買い出しの荷物が重い。
よいしょっと袋を担ぎ直すと上空が明るかった。
夕方なのに、結構明るい。日差しは春に向かってんだな。
店も商品もふんだんにあって、街は暮らし易い面がある。
裏腹に空は小さい。空気が窮屈。風が不自由。
住む場所は選べるというけれど、本当かな。
流れで住み着き、それなりの「住めば都」に諦めちゃいないのか。
今に不満があるわけではない。だからと言って、これだけとも思えない。
思い切って移住する人を見ていると、何が違うのかを考える。
結局よくわからない。つまり 自分は自分を選べない。
変わることは怖く無い。けれど変えるのは別のこと。
少し先の小さな通し穴を覗いているような感覚。
ビルの隙間から見ている、まるでこの空だな。