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特定遺伝子持つ細菌を狙い撃ちする殺菌技術開発 検査に応用も 自治医大グループ

2020-06-16 | 医療、健康

https://news.yahoo.co.jp/articles/7f29c681e757a672036a45b95502d8912563ed69

自治医科大医学部(栃木県下野市)の崔龍珠(さいりゅうしゅ)教授(57)と気駕(きが)恒太朗講師(37)らの研究グループは、特定の遺伝子を持つ細菌を狙い撃ちできる新しい殺菌技術を開発したと発表した。抗生剤(抗菌薬)が効かず、治療が困難な薬剤耐性菌による感染症などの治療薬開発に応用できる可能性があるという。10日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版で発表した。【増田恵実】

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 現在、特定の疾患を引き起こす細菌だけを狙って死滅させる方法はなく、これまでの抗菌薬の研究でも多くの細菌に幅広く効く薬が開発されてきた。だが従来の抗菌薬は体を健康に保つために必要な細菌まで殺してしまい、副作用が出ることがあった。また抗菌薬が開発されるたびに新たな薬剤耐性菌が生まれるいたちごっこが続いており、抗菌薬の開発は頭打ちとなっている。

 研究グループでは、細胞内にある特定のリボ核酸(RNA)を切断するタンパク質複合体「CRISPR-Cas13a」に着目。改良の結果、無差別にRNAを切断し、より殺菌作用を強くすることに成功した。さらに、細菌に感染するウイルスを指す「ファージ」を応用し「CRISPR-Cas13a」を細胞内に注入する方法を開発。薬剤耐性菌などの遺伝子を認識し、標的にした細菌をピンポイントで死滅させる効果があることを確認した。

 この技術を活用して抗菌治療薬を製造すれば、狙った細菌だけを死滅させることができ、体内の細菌のバランスを乱さない治療が可能となるという。この技術を使った薬は、核酸医薬品に分類され、日本国内ではほとんど使用されていない。

 気駕講師は「核酸医薬品は日本ではなじみがないが、ロシアやアメリカなどの外国では古くから使われてきた。原点に戻ったことで、開発につながった」と振り返る。

 崔教授は「治療薬だけでなく、何の細菌に感染したかを判定する検査への応用も可能。PCRなどより安価で簡単に検査できると考えている」としている。

 既に検査試薬の開発は始まっており、野木町に研究開発拠点のある医薬品メーカー「栄研化学」の支援を受け、進めている。

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