ヒト遺伝子想定的生活様式実践法

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〔メモ〕 福島での施設入所高齢者の死者数の増加(2011.3~10月)

2013年01月09日 |  症例(報道ベース)

 ちょっとサボり過ぎたか・・・

 去年のニュースだけど、データには意味がありそうなので、短くメモをしておこう。福島民友の記事から、

入所高齢者の死「3倍増」 避難区域・34施設 
2012年12月29日 福島民友ニュース
http://www.minyu-net.com/news/news/1229/news2.html

 東京電力福島第1原発事故で避難を余儀なくされた避難区域の34高齢者施設の入所者のうち、昨年3~10月に亡くなったのは295人(津波被災32人を含む)で、前年同期の109人と比べ3倍近く増加していることが28日、福島医大公衆衛生学講座の安村誠司教授の調査で分かった。・・・

 震災発生後、これら施設では入所者の死亡が増加傾向を示し、死亡率は前年の3.5~1.4倍で推移、半年以上たった昨年10月でも約2倍に上った。亡くなった原因の4割は肺炎だった。・・・


 これを読んで個人的に思い出すのは、どこかの電力会社社員のヤラセ意見聴取会での発言である。

「原発事故で死んでない論」は許されない (東京新聞「こちら特報部」)
8月12日
http://www.asyura2.com/12/genpatu26/msg/469.html

 将来のエネルギー政策を決める政府の意見聴取会で先月、中部電力の社員が「(福島原発事故で)放射能の直接的な影響で亡くなった人は一人もいない」と発言した。この場に限らない。最近、ちまたでよく耳にする「原発事故で死んだ人はいない」論。そこでは避難を強いられた地域住民の苦しみは置き去りだ。どうか思い出してほしい。原発事故がなかったら、死なずにすんだ人たちがいる。(中山洋子)・・・ (強調は引用者)


 冒頭記事のデータは、「原発事故で死んだ人はいない」論に対しては良い反論になっているだろう。

 しかし、原子力村のヒトならば、事故の間接的な影響かもしれないが「放射能の直接的な影響」を示したものではないと言い出しそうではある。この点については、福島医大の調査なので、直接的な影響に踏み込むような分析はあまり期待できないかもしれない。

 また、冒頭記事によれば、肺炎が死因の4割を占めたとされている。この点については、2011年に肺炎が3大死因に入ったことが思い出される。医療情報誌「集中」のサイトから、
 
高齢化の影響で3大死因の一角に「肺炎」が登場
2012年6月11日
http://medical-confidential.com/confidential/2012/06/3-4.html

 日本人の3大死因といえば、がん(悪性新生物)、心疾患、脳血管疾患だった。ところが、脳血管疾患に代わり、肺炎が3位に入った。厚生労働書が6月5日に公表した2011年の人口動態統計で明らかになった。肺炎は1975年に不慮の事故を抜き4位が続いていた。・・・

 ついでに、死因別死亡率の長期的な推移については、サイト「社会実情データ図録」から、

図録▽死因別死亡率の長期推移(1899年~)
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2080.html (冒頭の図参照)


 今後については、●の影響で肺炎も脳血管疾患も増えそうだけど、グラフの形状からすると肺炎の方が勢いがあるようにみえるが、果たしてどうだろうか。