shu's bar

趣味や仕事、時には世の中の出来事のこと。心に写りゆく思いたちを徒然に書き綴ります。もちろんメニューはその日のおまかせで。

オーベルジュ・コムニさんでいただいたディナー。

2012-05-08 01:38:51 | 北の逸品


あの鮮烈さは絶対に忘れないですが、リクエストもあるので、忘れないうちにコムニさんのディナーの特集をしちゃいたいと思います。



このパンにまず驚かされます。

パンは小麦の味もすごいのですが、面白くてクセになるのがこのいただき方。

ノーベル賞の授賞式でも使われる極上のオリーブオイルに岩塩を入れて、パンにつけていただく。

料理の前にすでに絶品です。




最初の1皿はこちら。

ホタテのタルタルと十勝マッシュのムース。

十勝マッシュ好きにはたまらないこのムース。

マッシュルームの香りも良くて甘くて美味しかったです。




2皿目はこちら。

時鮭の燻製と地元・幕別産のグリーンアスパラのテリーヌ。

時鮭はもちろんですが、地元の採れたてアスパラが甘くてシャキシャキしていて実に美味しかった。


そして3皿目がコチラ。



厚岸産の牡蠣のリゾット。

ですが、この料理の神髄はもしかしたら、添えられている春菊のソースと音更産の小麦「キタノカオリ」かもしれません。

小麦の食感を生かしたリゾットも楽しいのですが、何よりもビックリしたのがこの春菊の使い方。

ともすれば潮の香りが勝ってしまいがちな牡蠣の風味を春菊がうまくまとめてバランシングさせているのです。

春菊がフレンチに使えるのも驚きですが、春菊ってこういう使い方もできるのか!と目からウロコでした。


そしてお次は魚のメイン。



レストランのスタッフの方がダブルの主役とおっしゃっていましたが、まさにその通り。

ソイのポワレ(メニューの表記は違うけど、そう説明を受けた)はもちろん美味しいのですが、すごいのはこの厚岸産のアサリのジュ。

味が濃厚。

ちなみにこの一皿には付け合せ的に大根やゴボウといった根菜たちも添えられていたのですが、彼らも十分に主役でした。

アサリのスープを存分に吸った根菜君たちは絶品。

この一皿にも満足でした。


そしてそして、真打ちの肉料理のメインがコチラ。



足寄産の仔羊のロースト。

足寄産の羊と聞いてピンときたのですが、やはり石田めん羊牧場さんの羊でした。

さすがは石田さんの羊。

どれくらいの羊か聞いてみたら12か月くらいとのことだったので、多分ラムでしょう。

実にやわらかくてクセもなくて美味しかった。

でもこの一皿で何よりも驚いたのは付け合せ。

地元・幕別のニラを合わせていただくのですが、これがまた実にマッチするんです。

ニラってフレンチになるんだというのも驚きでした。


そしてそしてそしてデザートが、この音更産小豆のムース(ちなみにwithコムニさんオリジナルのハーブティーでした)。



この一皿には、いちご大福のイメージでという副題があるのですが、これが実にビックリで楽しくて面白かった。

小豆のムース、いちごシャーベット、生のイチゴに白玉団子のような食感を与える小豆イメージのタピオカ(かな)を渾然一体でいただくと、お口の中では…、おおっ!いちご大福だ!となるのです。


いやはや、シェフに脱帽です。

美味しいだけでなく、地元の食材が満載で、料理も驚きにあふれて、面白くて楽しい。

このコース、コムニさんの標準のコースなのですが、かなり侮れない。

っていうか、北海道フードマイスターとして、実に気に入りました。

ワインとのマリアージュも面白かったし。

絶対、また行こ。o(^o^)o