自然のシャワーを浴びながら:パート2

定年後の主人と晴歩雨読の日々。同じタイトルのニフティのブログ の続きです。

みちのく潮風トレイルー1

2019-12-05 | 国内旅行(温泉)
何かの雑誌でみちのく潮風トレイルを知った時から、いつか遠からず日に歩いてみたいと思っていた。
といっても青森県八戸市から福島県相馬市までの海岸線を中心に設定された約1000kmのロングコース。
つまり4県と28市町村をつなぐメチャロングな「歩く為の道」なのだ。
そんなロングトレイルだから簡単にはいかない上に、今現在三陸鉄道リアス線が一部不通なので、今回は種差海岸から八戸までのトレイルを歩くことに。
朝食をしっかり取ってから仙台駅を出発し、一路新幹線で八戸まで。
八戸から八戸線に乗り換えたが、乗り換えの時間があったからちょっと駅周辺をぶらり。
種差海岸からみちのく潮風トレイルをスタート。
駅から坂道を下ったらもう大海原の太平洋が広がっていた。
春から夏には青々とした天然芝生だけど、今は枯れた芝生となった天然芝生地。
一部は少し緑色を残していたが、今度は芝の緑がきれいな種差海岸を歩こう。
天然芝生は昔八戸名産の馬の放牧地だった頃の名残だそうだ。
種差海岸インフォメーションセンターへ行って、来年以降に行く予定の宮古あたりまでのパンフレットを収集。
キャンプ場を通過したら淀の松原が始まった。
三保の松原のような松林が海岸線に沿って林立していた。
潮風を受けながら松並木の中を縫うように続くトレイルを歩いた。
平日でもあり12月に入ったので数人とすれ違っただけで、海も松林も二人締め。
時折ぽつぽつと小雨が降ることもあり、ザックカバーをしてレインウエアを着て歩いた。
やがてウミネコの糞で白くなっている白岩が見えて来た。
今の時期飛んでいるのはウミネコではなくカモメだそうで、ウミネコは夏には渡って行っていないそうだ。
海沿いのトレイルは思った以上にアップダウンがあった。
でも海原を眺めながら潮風を受けながらのウォーキングは最高にいい気分だった。
渚のプロムナードを歩いた先からは景色が一変した。
穏やかな弧を描いて2kmの砂浜が続く大須賀海岸に出た。
この浜の先っぽの葦毛崎までまだまだトレイルなる道は長かった。
大須賀海岸の砂浜は鳴き砂という事だったが、時折降る小雨で砂が湿っていて全く鳴らなかった。
聞くところによると最近は砂以外の不純物が混じったりしていて、また3日ほど晴天続きでなければ鳴き砂にはならないそうだ。
湿った砂の上を大きいリュックをしょって歩くのは難儀だった。
時々種差海岸から歩いてきたトレイルを振り返ってみたり。
これぞまさしく潮風トレイルって感じだと思いながら歩いた海辺。
トレイルの所々に釜の口だのいろんな名前の付いた大岩があった。
遠くに見えていた葦毛崎がだんだんと近づいてきたが、春から夏にかけてだったら一帯は花がたくさん見られるはず。
目指す葦毛崎展望台は太平洋が一望でき、種差海岸随一のビュースポット。
展望台から見た太平洋だけど、もっと晴れていたらきれいな海の色が見れたのに……。
葦毛崎にあるカフェで景色を楽しみながらソフトクリームを食べた。
とても濃厚で青森三大ソフトクリームとも言われているとか。
私たちのように歩いている人はいなくて、カフェに立ち寄った人たちはみんな車で来た人たちだった。
反対側には鮫角灯台と八戸線の線路が見えた。
普通海の傍に灯台があって次に電車の線路が走っているものだが、葦毛崎付近は海の傍に線路があり次に灯台という奇妙な取り合わせだった。

海岸沿いをさらに歩き続けて……。
赤い実が潮風を受けてドライフルーツのようになっていた。
私も半日潮風を受けて歩いているから、ますますドライ○○になりそう‥‥。
小舟渡近くのホテル八戸シーガルビューに2時半には到着した。
相棒を置いて私だけ鮫角灯台へ散歩に出かけた。
そして2時間に1本くらいの電車が来るのを待った。
そしたらやはり反対側で車を止めて、海と電車と灯台を撮っている人がいた。
夕食は三陸八戸の海の幸尽くしで、特にウニがふんだんに使われていた。
生ウニ、ウニ豆腐、茶碗蒸しにもウニ、ウニ海苔巻きの天ぷら、ウニの炊き込みご飯など。
今日は小雨の中よく歩いたご褒美。



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東北への旅ー2・金華山

2019-12-05 | 国内旅行(温泉)
部屋から見える女川湾の朝は風もなく穏やかで、金華山への船が予定通りに出るとホッとした。

朝食を食べてから近くを散策。
湾になっているため石巻や女川港より津波の被害は少なくて済んだようだ。
8年前の地震以来、今年3月にようやく三陸鉄道リアス線が全線開通したので、みちのく潮風トレイルの八戸から宮古まで歩く予定だった。
ところが先の台風で再び一部不通となり、プランを大幅に変更せざるを得ない事態になり‥‥。
その為以前から行きたいと思っていた牡鹿半島の傍の太平洋に浮かぶ島・金華山へ行くプランに変更。
ところが金華山へ行く船は女川港からは日曜のみの運航で、予約済みのホテルをキャンセルしたり、船の予約を入れたり‥‥。
12月だというのに船は62人乗りなのに、2隻出るほどの人でビックリ!
女川港から金華山までは35分で結構スピードが出ていて、シンガポールからインドネシアのビンタン島までの高速船を思い出した。
大きく揺れるたびに波しぶきがあがった。
霊島・金華山・金華山神社は宮城県の牡鹿半島の沖合700mに位置している。
古来より神が住む島として参拝者が絶えないそうだが、地震により島もかなり被害を受けていた。
船員さんが私たちの大きなザックを見て金華山に登るの?と聞いたので、そのつもりと言ったらリュック船に置いて行きなと。
それでも帰りの船の時刻まで2時間ないので、神社にお参りもしてだと結構厳しいと言われた。
金華山(きんかざん)は羽黒山・恐山と共に東奥三大霊場と言われていて、すでに二山には登っているので金華山にも。
また金華山神社(こがねやまじんじゃ)は金運開運招福とご利益があり、3年続けてお詣りすれば一生お金に不自由しないと言われている。
隋神門から石段を30段上がり、さらに石段を70段登って行った先に金華山神社の拝殿があった。
その奥には本殿があったがお参りは拝殿まで。
金華山神社拝殿にお参りしたが、穴の開いた5円玉や50円玉が結ばれていて私たちも真似して結んできた。
とにかく金華山を目指して山道を進むと、倒木が多くでもたっぷりのマイナスイオンを感じながら。
今現在は沢コースのみが山頂まで行けるコースで、どんどんピッチを上げて登った。
金華山は標高445mだけどほぼ標高0mからの登りで、コースタイムに寄れば往復4kmで2時間。
途中大きな石がゴロゴロしていたり、ブナの巨木があったり、タブノキがあったり。
途中水神社あたりで半分来たかなという感じで、お地蔵様が木々の間から見え隠れしていて、人がいるのかと思ったら違ってた。
そこから先は急な登りとなり太平洋が見えだした。
稜線に出たらそこは8合目で雄大な太平洋が広がっていた。
相棒は下りが遅いので船の時刻に間に合わないとヤバイので、8合目からの景色を楽しんでから一足先に下山。
私は超特急で山頂まで登ったが低山でも霜柱が出来ていて、少し溶けだしていて歩きにくかった。
山頂までの途中からは千畳敷が見えた。
山頂には大わだつみ神社があった。
山頂からの眺望は素晴らしかったしお天気もよくて、しかも無理かもと言われた山頂まで来れて。
後ろからやってきた若い女性がリュックから出したお供え物を並べて、なにやらブツブツとお祈りを唱えだしたのにはビックリ。
とても信心深い人のようだったが、お祈りを最後まで聞かずに船の時刻が気になり下山開始。
晴れていたから海の色がきれいだった。
下りは往きにかかった時間の半分くらいで下山しないと船に間に合わないかも……と、山頂で出会った若い女性と羽が生えたようにガンガン下った。
そして下山後は駆け足で金華山神社のパワースポットを巡った。
そのひとつ金椿(かなぐい)神社は災害の多い日本だから、金(かね)の杭(くい)を打って被害をくい止めるという云われがある。
それから樹齢500年のタブノキは、この幹に多くのコブがあり、コブに体の痛い所を当てると治ると云われる不思議な木だ。
私は肩と膝をコブに押し当ててみたのでご利益があるといいな。
パワースポットはたくさんあって相生の松と楓も。
待合室の前には鹿が餌を貰いにやってきていた。     

山頂まで行ったものだから物凄く慌ただしくて、ゆっくりとお参りできなかったけど、金華山なる島をたっぷりと堪能できた。
13時30分ぴったりに船が出航して、女川港へ戻ってきた。
出航時にはなかったイカ釣り漁船が停泊していた。
牡鹿半島から他の島への釣り客も多いようだったし、金華山はお正月に初詣の人も多いらしい。
港から歩いてすぐの女川地元市場であるハマテラスへ遅いランチをしに行った。
津波の被害が大きくて壊滅状態だっただけに、真新しい建物ばかりが建っていて、港周辺は別世界のような雰囲気だった。
女川駅まで10分位で、新しいモダンな駅舎の前では、クリスマスのイルミネーションの準備中だった。

また駅舎の2階のテラスからは女川港とハマテラスが一望できた。
でもまだまだ復興の途上だった。
途中松島湾あたりで夕日が沈んでゆく美しい光景が見られた。
女川から仙石線で仙台に戻ったら、駅はイルミネーションが輝き、賑やかな雰囲気に包まれていた。
駅構内にもクリスマスムードに溢れていた。    
仙台は相棒が単身赴任していた懐かしい町で、二人共大好きな牛タンを食べに町へ繰り出した。
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