https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200510-00034345-forbes-hlth
略
誤った使用の例
このパンデミック(世界的流行)のなかで、決定的に大きな問題となっているのは、誤ったマスクの使い方だ。例えば、空港の税関職員はアクリル製の透明のバリアで囲われ、保護されたスペースの中に座りながら、医療従事者用のN95マスクを着けていた。
一方、入国審査のスペースでは、旅客との間に30cmほどの間隔も保てない場所で、口元を何かで覆っておくべき職員たちが、何も着けずに立っていた。昼食を取っていたらしい4人家族のうち1人は鼻を出して、もう1人は顎の下にマスクを着けていた。
2人の客室乗務員はマスクを顎にずらし、間が30cmもないほど顔を近づけて、おしゃべりに熱中していた。ある若い母親は、身をよじらせて泣いているまだ歩けない赤ん坊の息子に、必死でマスクを着けさせようとしていた。その間、母親は何度も何度も、息子の顔を手で触っていた。
このパンデミック(世界的流行)のなかで、決定的に大きな問題となっているのは、誤ったマスクの使い方だ。例えば、空港の税関職員はアクリル製の透明のバリアで囲われ、保護されたスペースの中に座りながら、医療従事者用のN95マスクを着けていた。
一方、入国審査のスペースでは、旅客との間に30cmほどの間隔も保てない場所で、口元を何かで覆っておくべき職員たちが、何も着けずに立っていた。昼食を取っていたらしい4人家族のうち1人は鼻を出して、もう1人は顎の下にマスクを着けていた。
2人の客室乗務員はマスクを顎にずらし、間が30cmもないほど顔を近づけて、おしゃべりに熱中していた。ある若い母親は、身をよじらせて泣いているまだ歩けない赤ん坊の息子に、必死でマスクを着けさせようとしていた。その間、母親は何度も何度も、息子の顔を手で触っていた。
一度着けたマスクは「汚染」されている
ゴム手袋をしようとしていた男性は、その間マスクを頭の上に引き上げていた。ほかの2人の男性は、ひげを生やしているのにN95マスクを着けていた。ひげを伸ばしている場合、微粒子はマスクと肌の隙間から出入りする。
無駄にすることが感染リスク
混雑したバスや地下鉄の中など、社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)が取れない場所で感染から身を守るためには、マスクが有効だ。正しく着用していれば、手で顔に触るべきではないことも思い出させてくれる。
だが、食事をしたり、会話をしたりするために何度も着脱するような状況では、マスクはかえって感染のリスクを高める可能性がある。ウイルスが付着して汚染された手で、食べたり、鼻をかいたり、目をこすったりすることで、自らウイルスをまき散らしてしまう危険性があるためだ。
同様に、何度も着けたり外したりするなら、手袋も感染防止にはあまり役に立たない。手の平の部分に付いたウイルスを、手の甲やその他の部分にも広げてしまうからだ。手袋を頻繁に洗うことも難しい。それならば、感染の危険性が非常に高いエリアに入り、出てくるときに廃棄してくるという特殊な環境以外では、手袋は最初から使わない方がいい。
パンデミックが続くなか、世界中がマスクを奪い合う状況になっており、医療従事者に十分にマスクを行き渡らせることが困難になっている。当然ながら、頭の上に乗せて、無駄にしてしまうべきではない。使うのであれば、ぜひ正しい着け方をしてもらいたい。同時に目を保護し、手を頻繁に洗えば、感染のリスクは減らすことができる。