津波で流された家の住宅ローン 3/31
無慈悲なる国、日本国
このたびの災害の犠牲者は何万人となるのでしょうか。
けなげにも、何らの不満も漏らさない被災者の方々の我慢に、最大限の敬意を示したいと思うものです。
然しながら、わが国の政府は被災者の方々に対して、どうしようもなき無情を示しているようです。
東電の体質は、賄賂、利権が全てであり、安全体制への対策は全くなされていなかった事が明白と成りつつあります。
例えば原発のコンクリートの工事には、下請け会社の更に下、孫受けどころか、下請けの下請けの更に下請けとして、信じられ無き事に七次下請けさえ有った事が報じられています。
これはどう言う事かと云えば、例えば8000万円の工事費用が七次下請けに回された場合の工事費用が、例えるとすれば1000万円、2000万円に減額されたことを意味します。
つまり、江戸時代で言えば悪代官が6000万円から7000万円をピンハネした事となります。
その結果、原発のコンクリートの工事が満足に出来る筈も無く、結果として鉄筋の入っていない強度の弱い原発が出来上がる訳です。
この度の原発の大惨事は、全くもって東電の責任として、起こるべくして起こった人為的災害であると言うべきでしょう。
東電の責任を負うべきは日本国
しかし、この8000万円の工事費用のうち6000万円から7000万円をピンハネしたのは誰だったのでしょう。
特別会計の甘い汁に慣れ親しんだ官僚組織が、悪代官として工事費用をピンハネした事は間違いないでしょう。
この度の原発事故の初期対応に重大な過ちを犯したのは、悪代官として工事費用をピンハネしていた、東電の幹部と、この巨大理権に巣くっていた政治家、官僚たちです。彼らはこの未曾有の災害に対して責任を取らねばなりません。
津波で流された家の住宅ローン
私は常日頃から銀行の国民苛めに多大なる違和感を感じているものです。
銀行よりの住宅ローンが返済不可能となった場合、日本国ではその住宅を取引価格よりも格安な競売で処理し、無慈悲に住宅ローンの残額を請求します。
おかしくは有りませんか。
住宅ローンを貸し付けたのは銀行です。返済が滞ったとしても、住宅ローンの借主に一方的に責任を押し付けても良いものでしょうか。
返済が滞った住宅ローンの借主と、貸し付けた銀行、互いに共同責任者ではありませんか。
この度の津波被害で、新築の家も数多く流されたとの情報も多い中、住宅ローンの借主に、江戸時代の時代劇によく登場する「借金のかたに病人の布団を引っぺがす」ような事が許されても良いのでしょうか。
銀行は住宅ローンの返済が滞った場合、その住宅にたとえ価値が無いとしても、その住宅を引き取ることで全てを免責する事が当然です。
津波被害で、新築の家が流された場合、銀行は住宅ローンの返済を強要しては為らない。そう思わない日本人など只の一人さえいない筈です。
銀行は国民を苛めてはなりません。
国策として国民以上に優遇されてきたのは銀行のほうではありませんか。
国家が救うべきは国民です。国家が国民を苛めてはなりません。