以前、同じブログサービス内を、ログインした状態で訪問すると、相手のブログの一部に「訪問者履歴」として残る機能・通称「あしあと機能」のことを書きました(
あしあと機能はいかがですか?)。
僕は閲覧者同士がお互いの訪問状況を監視しあうことになりかねない、このあしあと機能は不要派であり、多かれ少なかれ、絶対にトラブルの元になると確信しておりました。
最近特に「見ているだけ」ならめちゃくちゃ多くのブログを見ているのですが、挨拶的なコメント、他の人が残した記事との関連性が薄いコメントへのツッコミはほとんどしないので、あしあと機能が付属しているといろいろと誤解を招きそうなのです。
・・ブログを開設して間もない頃は、、訪問者履歴ばっかり見てました。。
・・自分の書いた日記のような何というか読み応えのない記事に
・・新着記事から来てくれた
・・興味を持ってくれた人がいる、、という思いで見てました。
・・履歴をさかのぼり、そのブログに行くと
・・ランキング上位の超人気ブログ・・
・・ひとつの記事にコメントが70~80ついてたりした
・・そんな人が来てくれたのか。。と舞い上がり
・・お気に入り登録
・・そんなこんなで自分のブログも何となく軌道に乗り始め
・・余裕をもって眺めると・・・何か変。。
・・ある特定の「ID」が昼夜を問わず履歴に残る
柴犬:自動巡回ソフトはやめてもらいたい
しばいぬさんはYahoo!ブログユーザーです。Yahoo!ブログにも「あしあと機能」があり、ログインした状態で、同じサービス内を巡回すると、コメントの有無にかかわらず、その履歴が相手のブログに表示されて、恐らくは相手も興味津々にこちらのブログを訪問してくれることでしょう。
あしあと機能は、自分が他所のブログを見るだけで自分のブログの閲覧者を増やすことができる(かもしれない)、コメントなどを残しにくい恥ずかしがり屋さんにとっては、なかなか便利な機能なのですが・・・・・・
gooブログをはじめとする、あしあと機能のついていない普通のブログサービスでは、自分のブログの閲覧者を獲得する為に、他人のブログへコメントを残したり、トラックバックを送ったりします。そして、そのやり方が「宣伝ミエミエ」だと、多くの場合顰蹙を買います(
うちにも遊びに来てくださいね!参照)。
で、あしあと機能の場合、コメントを残さなくても、「読みました」という意志を表示できるものの、これが仇になって「宣伝あしあと」を残すことが可能になります。全く興味のないブログをいくつも開くと、読まなくても大量の訪問実績を作ることが出来るのです。
Yahooにログインし、
Yahoo!ブログ:新着一覧をまとめて選択、タブブラウザにある機能の「リンクをまとて開く」などを使えば、いっぺんに20のブログに対して「あしあと」がつきます。
Yahoo!ブログ:ブログランキングで同じことをやれば、100箇所にだって簡単に「あしあと」が残せます。プログラムの知識を持っていれば、もっと複雑なリンクリストによる自動化スクリプトを書くこともできるのでしょう。後はパソコンのスペックと回線の太さの問題です。
で、しばいぬさんがここで問題にしているのは、実際には見てもいない(確証はないが、限りなくクロに近いと思われる)ブログに訪問者履歴を残し、それをアクセス稼ぎの材料にしていることなのでしょう。
検索語の一致などによる宣伝トラックバックの場合でも、トラックバックはアクセスを稼ぐ為の機能だ、関連している話題にトラバしても文句を言われる筋合いはないし、イヤなら消せば良いのだから、他人に迷惑をかけていない、という主張をする人がいますが、アクセスを稼ぐ為のみに「それ」が行われるのは、サーバダウンにつながりかねない明らかな迷惑行為です。
僕が不思議に思うのは、この手の不正アクセスによる訪問者の獲得で、何か満足感を得ることができるのだろうか、ということです。
宣伝トラックバックを大量に送ることで、一時的にアクセスを増やすことは可能です。しばらくは「トラックバックありがとう」のどうでもよいコメントが貰えるでしょう。これだけで2週間くらいは、そこそこのアクセスがあることが、これまでの「検索語トラックバック」を発信した人(複数)の追跡調査により分かっています。
無差別訪問履歴残しも、この宣伝トラックバックと似たようなものなんです。
実際に訪問したブログを読んでいるのならともかく、アチコチに大量に履歴を残すことで、相手に自分のブログを訪問させる・・・・・・要するに、検索語で合致したブログに向けて、そのキーワード以外に何の関連性も見出せないトラックバックを送信してくるのよりも、さらにお手軽に
訪問者数(NOT読者数)を獲得することが出来る、ランキングの無意味さを悪用した手段です。
こういう馬鹿げた事が行われるのは、明らかにランキングシステムの弊害なんですよね。ランキングの上位に名を連ねるためには、自分のブログが「読んでもらっている」ことよりも「ページを開いてもらっている」ことが重要なわけです。そして困ったことに、「開いてもらうだけ」なら、そんなに難しいことじゃないのです。
gooブログの
アクセスランキングは、以前「アクセスされた回数」の数によって集計されていました。これが
ランキング上位に表示されることを狙ったツール/スクリプトなどによる不正なアクセス
(gooブログ スタッフブログ:アクセスランキングの集計方法を変更します)を回避する為に、アクセスIP数によるカウントに変更し、純粋に「見た人の数」をカウントするようになりました
(gooブログ スタッフブログ:アクセスランキングの集計方法変更を実施しました)。
gooブログでは、不正なアクセスによるサーバへの負荷を減らそうと、こうした努力をしたわけですが、今現在も明らかにツールを利用してIPを変更しながら更新している可能性が濃厚なブログがいくつも存在します。
先日のメンテナンスにより、今のところ、閲覧が困難になるような事は(僕が閲覧している時間には)発生していませんが、安易にアクセスを稼ぐ行為によって、自分が利用するブログのサービスが満足に享受出来なくなるのは、なんとも本末転倒なハナシです。
まぁ、業者なんだろうけど。
あしあと機能による無差別訪問履歴残しや、宣伝のみが目的のトラックバック、業者ブログなら(規約違反とはいえ)、分からなくはないけれど、それをアフィリエイトをやっているわけでもない個人のブログで実行されるとなると、結局は嫌がられて相手にされなくなるということには気付いていないのでしょうか。