オレ思ったんですが
やっぱりこの1週間のために生きてるな
た~の~し~い~
昨日はダービーは人の思いが結果につながると書きましたが
今日はプレッシャーをかけられてるほうにスポットを当てます
今日も1993年ウイニングチケットの話
ウイニングチケットを管理する栗東の伊藤雄二調教師は
この馬にはあの騎手が合うとかなり早い段階で決めていたようだが
(チケットは追える騎手じゃないと能力が出ないと、当時伊藤先生が日本で一番追える騎手はあの騎手と認めていた)
義理を大事する騎手なのでどうやったら乗ってもらえるか?
いろいろ考えたようです
関西圏で普通は新馬をデビューさせる時は小倉か新潟ですが
伊藤先生はあの騎手がいる函館にウイニングチケットを持っていきます
その騎手こそダービーで勝つ柴田政人騎手
柴田騎手鞍上で9月の新馬芝1200mでデビュー
初戦は5着でした
柴田騎手はせっかく良い馬を持ってきてもらったのに結果が出なくて申し訳ないと
だが伊藤先生はそこじゃなかったようで
主戦で乗ってもらいたかったからあえて函館にチケットを連れて行った
伊藤先生はここで連闘をかけるが柴田騎手は初戦で結果が出なかったので依頼を断ります
2戦目は芝1700mで鞍上は若手の横山典弘騎手で見事勝利
ここで休養に入り
次走でまた柴田騎手に乗ってもらうにはということで関東へ連れてく
3戦目中山葉牡丹賞芝2000m
ここでも柴田騎手は初戦のことから依頼を断り
伊藤先生はまた頭を悩ます
前走の横山典弘騎手でもいいのだが連続で乗せたら
政人騎手の性格上若手の芽を摘むことはしないのでもう乗らないのでは?と思い
あくまでピンチヒッターで田中勝春騎手を乗せます
周囲の不安を感じさせず上がり最速で差し切り勝ち
はれてOP馬になったウイニングチケット
次走は?普通ならラジオたんぱか朝日杯だが
伊藤先生はまたしても関東に持ってきます
2度断られて3度目の正直ついに柴田騎手は依頼を承諾します
4戦目中山 ホープフルS 芝2000m
有馬記念の日にある3才OP戦
一昨年からG2になりチケットのひ孫シャイニングレイも勝ったレース
4戦目にしてこのレースがすべての始まりと言って良い
小頭数だが逃げるマイヨジョンヌを豪快に差し切り3馬身差の圧勝(伊藤先生の理想が現実になった)
この勝利で柴田騎手は伊藤先生は自分ためにわざわざ関東に連れてきてくれたとわかり
伊藤先生の思いが伝わり来年はこの馬に合わせて騎乗しますと
ここでやっとウイニングチケットと柴田政人のコンビが結成された
ここからダービー未勝利騎手とウイニングチケットの奇跡が始まる
年明けて初戦は
5戦目中山 弥生賞G2芝2000m
これで中山2000mは2戦2勝の3戦目で圧倒的な1番人気かと思われたが
暮れのラジオたんぱを勝ったナリタタイシンが拮抗して2強対決となった
レースはドージマムテキがハイペースで引っ張り
前は崩れる展開ウイニングチケットは最後方にいて3コーナーから仕掛ける
一緒に2番人気ナリタタイシンもチケットについてきて直線
先頭ステージチャンプを捉えにかかる
しかし伸びたのはウイニングチケットで2馬身ナリタタイシンを振り切る
圧勝という勝ち方で皐月賞は確定と誰もが思った
6戦目中山 皐月賞G1 芝2000m
ウイニングチケットは
中山3戦3勝の実績を買われ1番人気
2番人気は3連勝のあと2着が続き主戦騎手だった岸滋彦騎手に替わり
柴田騎手と同期で最大のライバル岡部幸雄騎手が鞍上の
ビワハヤヒデ
3番人気は弥生賞で格付けが済んだ
ナリタタイシン
ここで初めてBNW3強対決がそろい踏みする
レースはアンバーライオンが平均ペースで逃げてよどみない流れで
4コーナー先行したビワと外からナリタは楽に抜け出したが
チケットは内に包まれなかなか出てこない
そしていつものガツンとした伸びは鳴りを潜め
5着入線の結果となった
この後4着入線のガレオンが降着で4着に繰り上がったが
柴田騎手にはそんなことはどうでもいいことだった
弥生賞までは順調にことが進んでいたが
皐月賞からダービーまでのプレッシャーがいかに普通と違うかと知ってもらいたい
皐月賞の敗因は柴田騎手は分かっていたが
ここから1か月迷走する
特にダービーが近くなると取材が多くなり騎手もマスコミのインタビューとかで忙しくなります
その中であの有名なダービー勝ったら騎手辞めますとこのコメントがニュースになる
これは勘違いで厳密にいうとダービー勝ったら騎手辞めてもいいが正解で
このことから18回ダービー出て未勝利の柴田騎手に取材攻勢がかかり
ついには取材拒否の事態になります
いつもは取材には応える騎手ですが
この時ばかりは流石にキツかったようで一言もコメントしませんでした
若い記者からは不満がでましたが
ベテラン記者はあの柴政がコメントしないということが
どれだけの事か分からないのか?と諭され事態は収拾したが周りの人達に取材は多かったようだ
そして本番ダービーを迎えた
結果はご存知の通りですが・・・
昨日書いたディーマジェスティにもいろいろ秘話があるようで
蛯名騎手には集中してもらうためにも取材拒否してほしいですね(今の時代は無理だと思いますけど)
ここまで読んでいただきありがとうございました
ウイニングチケットの話になると長くなってしまいますm(__)m
最後に
ダービー勝った時の実況は今でも忘れない
勝ったのはウイニングチケットと柴田政人
普通は馬の名前だけ言うのだが実況も分かってたんだよね
勝ったのはウイニングチケットでも柴田政人でもない
ウイニングチケットと柴田政人なんだって
(今は普通に馬と騎手の名前を言うけど当時は馬だけだったと思う)
ダービー未勝利の柴田政人騎手にダービー勝利をプレゼントした
北海道浦河にいる26才セン馬のウイニングチケットは
勝利への切符を今年はどの馬にあげるんでしょうね?
楽しみだ
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