発展した時代、昭和に生きた若者の徒歩旅日記
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世界徒歩大旅行記3万4千キロ
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11、シンガポールからヨーロッパまで歩く、この長い旅を出発するまで
1)オーストラリアのシドニーに戻る-3
5月12日から15日まで
毎日、フラットの主人マークとヨガの先生タツオと生活をしていると結構面白かった。
このフラットにいろいろな人々が訪ねてくるからであった。
マークはオーストラリアの有名な映画(マッドマックス2)の助監督をしていた人で、彼の関係で芸術分野の人が集まった。
またヨガの関係でも結構知識人が集まってきた。その中には当時の大統領の娘も来ていた。
彼ら集まってきた人々は日本に関心のある人々が多かったので話がしやすかった。
5月13日にはニュージーランドに行く前にお世話になったChristie 老夫婦を日本食レストランに招待した。
彼らは日本食を大変喜んでくれてありがたかった。
しかし、このシドニーの日本食レストランは他のオーストラリア人にも紹介したが、サービスがもう一つであった。
味ももう一つであると思われた。これでは日本食の評判が落ちるのではないかとも思ったものだ。
私はLAやニューヨークにいた時、日本食レストランでウエイターとして働いていた関係上サービスについては自然と目に付いた。
このシドニーの店での様にサーブをゆっくりやったらニューヨークでは、はやらないなと思ったものだ。
それにしても、とにかくChristie 老夫婦が喜んでくれたのには助かった。
この後、この老夫婦は私を彼らの家まで連れて行ってくれ泊めてくれた。
ありがとう!おじいちゃん、おばあちゃん!
この後、朝はヨガの道場に通い昼間は仕事探しを始めた。
一つ良い仕事を見つけ電話をかけたのであるが、なかなか電話が繋がらず、留守番電話が出るだけであった。
仕事を探している時に電話を待つのだがなかなか、かかってこなかった。
また、他の友達との電話でも約束をして待つことが多かった。
この様な待つという行動を通して考えさせられたことがあった。
自分は待つという行動があまり慣れていないから、約束をしても自分から進んで出かけていくことが多かった。
また、歩くと言う行動も自分の方から仕掛けて行くその行動の一つでもあると思うのである。
だから、私は今まで待つということが得意ではなかった。
この事から、かえって私には今後「待つ」ということが必要なことではないかとヨガをしていて思ったのであった。
ヨガでは体だけ柔軟にするだけではなく、精神も統一する瞑想がある。
私は常に動き回っていて落ち着くことがなかったので、ヨガの瞑想を通して気持ちを落ち着けることが出来た。
だから、「待つ」ことでいろいろ考えて瞑想することが必要なのかもしれないと思ったものだった。
また、不思議なことに体が柔らかくなると考え方もやわらかくなるような気がして、精神と体は非常に関係があるものだと思った。
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