Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「図書10月号」から 2

2022年10月05日 15時44分32秒 | 読書

 「図書10月号」を読み終えた。

・稀有の機縁に 「シリーズ中国の歴史」が完結して    岡本隆司

・森林浴で森も人も健康にしよう             今井通子
  この方がこのような活動をされているとは知らなかった。肩書は「森林セラピーソサエティ理事・国際自然森林医学会会長」となっている。

・科学的思考法を愛でる                 内田麻里香
 そういえば私が学生のころ、「ロゲルギスト」という集団名の科学エッセイがあり、いくつに目を通したことを思い出した。
科学的思考は、常識的な思考と異なる点が多いが、どんな学問分野にも特徴があり、ユニークな思考法をもつはずである。‥科学的知識だけでなん、科学的思考法の奇妙さを面白がってもらうための科学エッセイの普及という変化球に挑戦している‥。
 文句はつけたくないが、「科学的思考」そのものの説明が欲しいものである。「科学的思考」の周囲をぐるぐる回っているだけで、これでは理解できる人はいないのではないか。
 私は自分では「分析的思考」と定義しているが、では分析的とは何かと問われると説明できない。いつも自分が立ち止まり、どうどう巡りする地点である。

・現場                         谷川俊太郎
 漱石調  死に先立つものとして/詩がある/詩に先立つものとして/生があると考えた//生に先立つものは時だろう/時に先立つものはと考え/そんなものは何であれ/言葉の上にしかないと思った//・・・・」
「じん帯の解剖を出発点とする養老孟司さんや、ゴリラとともに生きる山極寿一さん、ひいては今読んでいる、かの漱石の「思い出すことなど」の文章に存在する抽象を許さないリアルな現場に、言葉にした現場のない詩を書く私は劣等感を抱いています。
 「思い出すことなど」、読み返してみるのもいい。

・「少年の街」を読んだ日のこと             磯部 涼

・物語に吹く風 挑戦短編小説選             斎藤真理子
 以前からこのエッセイの素材である岩波文庫の「朝鮮短編小説選」(上下2巻、1984年)は読もうと幾度も書店で背表紙を眺めては、都の時々の理由で購入していなかった。
 1920年代から40年代にかけて、戦前の短編小説のアンソロジーである。いつかは、いつかは、と思うばかりでなく実際に目を通したいものである。

今月号はこれにて読了。



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