ヒト遺伝子想定的生活様式実践法

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大衆の誤認誘導報道の疑わしい例 (5) 腰痛

2013年01月03日 |  誤認誘導の疑い

 先ずは、時候の御挨拶(Season's Greetings)。

 さて、とある地方紙の大晦日の朝刊1面トップでみかけたネタを紹介しておこう。このネタは、地方紙のネットワークで配信されたようで、多くの地方紙で記事になっていたようだ。

(A)  該当する大衆の誤認誘導効果を有する報道の類型

・ある病気(現象)は従来から「ストレス」が原因であるとことさらに強調して報道するパターン
あるいは
・ある病気(現象)は従来から原因不明のものが多いことをことさらに強調して報道するパターン

に該当するものと言えるだろう。特に、前者について言えば、今回記事では、ストレスの種類を「心理的なストレス」に限定して言及しているので、被曝による酸化ストレスは除外されることとなり、誤認度が高いともいえるだろう。


(B) 今回紹介する「疑わしい報道」

 ウェッブ上では東京新聞の記事が充実しているようなので、同新聞から、

腰痛にストレス関与 安静有効と限らず 画像検査大半不要
2012年12月31日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012123102000092.html

 日本整形外科学会と日本腰痛学会は、腰痛の発症や慢性化には心理的なストレスが関与しており、画像検査などでも原因が特定できない腰痛が大半を占めるとの診療ガイドライン(指針)をまとめた。

 [中略]

 指針によると、腰痛は発熱や胸部痛といった危険信号の有無などで(1)がんや外傷、感染などの重い脊椎疾患が疑われるもの(2)まひやしびれ、筋力の低下など神経症状を伴うもの(3)原因が特定できない非特異的腰痛-に分類することが重要とした。

 非特異的腰痛は、いわゆるぎっくり腰やストレスが原因となっているものを含み、全体の85%を占めるとの研究があるという。

 非特異的腰痛は、職場での人間関係や仕事量の多さ、仕事上の不満、うつ状態など心理社会的要因が関与している強い証拠があると指摘、ストレスを軽減するためにものの考え方を変える認知行動療法などの精神医学療法が有効だとした。・・・


(C) コメント

 個人的に腰痛に注目しているのは、原爆被爆者生存者のとあるデータをみて以来である。そのデータを最初にどのサイトでみかけたのかは憶えていないが、ブックマークしているものだと、例えば「olivenews」から、

【日本の原爆被爆生存者と一般住民の罹病率と比較】
 2012/02/08 18:55
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?n=123643 (表2を参照)

 原爆被爆生存者の3割弱が腰痛で悩んでいたということらしい(比較した一般住民では1割以下)。


 腰痛の原因として心理的なストレスを強調する類の記事は、以前からあるようだ。「47news」の一昨年8月の記事から、

腰痛にストレスが関与 再発、慢性化の要因に 日常活動維持が大切
2011.08.30 (共同通信 戸部大)
http://www.47news.jp/feature/medical/2011/08/post-570.html

 大多数の人が経験する腰痛。再発や慢性化も多く、やっかいな症状だ。従来は背骨に問題があるとして、腰にできるだけ負担を掛けずに安静を保つことが大事だとされてきた。しかし最近は、痛みに対する不安や仕事上のストレスといった心理的な影響が注目され、ストレスを解消しながら、できるだけ日常活動を維持する方が良いとの考えに変わってきたという。 (強調は引用者)


 今回は、関係する学会(日本整形外科学会、日本腰痛学会)が診療ガイドラインを作成したことが記事化の主な背景のようだが、使い古したネタにみえるのに何故朝刊の1面トップに持ってきたのだろうか(これは「とある地方紙」だけの問題かもしれないが・・・)。また、個人的にみかけた記事では、何故か最後に福島県立医大の整形外科の教授の談話で締めてあった点も、何か意味があるのだろうか。1面トップ記事なのでネットで拾えると思い保存しなかったので、その部分については他力本願で、「加茂整形外科医院」(石川県所在)のブログ「心療整形外科」から、

よくなってきたけどもう一歩だ
2012年 12月 31日
http://junk2004.exblog.jp/19760772/ (北国新聞掲載版の今回記事画像が閲覧可能。内容は一番詳細か?。なお、「MPS」については後述)


 後者の点(福島県立医大教授の談話で締め)については、どうも「非特異的腰痛は・・・全体の85%を占めるとの研究」というのは、菊地臣一・福島県立医大理事長兼学長の研究らしいことが影響しているのかもしれない。「かたこり整体院」(東京都所在)のブログから、

病院でよくならない腰痛の原因は?
2012-03-23
http://ameblo.jp/kata39/theme-10051831016.html

福島県立医科大学学長・菊地臣一医師(整形外科)がテレビの取材で、
   『85%の腰痛は原因がわからない』
と仰っていました。


 冒頭の記事では、原因不明のものが、あたかも主因は「心理的ストレス」のような記事に変身しているので、かなり違和感を感じる。例えば、「守屋カイロプラクティック・オフィス」(山形県所在)のブログ『「脳‐身体‐心」の治療室』のブログ主も、同様に何らかの違和感を感じたと読み取れるだろう。

腰痛診察の在り方が変わるか!?
 2013-01-03 11:47
http://mchiro.exblog.jp/19084989/

 こうした事例にも、医学的に不確かな時代の流行というものが見え隠れする。盛んに「椎間板ヘルニア」などの構造的問題を指摘してきたものが、この診療ガイドラインでは対極にある「心理的問題」を強調している。

確かに「精神・心理的要因」は重要な因子だろうと思う。だからといって、85%の腰痛を「生物・心理・社会的要因」とし、「心理的ストレス」を強調して終わりにしてはならない。


 腰痛の診療については、従来から、いろいろと問題点が指摘されている。例えば、「うみかぜカイロプラクティック」(神奈川県所在)のサイトから、

間違いだらけの腰痛治療!? -あなたはまだ時代遅れの説明を受けていませんか!?
http://www.umikaze-chiro.com/index.php?%E9%96%93%E9%81%95%E3%81%84%E3%81%A0%E3%82%89%E3%81%91%E3%81%AE%E8%85%B0%E7%97%9B%E6%B2%BB%E7%99%82!%3F (図表が多いので引用略)


 個人的な理解では今のところ、腰痛の多くは筋肉の損傷・劣化が原因であろうと考えている。この点については、前出ブログの病院本体のサイトから、

加茂整形外科医院  リウマチ・ペインクリニック・心療内科
http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/

 ところが医療現場では未だ100年前の間違った理論を引きずっているのです。その理由は何でしょうか。
 構造と痛みは別問題です。
 レントゲンやMRIは痛みを伴うことのある特異的な疾患(悪性腫瘍、感染症、骨折、リウマチ及び周辺の炎症性疾患)を除外する意味しかありません。・・・
 筋骨格系の痛みやしびれのほとんどは筋性疼痛(攣り、引っ張り、こわばり、凝り、痙攣、攣縮、スパズム)です。筋肉の微小損傷が始まりです。
 不意の外傷、過度な労働やスポーツ、姿勢や生活習慣が原因となります。

 [中略]
 MPS(筋筋膜性疼痛症候群)やトリガーポイントという言葉はネットを通して広がりつつあります。整形外科やペインクリニックで扱うほとんどの疾患はMPSなのです。それが間違った診断をされていることが多いのです。・・・


 MPS(筋筋膜性疼痛症候群)については、筋筋膜性疼痛症候群(MPS)研究会のサイトから、

筋筋膜性疼痛症候群とは?
http://www.jmps.jp/general/whatsmps

概要
 筋筋膜性疼痛症候群(きんきんまくせい とうつうしょうこうぐん、Myofascial Pain Syndrome:MPS)は、筋肉が原因となって痛みやしびれを引き起こす病気です。 日本では筋痛症とも呼ばれることもあります。

 [中略]
 通常、我々が急激に重い物を持ったり、無理な姿勢等により繰り返し筋肉に負荷をかけると筋肉に微小損傷が発生します。いわゆる筋肉痛の状態です。通常、この痛みは数日程度で自己回復をします。しかし、さらに、繰り返し筋肉に負荷を与えたり、寒冷にさらされたりりて血行の悪い状態を作ると、その部分が痙攣(けいれん)状態になり短期間で自己回復できなくなります。この状態が筋筋膜性疼痛症候群(MPS)になった状態です。


 バンダジェフスキー博士の説に従うと、体内に取り込まれた放射性セシウムは筋肉に蓄積しやすく(動物の場合については、次の朝日新聞の記事参照)、筋肉はその影響を受けやすいとされている。また、筋肉(心筋、骨格筋)は特殊な細胞であり、細胞分裂しないとされている。これらの点を踏まえれば、仮にMPSが腰痛の原因の大半を占めるのであれば(腰痛MPS主因説)、●の影響により腰痛が増えるだろうと容易に推測できるのではないだろうか。

筋肉のセシウム蓄積は血液の数十倍 警戒区域の牛を調査
2011年11月25日15時7分
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201111250281.html


 腰痛は、3.11後に増えているような気が個人的にはしている。著名人で最初に気になったのは、記憶の限りでは、コブクロのヒトだろうか。スポニチから、

コブクロ活動休止…小渕 ジストニアで半年間の療養
2011年8月29日 06:00
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2011/08/29/kiji/K20110829001506910.html

 人気男性デュオ「コブクロ」が28日、札幌市で行った全国ツアー最終公演で、半年間の活動休止を発表した。ギター兼ボーカルの小渕健太郎(34)が高音域の声を出しづらい「発声時頸部(けいぶ)ジストニア」を発症し、約半年間の療養が必要と診断されたため。相方の黒田俊介(34)も持病の腰痛がツアー中に悪化したことなどを理由に休養する。


 最近みかけて気になって覚えているのは、我が国を代表する一家のヒト。高齢が原因の可能性が高いとは思うが、一家の人々には、持病(心臓病)の悪化、マイコプラズマ肺炎とかも出ていて、ある種の傾向が現れている、とみられるのかもしれない。

皇后さま、腰痛「時に痛い」 宮内庁が文書回答を訂正
2012/10/22 18:35
http://www.47news.jp/CN/201210/CN2012102201001889.html


 腰痛について、個人的に特に心配しているのは、浅田選手である。似たような指摘を、フィギュアスケートGPファイナル(昨年12月上旬にロシアのソチで開催)の関連の流れで、某掲示板の緊急自然災害板から、

216 : 地震雷火事名無し(東京都)[sage] : 投稿日:2012/12/11 11:31:17 ID:xJ9nO+vT0 [1/1回(PC)]
  >>212
  持病の腰痛悪化の人もいたぞな。写真のクマをみると疑ってしまうが・・・

  フィギュア:真央 腰痛は「だいぶマシになりました」
  http://mainichi.jp/sponichi/news/20121211spn00m050005000c.html
   拡大photo http://mainichi.jp/graph/2012/12/11/20121211spn00m050005000c/001.html

  浅田真央:帰国後腰の検査へ「年を取ったなあと思います」
  http://mainichi.jp/sponichi/news/20121210spn00m050006000c.html

  ちなみに、腰痛がトップじゃ。

  【日本の原爆被爆生存者と一般住民の罹病率と比較】
  http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?n=123643 (表2を)

  彼女がペイン・アピールするのは、多分今回が初めてなので、かなり良くないはず。
  早めに危険派にならないと、2014までもつのだろうか?本来、その次もある人材のような。


 確か昨年夏頃に「いわしの味噌煮」が好物とかの報道があり心配していたのだが、フィギュアスケート全日本選手権(昨年12月下旬に札幌市で開催)の関連記事によれば、最近では「刺し身」「海鮮丼」が試合後の自分への御褒美のようにうかがわれる。某掲示板の放射能板での指摘から、

435 : 名無しに影響はない(家)[sage] : 投稿日:2012/12/24 22:07:19 ID:T8obSXFp [1/4回]
  浅田、羽生らがイブの舞 フィギュア・エキシビ

  >浅田は「自分へのご褒美は今夜のお刺し身。海鮮丼が楽しみ」と笑いを誘った。

  ttp://www.chunichi.co.jp/s/chuspo/article/2012122401001614.html [リンク切れ]

  安全厨確定。(南マグロ丼とかチリ産サーモン丼でない限り)

 なお、上記リンクは切れているようなので、類似の記事を河北新報から、

浅田、羽生らがイブの舞 フィギュア代表がエキシビ
2012年12月24日月曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/12/2012122401001614.htm


 12月上旬の国際試合での腰痛悪化の原因は、報道によれば試合前の練習のし過ぎということとされているようだが、11月下旬の国際試合(NHK杯)でも優勝しているので、その際に海鮮丼を食した可能性もあるだろう。ちなみに、NHK杯の開催地は、仙台市であった。