1) 吸入ステロイドは軽症早期COVID-19症例の治癒を早め、重症化を阻止する可能性
2) ファイザーワクチンは常温で4-6ヶ月保管できるものを開発中
3) 大阪:第4波はまるで違う
4) 大阪の感染状況は「災害レベルの緊急事態」
5) 文科相:感染者急増でも「一斉休校考えていない」
6) 東京都:4/5の週はN501Yが37.8%、E484K単独変異が45.9%
7) イスラエル:18日より屋外でのマスク着用は不要
8) 国境なき医師団がブラジル当局に「科学的根拠に基づいた一元的対応を」
9) フランスの死亡者数は10万人超え
「この1年間、ブラジル当局は新型コロナ感染が際限なく広がるのを見てきました。
エビデンスに基づいた公衆衛生対策をとることを拒否したがゆえに、余りにも多くの命が失われていきました。
●吸入ステロイドは軽症早期COVID-19症例の治癒を早める
→ブデソニド吸入を用いた検討です。
主要アウトカムである緊急受診をNNT8で有意に減少させているため、重症化阻止効果があるとも言えるかもしれません。
非盲検ではありますが、体温での客観的数値も有意に良好です。
結果からは10日以後に差が明確になる印象で、その機序はやはり局所での免疫抑制活性である可能性が高そうです。
Inhaled budesonide in the treatment of early COVID-19 (STOIC): a phase 2, open-label, randomised controlled trial
https://t.co/3KGaAkXJM8?amp=1
----
・中国、イタリア、米国でのCOVID-19入院例に関する初期の報告では、対象患者における喘息およびCOPDの割合が有意に少ない事を示していた。
我々はこれが、これらの患者で広く使用されている吸入ステロイドが原因であるという仮説を立て、吸入ステロイドの早期COVID-19患者の治療における有効性について検討した。吸入ステロイドはウイルスの細胞侵入に重要な、気道上皮細胞におけるACE2とTMPRSS2遺伝子の発現を抑制することが示されている。
・軽症COVID-19で発症7日以内の成人を対象とし、吸入ブデソニドをと標準治療を比較する第2相非盲検RCT(Steroids in COVID-19; STOIC)を実施した。
・試験はイギリス、オックスフォードシャー州で行われた。参加者は年齢(40歳以下/41歳以上)、性別、基礎疾患(1つ以下/2つ以上)で層別化し、ブデソニド群と標準治療群に1:1に無作為割付された。ブデソニドはタービュヘイラーの1回吸入で400μgであり、1回2吸入1日2回を症状が消失するまで継続した。
・主要評価項目は、COVID-19に関連した医療機関への緊急受診とし、PPおよびITT解析を行った。副次評価項目は、自己申告による症状消失、Common Cold Questionnare(CCQ)およびInFLUenza Patient Reported Outcome Questionnaire(FLUPro)を用いた症状評価、体温、酸素飽和度、SARS-CoV-2ウイルス量とした
・本試験は、独立した組織による統計解析により、これ以上参加者を増やしても結果は変わらないと判断され、早期に中止された。
(結果)
・2020年7月16日から12月9日の期間に167人がリクルートされ適格性が評価された。21人が基準を満たさず除外され、146人が検討対象となった
・73人が標準治療、73人がブデソニド群に割り付けられた。平均年齢45歳、両群の発症からの期間の中央値は3日だった
・主要アウトカムは、PP解析(n=139)では標準治療で70人中10人(14%)、ブデソニド群で69人中1人(1%)で見られた(p=0.004)。ITT解析では標準治療で11人(15%)、ブデソニド群で2人(3%)で見られた(p=0.009)。臨床的悪化を抑制するためのブデソニドのNNTは8人だった。
・ブデソニド群は標準治療と比較して、臨床的回復が1日短かった(中央値7日 vs 8日、p=0.007)。
・最初の14日間における発熱日数の割合の平均はブデソニド群が低い傾向があり(2% vs 8%, p=0.051)、1日以上の発熱があった割合もブデソニド群で低かった。解熱剤の必要日数も標準治療と比較して少なかった(25% vs 50%, p=0.025)。
・day 14およびday 28で持続性の症状があった割合もブデソニド群が少なかった(p=0.003)。
・CCQおよびFLUProの14日間の総スコア変化の平均は、ブデソニド群で有意に良好だった(p=0.044)。
・酸素飽和度やウイルス量のCt値での比較では、両群に差はなかった。
・ブデソニドの安全性は高く、5例(7%)で自然に軽快した有害事象を認めたのみだった。
----
・自己申告による症状消失までのKM曲線
ブデソニド群が有意に早い症状消失を認めています(p=0.007)。
両群の差が開き始めるのは10日目以降であり、過剰免疫が起こってくるstageです。
ブデソニドの効果の主体は、局所の免疫抑制であることを示唆している可能性がありそうです。
・体温の最高値のバイオリン図での比較
ブデソニド群で有意に低いという結果(p<0.001)。
平均するとわずか0.49度の差しかありません。
しかし37度以上、38度以上で区切って両群を見ると、臨床的にはかなり明確な差がある事が分かります。
バイオリン図の威力を感じる結果です。
・FLUProによる症状評価の結果
Aが全症状の合計、Bが全身症状、Cが鼻症状です。
その他の症状も共通してブデソニド群が経過良好で、その差は10日以降に顕著になってくる印象です。
→一方で、日本で行われた、抗ウイルス効果も持つはずの吸入ステロイドであるシクレソニドは無効という結果でした。
無症状あるいは軽症例を対象とした対照群とのRCT。
シクレソニド群は400μgを1日3回、7日間吸入。
主要評価項目を8日以内のCTでの肺炎増悪とすると、RR 2.08で有意にシクレソニド群が悪化したというnegativeな結果。
今回の検討ではステロイドの効果が見られたのは治療10日以降からでしたので、両者は決して矛盾した結果とは言えないかもしれません・・・
吸入ステロイド薬シクレソニド(販売名:オルベスコ)のCOVID-19を対象とした特定臨床研究結果速報について
https://t.co/gvIw0DLEFS?amp=1
●ファイザーワクチンは常温で4-6ヶ月保管できるものを開発中
→これが実現すれば途上国への供給も可能になります。
mRNAワクチンの死角はほぼなくなると言えるでしょう
ファイザーCEOが1年以内に3回目接種が必要になる可能性が高く、その後は年1回になるのでは?と。
中和抗体の減衰というよりは、変異株による中和活性の低下がその鍵を握っているという見解です。
ブラジルとインドでの大規模感染は新たな免疫逃避変異株の出現リスクを高めています。
まずは最近インドで出現したL452R/E484Q変異株(B.1.617)に対する、ワクチン免疫者の中和活性の検討が急務でしょう。
次に注意すべきは南アフリカ変異株ではないのかもしれません。
コロナワクチン、接種後1年以内に3回目必要か ファイザーCEO
https://t.co/9XOZPjCOaI?amp=1
●日本の状況
→東京都の推移
東京都 新型コロナ 667人感染確認
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210416/k10012978521000.html
------
都内で新たに667人が新型コロナウイルスに感染していることを確認
都の基準で集計した16日時点の重症の患者は、15日より6人増えて43人
-----
本日の全国の感染数・推移
大阪1209人、兵庫510人、愛知224人、神奈川209人、
埼玉163人、千葉155人、福岡138人、沖縄103人、京都100人、
北海道98人、奈良89人、宮城68人、長野62人、岐阜56人、茨城52人、愛媛45人、滋賀40人、新潟40人、
三重36人、石川35人、和歌山33人、静岡32人、岡山31人、徳島30人、
4月16日 新たに確認された感染者数
https://t.co/90gSdETBQF?amp=1
→第4波はまるで違う
若年者、基礎疾患のない患者も重症化していると。
第3波までの経験がプラスになるどころか、逆に足枷になってしまっている可能性があります。
イギリス変異株に対して、これまでどおり緊急事態宣言が効果を持ちうるのか?
早く決断、実施して、検証する必要があると思います。
“第4波はまるで違う”大阪の記者が感じる医師の危機感
https://t.co/cLBAmbmhvb?amp=1
→大阪の感染状況は「災害レベルの緊急事態」
大阪の医療政策のトップの発言です。
重症者の試算で「府内」で厳しすぎるという意見もあったようですが、低く見積もってしまうほうが危険だと思います。
9-11日の変異株の割合は82.8%だったと。
大阪「災害レベルの緊急事態」 府の医療政策トップ警鐘
https://t.co/lxNa98rrDh?amp=1
→文科相:感染者急増でも「一斉休校考えていない」
この国難とも言える状況にあって、余裕のコメントに聞こえます。
政府は現状の延長線上に、感染者減少の未来が見えているのでしょうか?
他に対策があるのなら、国民に対策のステップを提示して安心させてほしいです。
文科相「一斉休校考えていない」
https://t.co/2GUAlHuOKS?amp=1
→東京都の変異株検出率推移
4/5-4/11の週はN501Yが37.8%、E484K単独変異が45.9%。
従来株はもう16.3%を占めるのみです。
気になるのはE484K変異株がN501Yにやや劣るものの、従来株より感染拡大における優位性を持っている事です。
この株は他に重要な変異がないか、ゲノム解析が必要だと思います。
都内の変異株の発生割合
https://fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/screening.html
→イスラエル:18日より屋外でのマスク着用は不要
ワクチン接種率は13日時点で国民の53%。
屋内では引き続きマスク着用が必要だと。
換気不十分による多量のエアロゾル吸入リスクを重視しているのでしょう。
政策が科学的知見に忠実に基づいて行われている印象です。
イスラエル、屋外でマスク不要に
https://t.co/kfUZveY8p7?amp=1
→止まらないブラジルの感染爆発
・対応が一元化、組織化されていない
・感染拡大を抑えるという政治的意思が欠如している
まるで日本の事を言われているようです。
国境なき医師団がブラジル当局に「科学的根拠に基づいた一元的対応を」と。
新型コロナウイルス:大惨事を招いたブラジルは科学的根拠に基づいた対策を
https://t.co/XjPTqK2luB?amp=1
→フランスの死亡者数は10万人超え
「ロックダウンはしない」と明言していましたが、感染拡大がとまらず。
結局、4/3より3度目の全土ロックダウンに追い込まれています。
・一斉休校
・日用品以外の小売店の営業停止
・自宅から10km圏外への移動禁止
仏、コロナ死者10万人突破 世界で8番目の多さ
https://t.co/Og6cKIbzOj?amp=1
→欧州の死亡者数は再び増加傾向へ
ワクチン接種が始まり減少傾向になったはずでしたが・・・
各国でのイギリス変異株流行による感染者増加が、ワクチン接種の速度を上回っているように見えます。
イギリス変異株の驚異が従来株よりも遥かに高い事はもう確実だと思います。
https://statista.com/statistics/1102288/coronavirus-deaths-development-europe/
わおっ。1億円あった自分の収入を90%削って全従業員の最低年収を、7万ドル(約760万円)に。その結果収益が3倍とな。これすごいモデルケースになるね。→従業員の賃上げで「社会主義者」と罵られたCEO、6年後会社の収益は3倍になっていた
https://t.co/gLfWibYykk?amp=1
日本の性交同意年齢は13歳。
110年以上前の、明治時代に制定されたまま。
https://www.afpbb.com/articles/-/3342428?cx_amp=all&act=all
フランス、性交同意年齢を15歳に設定 法相「歴史的」
「こども庁を内閣府に設置し、現在は文部科学省が所管する小学校、中学校の義務教育を移管するとしている。」
内閣府に義務教育?!はぁ?
悲惨なのは福島県。今年は3日間の聖火リレー運営に2億円。加えて、昨年「延期決定」で聖火リレーも急遽中止になり、沿道警備のキャンセル料2.5億円が発生。福島県は組織委にキャンセル料の負担を求めたが、いまだに支援はない。冷酷すぎないか
聖火リレーに税金116億円を支出
https://t.co/k6f31nz3Ce?amp=1