった(テレビがなかったわけではありません)。プロ野球のシーズンとなると、父が聴きにくいラジオで懸命に中継を探して聴いている。少年時代から生粋の阪神タイガース・ファンなのだが、このところ低迷していることもあり、主要局で中継される機会は多くない。入りにくい放送を必死で探して聴くのだが、韓国語放送やロシア語放送の合間にかすかに聴こえるときもあり、なかなか涙ぐましい。
その頼みの綱のラジオが、先日行方不明になった。いくら探しても見つからず、実は密かに落ち込んでいたらしい。そこで先日の両親の結婚記念日の際、ごく簡単なラジオを買ってプレゼントした。これがことのほか父に喜ばれた。このところはセ・パ両リーグ交流戦で、またパ・リーグの上位チームと対戦が相次いでいるため、主要局で放送があり、父は嬉しそうだ。今晩もこれからふたつのキー局で放送があり、きっと嬉々として聴くのだろう。これで阪神タイガースが勝ってくれればなおいいのだが、果たしてどうなることか。まあ、期待しておこう。
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『四国はどこまで入れ替え可能か』

2009-05-28 10:55:36 | 読んだ話
以前からちょっと気に入っているアニメーションがあった。NHK教育テレビでやっている『ピタゴラスイッチ』に出てくる、フレーミーという子犬。体の各パートがそれぞれ四角形でできていて、わたしの好きな点目系。無表情でとぼけた動きをするのがなんとも可愛い。
先日、そのフレーミーの作者が佐藤雅彦さんという人だと知った。電通クリエイティブ局などを経て、企画事務所を立ち上げ、慶應義塾大学の教授でもあるという才人だ。その彼のショートコミック集を先日友人にもらい、喜んで読んでいたら、フレーミーが出てきてびっくりした。
そのショートコミック集は、タイトルを『四国はどこまで入れ替え可能か』という。もとはネット上で配信されたコンテンツとのこと。当時のタイトルは『ねっとのおやつ』だったが、単なるかわいいものを集めたように思われているのが納得できず、このユニークなタイトルに改められたとのこと。
実は、109本のネタが集められたこの作品集において、『四国はどこまで入れ替え可能か』はそのうち1編のタイトルに過ぎない。四国と北海道、四国と九州、はては四国と意外な国を入れ替えたらどうなるか。そうした他愛もないネタなのだが、これが妙に笑えるのだ。爆笑というのではないのだが、忘れたころにふっと脳裏に浮かんで思い出し笑いしてしまう。ほかにも体長6センチのミニ象シリーズ(これがまた愛らしい)、テレビとリモコンのバトルを描いた「リモコンにもの申す!!」、有名なイソップ童話を下敷きにした「あのキツネのその後」……さまざまなネタが満載なのだが、どれもクスリと笑えるものばかり。確かにかわいいものだけではない証拠に、ブラックユーモア的なものもそこかしこにちりばめられており、それがまたピリッと風味が効いている。絵もとぼけているのだが非常に味があり、気づくと手元に置いて読み返している。なお、最初に話題にしたフレーミーは、本書では「枠々犬フレーミー」となっており、よりキャラクターが明確になっている。次回作があれば、今度はわたしの好きなスペインを何かと入れ替えていただけないだろうか。
個人的には干したTシャツと似ている気がするのだがどうだろう。ともあれSちゃん、素敵な本をありがとう。繰り返し楽しんでいます。
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講義復帰

2009-05-26 17:56:55 | Weblog
やっと、待ち望んだ大学の講義に復帰することができた。最初は常連の聴講生さんがひとりだけで、あわやマンツーマンかと思ったが(苦笑)、幸い徐々に増えてきて、最終的に8人になった。めでたい。
今日は、アルベニスのまとめ。彼が築いたスペイン民族楽派の礎、その後のスペイン音楽に残した“カスティシズモ(お国ぶり)”の影響、あとに続いたグラナドス、ファリャ、トゥリーナ、ロドリーゴらの足跡……そして、「私の魂はアンダルシアとともにある」と公言したアルベニスが晩年のエネルギーを注ぎ込んだ組曲『イベリア』から、第1集の3曲を聴いた。各曲の短い解説もしたが、「セビーリャの聖体祭」のところで『のだめカンタービレ』を引き合いに出したらなかなか反応よし(笑)。そのあとにカニサーレスのフラメンコギターによる『セビーリャの聖体祭』を聴いて、アルベニスに別れを告げ、ようやくグラナドスに移行したときには、時計はすでに4時40分……講義は5時までなのにーッ! 時間配分の下手さは変わっていない。
おかげでグラナドスについては、超駆け足で生涯をさらうのが精一杯。でも1916年って何の年、と訊いたとき、「第一次大戦」と答えが返ったのは嬉しかった。グラナドスの痛ましい最期をとても痛ましそうな表情で聴いてくれる子もいて、やはり感受性豊かな学生さんたちだ。最後に来週実技で取り上げられる曲を聴いておしまい。相変わらず何とも慌ただしい終わり方だったが、ともあれまた教壇に立てたことが嬉しかった。これからはもう、何があっても休講は嫌だ。頑張っていきたいと思う。
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行ってきました

2009-05-16 17:33:25 | Weblog
おかげさまで、13日午後に無事(?)退院した。
今回、手術はつつがなく成功したのだが、思わぬ後遺症に見舞われた。手術後2日を経て、まったく声が出なくなってしまったのだ。どんなに懸命に声を出そうとしても、出てこない。
まる3日間声が出ず、その間はもっぱら筆談で過ごした。実は、かなり滅入った。もう声がずっと出なかったらどうしようかと思った。幸いどうにか自分の声は取り戻したものの、まだ滑舌が悪い。まあ主治医によれば自然に治るはずなので、焦ることはないらしい。
原因として考えられるのは、麻酔の管をのどに通したこと、今回手術した頭の左側を強く圧迫したことらしい。いずれにせよ、主治医の言葉を信じて気長に望むしかあるまい。おかげで退院が4日ほど延びてしまった。
ともあれ元気に退院していますので、ご心配、お気遣いいただいた皆さんには感謝します。さて、ブログも再開したことだし、また日々のことをつらつらと書いていきたいと思う。
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