Mayumiの日々綴る暮らしと歴史の話

日日是好日 一日一日を大切に頑張って行きましょう ξ^_^ξ

◆天候を操る水の神獣 ミズチのホラヌケ

2024-06-29 12:50:01 | Weblog

写真の説明はありません。
『前賢故実 県守』 岡山県高梁川のミズチを多治比懸守(県守)が退治したと伝わる。(国立国会図書館蔵)

みずち(蛟・虬・虯・螭)古くはミツチと清い音。ミは水、ツは助詞、チは霊で、水の霊の意。
想像上の動物。蛇に似て、四脚を持ち、毒気を吐いて人を害するという。虬龍(きょうりょう)。
                                        『広辞苑』
   
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予(松浦静山)の家来某の話であるが、ある夜、小舟に乗って海上で釣りをしていたところ、
月があり風も涼やかであったが、白岳(長崎県対馬市、518㍍)方面を遠望していると、
山頂から白雲が生じ流れ出て、やがて真上に到り、茶碗状にかたまった。
その側にまた白雲が生じたかと見る間に、黒い雲が湧き出て、次第に東北に伸びて行ったが、
忽ち篠突くような雨が降り出し、海面も荒波となった。

予が考えるところ、これこそミズチのせいである。

ミズチは世に言うところの雨龍で、山腹の土の中に住む。
また、世間で宝螺(ほら)ぬけといって、あちこちの山腹が急激に震動して、
雷雨のうちに何物かが飛び出すことがある。
これを土中のほら貝がでるのだというが、誰もそれを目撃した者はない。
それはミズチが地中から出るのだともいわれている。

淇園先生(柳沢里恭・さとたか、1704~1758)の話によると、
ある武士が友人宅に泊って、庭を見ていたところ、竹垣の脇から白い煙状のものが生まれ、
見る間に一丈(3㍍余)の高さに立ち昇って、遂に一団となったという。
また飛び石の上が三、四尺(1㍍ほど)濡れて雨が降ったかのように見える。
その人は不思議に思って、眼を凝らし竹垣の脇を見詰めていると、藪の中にトカゲがいる。
このトカゲは大きく、四つ足で、ミズチの一種であって、つまりこの種属は雨を起こすものである、
との説であった。
                
                                   『甲子夜話』 巻二十六
   
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                        江戸時代 怪奇事件ファイル

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菜根譚 前集179項

2024-06-29 12:40:20 | Weblog


ルッコラ(黄花蘿蔔、Roquette) Eruca vesicaria 競争心 私を見て

陰謀怪習、異行奇能、倶是渉世的禍胎。只一個庸徳庸行、便可以完混沌而召和平。

陰謀怪習、異行奇能は、倶に是れ世を渉るの禍胎なり。
只一個の庸徳庸行のみ、便ち以て混沌を完して、和平を召くべし。
 

「権謀、奇異は災いの原因」
人を陥れる様な謀事や奇怪な慣習、一風変わった行動や珍しい能力などは、
いずれも世間を渡る上で生じて来る災いの原因である。
ただ一つの平凡な道徳や行いだけが、本来具わっている人間の生き方を完全にし、
平和な人生を招くことができる。

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