発展した時代、昭和に生きた若者の徒歩旅日記
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世界徒歩大旅行記3万4千キロ
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8、オーストラリアを歩く-52
・日記 12-31-1
12月 1日 (水曜日) 晴れのち快晴 36日目
この4~5日前(Nullarbor stationに入る前)から天気は曇りの日が多く涼しい毎日であった。
俺は前から「Nullarborは水が手に入らないだろうし、何もない所だから、影がなく休むのにも大変だ。晴れていたら困るな。」と思っていた。
幸い大変助かったことに、実際に曇りになり願っていた通りの歩ける天気になった。
そして今日、一番大変であるという Nullarbor stationを越えたら、木々が見えて来た。それに従い、すごく天気が変わってきた。
今日はまだ涼しいから良いが、明日からは暑くなるだろうな。
それにしても天気には礼を言いたい。
神様が見てくれているかもしれないと考えざるをえない。
昨日から続いている Plain place (無地の地帯:即ち何もない所)は今日の昼あたりから少しずつ木々が見えて来る。
それに従って道路の上下が出て来る。
人間とは面白いものだ。
「次の丘の高い所まで行ったら、そこから先は多くの木々が見えるだろう。」と都合のいいことを常に思う。
ところが、その高い所に着くと、木々はまだ見えないのである。
そしたら「それでは次の高い所まで行けば木々は見えるだろう。」とまた思うのである。
少しではあるが確実に木は増えてはいるが、これを通して思ったことがある。
人間は「次」、「次」と欲望が留まるところを知らないものだ。
この留まるところを知らないのは特に「お金」などはもっとひどいものである。
しかし、良いこともある。それは記録などや技術などである。
よりもっと良い記録を出そうと、またはもっと良い生活を作ろうと努力をする。
だから、金や個人的な欲望では妥協が必要なことがあろうが、「欲望は悪い。」と言って、無くしてしまうのではなく、欲望を持って良いのではないかと思う。
欲望がないと発展がないからである。
この日記は明日に続く
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