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「致死率80%」のBウイルス病に感染した中国の獣医が死亡 中国では初めてのケースと報道&コロナだけじゃない、中国で次々に発生する感染症に世界は耐えられるか

2021-07-20 | 医療、健康

次から次へと、勘弁してほしい。

「致死率80%」のBウイルス病に感染した中国の獣医が死亡 中国では初めてのケースと報道(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース

猿から極めて稀にうつるウイルス感染者が、中国と米国で相次いで発生した。 7月17日付の中国国営メディア「グローバル・タイムズ」によると、北京の霊長類研究機関に勤務していた53歳の獣医が「サルBウイルス」に感染して治療を受けていたが、5月27日に死亡した。 【画像】Bウイルス病とは

この獣医は、今年3月に死んだ猿2頭を解剖してこのウイルスに感染し、それから1ヵ月後に吐き気と嘔吐の症状を見せたことがわかった。中国で人間がこのウイルスに感染したのは初めてだと、グローバル・タイムズ紙は伝えている。この獣医と接触した人たちのなかで、追加の感染者はいないという。 猿Bウイルスは、ヘルペスウイルスの一種で、感染した猿に噛まれたり掻かれたりしたり、または猿の分泌物が人の目の粘膜のようなところに飛ぶと感染する可能性がある。人から人へと感染できるウイルスで、致死率は70~80%にのぼる。 米テキサス州北部のダラスでは、希少感染病であるサル痘(Monkeypox)ウイルス感染者が発生したと、7月16日付の米紙「ワシントン・ポスト」が報じた。ダラス郡保健当局は同日、最近アフリカ・ナイジェリアを訪問したダラスの住民がこのウイルスに感染した事実を確認したと発表した。 この感染者は今月8日、ナイジェリア・ラゴスから米デルタ航空の飛行機に乗って、アトランタを経由し、9日にダラスに到着した。米疾病統制予防センター(CDC)が、飛行機で感染者と接触した人々を把握し、連絡を取っている。 ダラス郡当局は、「新型コロナウイルス予防のためマスク着用が求められたため、このウイルスが飛行機や空港で飛沫を通して他の人に拡大した危険性は低い」と明らかにした。 サル痘ウイルスは、牛頭ウイルスに似た種類で、1958年に初めて発見された。人が感染すると、インフルエンザに似た症状を見せながらリンパ節が腫れ、顔と体に広く発疹が現れる。 CDCによると、感染者は100人に1人の割合で死亡するという。人間の感染事例は1970年、コンゴ民主共和国で初めて確認された。米国では2003年、アフリカのガーナから輸入された猿から感染が始まり、47人の感染者が出たことがある。

コロナだけじゃない、中国で次々に発生する感染症に世界は耐えられるか | ブルセラ症、ハンタウイルス、新型ブニヤウイルス… | クーリエ・ジャポン (courrier.jp)

2020年は中国・武漢から始まった新型コロナウイルスの感染拡大で世界が一変した。中国政府はパンデミックの責任回避に躍起だが、同国ではコロナ以外の感染症がいくつも報告されており、歴史的に見ても、中国内陸部から世界に拡散する感染症は今後ますます増える可能性があると、作家の譚璐美氏は指摘する。

中国奥地に無数にある

発覚までに一年かかったブルセラ症


ブルセラ症という耳慣れない感染症も発生した。

中国の独立系メディア「財新」(2020年9月16日付)によれば、中国内陸部の甘粛省蘭州市で、2019年7~8月にかけて、動物用のブルセラ症ワクチン工場から菌が漏えいし、周辺住民ら3000人以上が感染した。

工場で使用期限切れの消毒剤を使用し、滅菌が不十分だった排気が工場周辺に漏れ出たための事故だが、工場のずさんな管理体制に加えて、地方政府の隠蔽体質により、発覚するまでに一年もかかった。

ブルセラ症は、牛や豚など家畜に多い感染症だが、人にも感染し、発熱や関節痛などの症状が出て、放置すれば致死率は5%ほどとされる。

雲南省では、新型コロナウイルスとは別種の、ハンタウイルスの感染も確認されている。中国の英字新聞「グローバル・タイムズ」(4月24日付)によれば、雲南省在住の男性が死亡し、医師が検査した結果、ハンタウイルスへの感染によるものと分かった。

ハンタウイルスには様々な種類があり、主として齧歯目(げっしもく)動物であるネズミの尿や糞、唾液に触れることでヒトに感染するが、ヒトからヒトへは感染しないため、新型コロナウイルスのように拡散することはない。

だが、感染すると、約1週間から8週間の潜伏期間を経て発症し、倦怠感や発熱、太ももや腰、臀部、肩などの筋肉痛、めまい、頭痛、嘔吐、悪寒などがあり、放置すると激しい息切れと咳、呼吸困難に見舞われる。

治療法やワクチンがないため、対処療法の酸素吸入しか方法がない。野生動物が住む原生林や不潔な屋外などで感染するため、常に住環境を清潔にしておく必要があるという。


もうひとつ。新型ブニヤウイルスという感染症も報告されている。最初に流行したのは2010年で、感染報告があがったのが2011年だが、2020年春、江蘇省、山東省、浙江省の一部地域で感染が確認された後、8月からに次第に増加してきた。

新型ブニヤウイルス感染症は、主としてマダニに噛まれることで発症し、介助者や家族が患者の体液や血液に接触することで、二次感染が起こる例が報告されている。

国際感染症センターがまとめた資料によると、日本でも2005年に感染例があり、2013年に感染報告があがり、幅広い地域にマダニが生息していることが確認されている。

5月から8月に感染することが多く、6日から14日間の潜伏期間を経て、38度を超える発熱のほか、嘔気、嘔吐、下痢、下血、腹痛など消化器系の症状があり、頭痛、筋肉痛、出血症状、リンパ節の腫脹などがあり、肝機能が低下する。軽症なら約2週間で自然治癒するが、重症化すると臓器不全に陥り、命の危険にかかわるが、治療薬がなく、対処療法が中心になる。

かつて新型ブニヤウイルス感染症がまだ認知されていなかった時期には、HIV(エイズウイルス)感染に似た症状のため、俗に「陰性エイズ」とも呼ばれた。

以上、ざっと挙げただけでも、現在、中国では新型コロナウイルス以外にも、さまざまな感染症が報告されているが、歴史的に見ても、中国の内陸部では「風土病」と呼ばれる感染症のオンパレードだ。

日本陸軍も中国の感染症に戦々恐々


「ナショナルジオグラフィック」(2016年8月4日付)に、「雲南省東南部獣疫濃染地帯概要図」と題された、戦前の日本陸軍が作成した感染症イラスト図が掲載されている。これは、米国の国立公文書館に所蔵され、最近になって発見された一枚だ。

図の右下、赤枠で囲まれた「備考」欄には、「本図ハ広西年鑑(民国二十二年)、畜牧月刊(民国二十四年)、統計月刊(民国二十三年)、印度ト南洋(大阪市役所産業部編)ナドニ據リ作成セルモノトス」とある。中華民国二十四年は、西暦1935年だから、少なくとも1935年か翌年に作成されたものだろう。

右上には「附図第十五」とあり、関連する地図が複数枚あったことを意味している。

図の下半分に、「仏領印度支那」の文字があり、海岸線から西へ鉄道が長く伸びて、雲南省の「南雲」まで達している。これは「援蒋ルート」と呼ばれ、中国の蒋介石軍を援助するために米英が物資を運んだ4つの輸送ルートのひとつ、「仏印ルート」の鉄道路線である。

「仏印ルート」は、当時フランスの植民地であったフランス領インドシナ西部のハイフォンに陸揚げされた物資を、昆明まで鉄道で輸送するためのもので、1940年にフランスがドイツに敗北し、ヴィシー政権が成立すると、日本軍が仏印北部へ進駐したことで遮断された。

翌1941年、日本軍がさらに仏印南部に進駐したことで、日米関係が決定的に決裂し、太平洋戦争が起こるのである。

さて、この図は、日本軍が「援蒋ルート」を遮断し、中国大陸の奥深くまで侵攻しようと計画した前段階の時期に、雲南省でどんな感染症が流行っているかを、町や村ごとに詳細に書き込んだものらしい。

赤い文字で書かれた感染症の名称をあげると、「豚コレラ」、「家禽コレラ」、「牛疫」、「流行性感冒」、「炭疽(たんそ)」の5つがある。

「牛疫」は、牛疫ウイルスによる感染症で、偶蹄類動物である牛、水牛、羊、山羊、豚、鹿、イノシシなどが感染し、高い致死率を示す。今日では、牛肺疫、口蹄疫、アフリカ豚熱などと共に殺処分の対象になっている。国連食糧農業機関(FAO)が撲滅キャンペーンに乗り出し、2011年6月に世界的な撲滅が宣言された。

「炭疽」は、炭疽菌による感染症で、羊や山羊などの家畜や野生動物の感染症だが、ヒトに感染する非常に危険な人獣共通感染症である。数年前に米国の国家機関に宛てて、炭疽菌が入った封筒が届けられたことがあり、テロ事件だとして大騒ぎになったことを覚えている人も少なくないだろう。

こうした感染症が雲南省の町や農村にうようよ存在しているのだから、日本軍にとっては、戦闘以前に感染症で落命してしまう危険性が非常に高く、戦々恐々としたはずだ。

もっと古いところでは、『感染症の中国史 公衆衛生と東アジア』(飯島渉著、中央公論新社、2009年)によれば、19世紀末の中国は劣悪な栄養と衛生状態にあり、海外との貿易が拡大したことにより感染症が猛威を振るい、雲南省の風土病であったペスト、コレラ、台湾の水田耕作によるマラリア、日本住血吸虫病などの感染症が、香港や満洲を経由して、世界中に広がっていったという。

詰まるところ、中国内陸部には、細菌やウイルスをもった野生動物や村の家畜、家禽類がいて、そこへ森林開発などで人間が入りこんで接触すると、ヒト感染が起こる。さらに社会のグローバル化、水害、干害、戦争などが加わると、感染症は世界中にばらまかれるという図式である。

それは今も昔も変わらないし、気候変動も大いに関係している。2020年夏に中国を襲った長雨と集中豪雨、泥にまみれた被災地域、枯れた農作物、病害虫の入った餌を食べて病気になった家畜なども、感染症を助長させているだろう。赤痢、ジフテリア、結核も増加傾向にあり、温暖化でマラリアの流行地域が拡大して、世界的に流行する可能性も高い。

中国で発生する感染症は、新型コロナウイルスだけでなく、今後ますます増えるのではないか

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