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石油から合成しても、砂糖きびから作っても、同じ化学物質であることにかわりはない

2014-12-15 | 食品の安全、料理
http://www.tortoise-net.com/children/food/s94_36_45_3.htmlから
化学調味料のおいしさは間違っている
石油から合成しても、砂糖きびから作っても、同じ化学物質であることにかわりはない

明治41年、池田菊苗博士がコンブのうま味はグルタミン酸であることを発見し、何トンものコンブを煮だしてごく微量の結晶を作ったのが、味の素の最初の製造法です。この時のものは、今も味の素社の川崎工場の展示室にあるそうで、広報室の女性が、「すごいコンブの量で」と語っていたのが印象的でした。つまり、自然なグルタミン酸は少ししかとれない証拠のようなもの。

L-グルタミン酸ナトリウムの工業的製造法には、①たんぱく質の加水分解法②石油からの合成法③糖蜜やでんぷんの発酵法の三つがあります。現在では発酵法が主流になっているといいますが、できたものはどれも同じ化学物質とか。

それならなぜ、石油からの合成法をやめたのでしょう?

石油から合成する方法は、発ガン物質が混入する不安も

味の素の工業的製造法は古い順では

  • 加水分解法
    • 小麦や大豆にグルタミン酸が多いことから、このタンパク質を塩酸で加水分解して抽出し、カセイソーダ(水酸化ナトリウム)で中和する。
  • 発酵法
    • ある微生物をでんぷん糖、糖蜜、アンモニウム塩、ビタミンなどの培養地で増殖させる(調整剤としてペニシリンや界面活性剤を使う)と、グルタミン酸が大量にできる。これは1956年に協和発酵工業(株)が確立した。
  • 合成法
    • 石油から精製したアクリルニトリル(アクリル繊維が原料)から、実にさまざまな化学反応により合成する。

石油から作るこの方法は1962年以降の主流だったが、生産過程で、発ガン性不純物の混入の不安があった。

なぜ発酵法が主流に? 原料は、砂糖きびのカスの廃糖蜜

現在は、最大手の味の素社をはじめ、協和発酵、武田薬品、旭フーヅ(旭化成工業系列)、ヤマサ醤油などの国内メーカーは、ほとんど発酵法に変わったという。なぜか?

まず石油からでは、安全性も騒がれ、消費者のイメージが悪くなった(昔は化学とつくものがナウかった!)こと。そして東南アジアに進出したことで、砂糖きびから砂糖を作ったあとに大量に出る廃糖蜜やタピオカなどが大量に安く手に入るようになったからといわれる。

黒いドロドロのこの液は、家畜の飼料に混ぜる以外は、処理に困るものだそうで世界中の砂糖生産地から三千万トンも出るという。

オイルショック以後、石油を原料にするより安定供給のメリットがあったからだろう。

鰹のうま味イノシン酸やしいたけのうま味グアニル酸も

化学調味料の中には、その他に鰹や牛肉のうま味のイノシン酸や、しいたけのうま味のグアニル酸を、同じように化学合成法や発酵法で作る“核酸系調味料”と呼ばれるものがある。

イノシンは細胞の核酸の代謝に重要(だから核酸系という)で、生物の中にわずかにあるもの。製造方法は亜硫酸パルプ廃液や廃糖蜜などの培養液で、ある微生物を増殖させて作ったイノシンを、オキシ塩化リン水酸化ナトリウムなどで化学反応させ、イノシン酸ナトリウムができる。ただし、これらの収率は5分の1位で、高価格につくらしい。

これらを添加すると化学調味料の粗野な味が、深みのあるうま味に変わるので「ハイミー」などの複合調味料の中に10%前後入れられ、国内向け「味の素」にも1・5%ほど添加されているとか。

「マナメッセ」読者は身体への影響を心配している 読者102人にアンケート
化学調味料について不安をいだく人のほとんどが、身体への影響を心配している。
「本だし」とか「天然」は看板にいつわりあり。風味調味料の成分はグルタミン酸と塩ばかり。
“ほんだし”の正体も実は食塩・味の素に砂糖漬け・・・。
粉末
顆粒
食塩分29.5% L-グルタミン酸ナトリウム25.4% 糖分27.8% その他17.0%
液体だしは早急に「原材料表示」が必要。
液体 12.9% 7.3% 2.4% 65.9% 4.7% 6.6%
食塩分 L-グルタミン酸ナトリウム 糖分 水分 エチルアルコール その他
自然のだしのようなネーミングや絵にごまかされないように。グルソーと塩とその中に核酸系化学調味料が少々入っている。
もう一つの問題は、自然の食材の味を分からなくし加工食品に頼る食習慣を助長すること

今では自然な食材の味より、化学調味料のだしや、味つけの方がおいしいと感じる人が増えています。

味覚とは、長年慣れてきた味をおいしいと思う、習慣性があってそれがないと、もの足りないと感じるのが怖い。

台所用に使われる化学調味料は、生産量の約一割に減っていますが、「かつを風味」「煮干しダシ」といったいかにも自然ふうのものも、MSGと核酸系が主成分(上の図参照)。

しょうゆやみそや日本酒にも、冷凍食品やルウやほとんどの加工食品にも、化学調味料が使われています。

知らぬ間に化学調味料の中毒になっている私たちは、自然な食材のおいしさが分からない!

だから、ますます安くて便利な加工食品に傾くのです。

ほとんどの加工食品に化学調味料が。表示のないものもある

私たちが日常食べているどんな食品に化学調味料が使われているかは、P1のマップを見ていただくと分かるように加工食品のほとんど。

お茶や、しょうゆやみそ(ふつうのもの)、日本酒にも!?と、驚く人は多いはず。表示がないものなら安心と思うのは早計です。麹づくりの段階で速醸造するため添加したのは、原材料のキャリーオーバー(もちこし)とみなされ、表示義務がない(保存料などの食品添加物も原料に入れてしまえば同様の扱いになる)から分からない。

インスタントラーメンは汁まで飲めば1g、コンソメの素には10%、スナック菓子に1~2g、お茶漬の素、ハム、かまぼこ、漬物、冷凍加工食品にも・・・。その一つ一つはわずかでも、味の素社とその他のメーカーの国内年間生産量約9万トンから輸出分を差し引いても、日本人の一人一日の平均は約2.5g近く。外食や加工食品を多くとる人は、6gを超えそう。

業務用の化学調味料の売り上げが多くなってきたわけは・・・

食品加工の業務用として売られている化学調味料は、グルタミン酸ナトリウムと核酸系を混合したものが多く、味の素社の場合は、「WP」(イノシン酸ナトリウム50%、グルタミン酸ナトリウム50%)、「IN」(イノシン酸ナトリウムだけ)「GN」(グアニル酸ナトリウムだけ)などがある。

世界でも化学調味料のトップ企業である味の素社が、1976年以降次第に台所で使う、「味の素」以外にだしの素や冷凍加工食品やルウその他の食品企画、業務用調味料とか、レストランからシルバー事業までの多角経営に乗り出したのは、例のオルニー博士の実験データが世に出てから(『味の素WE-21計画』による)。私たちは少しずつ多量に化学調味料をとっている。

添加物だらけの加工食品の怖さは、化学物質を蓄積すること

ともあれ、外食や加工食品をとりすぎるのがなぜ良くないかというと、粗悪な食材の素を化学調味料をはじめさまざまな添加物でごまかし、人工的に作られた化学物質をどんどん体内に蓄積していくこと。そして、その味の中毒になっていくこと・・・。

添加物はたとえ安全とされるものでも、それが体内でどう複合的に作用し、次代にわたってどんな障害をもたらすのか、実はまだよく分かっていない。

しかし、戦前にはなかったガン死亡率がトップになり、最近のアレルギー児の急増とか、異常児発生率の高さ、不妊の人の増加など、不安な現象は次々と起きている・・・。大気汚染、水、環境悪化の要素で化学物質はさらに体内の許容オーバーになっていく。

ビタミンやミネラル不足になって低血糖症児や、怒りっぽさも招く

加工食品による弊害は、アメリカ上院議員栄養問題特別委員会が1977年に発表した有名な「マクガバン報告書」の中でも指摘されている。

自然な食材の中に含まれている各種ビタミンやミネラルが不足し、塩分や糖分、脂肪のとりすぎになること。

化学調味料が塩分のとりすぎを助長し、高血圧、腎臓病、心臓病などに悪いことは前述した。スナック菓子やファーストフードを食べる子は、同時にコーラなど糖分の多い清涼飲料を飲む傾向があり、精製された糖分は急激に血糖値をあげ、そのうえ反作用として低血糖症(だるく無気力になる)を招く。登校拒否児には多い傾向だ。

また、添加物のリン酸塩などがビタミンCやカルシウム、鉄分その他のミネラルを奪う。微量のこれらの複雑な働きは、心と体の健康の重要なカギ。

とりすぎると毒の亜鉛も、不足すると味覚異常や性不能などを招くのだ。

ハイパーアクティブな子ども、犯罪者に加工食品常用者多し

マクガバン報告が出されたのち、アメリカでは犯罪者には、ジャンクフードと呼ばれるような加工食品のとりすぎの傾向が多いことから、州によっては裁判所がケミカルフリー(化学物質なし)の食事に変えることを執行猶予者に勧告するようになってさえいる。

HLD症(ハイパーアクティブ)という言葉をご存知ですか?過度に落ち着きがなく、すぐ興奮する、反抗的で自制心がない、飽きっぽいなどの意味ですが、これは小児科医のファインゴールド博士が着色料や着香料などの添加物の影響ではないかと発表した症例。

しかし考えてみると、それらが使われている加工食品には、実は化学調味料も使われているものが多い・・・。

自然食材のうま味を覚えると化学調味料の味がイヤになる

鰹や、煮干し、しいたけ、コンブなどでとっただしの自然なおいしさを、ぜひ味わってみて下さい(作り方は4頁に)。

またケミカルフリーの無農薬の有機野菜のあれこれを(たとえば、人参、ねぎ、大根とその葉、ごぼう、しいたけ、などを皮ごと)じっくり煮込んで、野菜スープを作ってみませんか。

ブイヨンや肉類も、一切入れずに、自然塩と胡椒だけの味つけで、野菜のうま味がこんなに出るのか!と、きっと驚かれるはず。

自然な食材だけを使ったおいしい料理は、食べたあと体の細胞が喜ぶような心なごむ満足感があるのは、不思議です。そしてやがては、化学調味料の味がしつこくて、イヤになる・・・。

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