伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

双極症と診断されたとき読む本 正しい理解と寛解へのヒント

2024-04-04 23:36:38 | 実用書・ビジネス書
 双極症(双極性障害)の病像、他の精神疾患との異同、治療等について解説した本。
 双極症( bipolar disorder )は、従来「双極性障害」と訳されていたが、「障害」というと治らないハンディキャップという誤解や偏見を与えることが危惧され、DSM-5-TR(2022年)から「双極症」と訳すことにしたのだそうです(24ページ、32ページ)。休職からの復職に関する裁判で、双極性障害は完治しないものだとして復職(治癒)に消極的な判断を示す判決もありますので、労働者側の弁護士の目からも、そういった偏見をなくしてゆくことが必要だと思います。
 他の精神疾患との鑑別について42ページ~49ページにかけて説明されていますが、似たような症状が見られ専門家でもなかなか難しいのですね。「心療内科は、本来は精神的な不調を伴う身体疾患を中心に診る内科医が担当するもの。双極症の場合、日本精神神経学会が認定する『精神科専門医』、厚生労働省が指定する『精神保健指定医』のいる医療機関へ」(20ページ)というのは、そうなんでしょうけど、縄張り争いみたいに感じますが…


加藤忠史監修 大和出版 2024年2月29日発行

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 弁護士の格差 | トップ | 自治体職員のためのLGBT... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

実用書・ビジネス書」カテゴリの最新記事