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群馬の田舎から情報発信!

「国家の品格」(藤原正彦 著)

2006-03-24 23:39:33 | 読書日記
週刊文春で、藤原氏が阿川佐和子さんと対談しているのを読んで、「この人はなかなかおもしろそうだ」と思い、早速この本を購入しました。

この本がベストセラーとなっているのは、普通の人たちが、心の中では思っていても、社会の趨勢や声の大きい人への遠慮で、なかなか口に出して言えないようなことも、明快に言っているためではないでしょうか。

かなり過激な部分もありますが、社会的格差が広がり閉塞感が漂う現状において、「日本」のあるべき姿・進むべき方向性を考えさせる貴重な提言がたくさん含まれています。

特に面白かったのは「天才を出す風土」です。
第1条件「美の存在」
第2条件「跪く心」
第3条件「精神性を尊ぶ風土」
やはり天才は「論理」をも超越するパワーを持っているのでしょうねえ。

「隣の芝生は・・・ 」格差社会について

2006-03-24 18:18:04 | Weblog
3月24日の日経新聞「隣の芝生は・・・ 点検 家族格差」では、村上龍氏のインタビュー記事が載っていました。

「重要なのは統計の分析結果ではなく、『自分たちは恵まれていない』『もっと恵まれている人がいる』と考える人が多くいること」

「隣の芝生が青く見える人は暇なんだと思う」

「自分に向く仕事を見つけ、充実した生活を送れていれば決してセレブな暮らしを
している人をうらやましくは思わない」

「『勝ち組』『負け組』という区別は問題を隠蔽する。実社会はそんな二者択一で
はなく、ハッピーに生きる道はたくさんあることを子どもたちに知ってほしい」

「人間だれもが自分の柔らかな「心のコア(核)」のようなものを守る盾(シール
ド)が必要だ」

「知識やスキル、それに親しい友人や家族のように個人に属するものと、会社や地
域社会といった外側にあるもの、おおまかに2種類がある。これまでの日本社会は外側のシールド、会社組織などに依存する傾向があった。」

「もっと自覚的に個的な戦略を持つほうがリスクが少なく合理的だ」

最近いろいろなところで「格差社会」という言葉を見かけますが、その文化(心理
的)面での本質を鋭く指摘しています。

村上氏は単に格差社会について騒ぎ立てるのではなく、そういった社会で生き抜いていく方策まで示しています。

「シールド」の本が早く読みたいです。