一昨日購入したヘンデルのバイオリンソナタ、ヨゼフ・スーク(バイオリン)+ズザナ・ルージチコヴァー(チェンバロ)と、すでにもっているアルテュール・グリュミオー(バイオリン)+ロベール・ヴェイロン・ラクロワ(チェンバロ)を聞き比べている。
スーク、グリュミオーともに45・46歳という年齢の録音。
スークのものはチェンバロとバイオリンが同じ大きさの音量に聞こえる。バイオリンが少し遠慮気味の音量といったほうがよいのかもしれない。室内楽のスークならでは、あるいはソナタはあくまで奏鳴曲とばかりにバイオリン・チェンバロの対等の曲ということなのだろうか。バイオリンの音は線が細く聞こえる。しかし音の透明感、美しさはこちらだ。しかも後半になるにしたがって、特に4番・5番・6番はバイオリンの音が厚みを増してくる。1975年録音。
グリュミオーは、バイオリンが前面にでて、チェンバロは伴奏楽器に徹しているようだ。バイオリンは堂々と響き浪々と歌い上げている感じた。独奏者グリュミオーらしいというのだろうか。1番から6番まで全体を通じて、強弱そして一音一音のメリハリもはっきりしている。音の厚み、豊かさはこちらに軍配が上がる。1966年録音。
好みであろうが、スークは少し遠慮しすぎかなと思った。あるいは録音のせいだろうか。
しかしいずれにしろ、ともに気持ちよく聞ける。