湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

青春BIG3コンサート

2011年06月17日 | 詩歌・歳時記

芸人・西郷輝彦ファン歴47年である。「君だけを」で歌手デビューされて以来、
西郷さんの成長、勉強、挑戦する姿に、その後ろから慕うように付いて行き、
歌だけではなく、世間を、人生を、自分の世界を深め、広めてきたのだった。

6月10日、名古屋の「愛知県芸術劇場」にて、舟木一夫、三田明との三人によるコンサートに、
わくわくしながら行って来た。見渡す限りの熟女の軍勢。男は五%ほど。3時、開演。幕が上がる。
3人が並んで立っている。左に「舟木一夫です」と挨拶する、水色の上着、黒ズボンの三田さん、
さながらアイビールック。真ん中に「西郷輝彦です」と、少し太られた、黒のスーツの舟木さん。
リーダーとしての、貫禄たっぷりだ。

右に「三田明です」と、意味ありげに純白のタキシードの西郷さん。
ざわつく客席、これはヒィナーレへの伏線だったのだ。推理小説のプロットのような仕掛け。

3人のトークの後、三田さんのミニ・ワンマンショーが「夕子の涙」で始まる。軽妙なトークを挟んで
「ごめんねチコちゃん」「若い港」「美しい十代」「美しい時代をもう一度」
一瞬にして、青春時代にタイム・スリップだ。新曲「北の名残り駅」しっとりと歌いあげる。
カラオケで必ず好んで歌うと、おっしゃる松尾和子の名曲、恩師の吉田正の奥様に許しを得て吹き込んだ「再会」作詞作曲された「ありがとう君へ」でヒィナーレ。

入れ替わって、西郷さん登場。 「真夏の嵐」いきなりヒート・アップ、大人しかった照明も荒れ狂う。
「情熱」トークを挟んで「星娘」意外な選曲「ねがい」「初恋によろしく」
そして新曲「オリオン急行」それまでテレビ・ラジオ・CDで聴いたうち、一番の出来だった。
力みがみなぎっていた肩の力が適度に抜けて、哀しみの情緒が滲みでていた。
次が初めて聴く英語の歌「ハレルヤ」東北の被災地への鎮魂歌と受け止めた。
「君だけを」のイントロに胸が熱くなり、眼が潤む。「星のフラメンコ」一瞬の感動の時間だった。

再び3人のステージ。デビュー当時のヒット曲を交互に歌う。三田「夕陽の丘」裕次郎気取りで、
ポケットに片手を突っ込む。西郷「幸せなら手を叩こう」舟木「島育ち」さまざまな歌が出た。

そして、舟木さんの出番。「高校三年生」彼が一番当時のままの声の伸びを保っているようだ。
「夕笛」低くフルートの音色が歌にからみつくように、高まってゆく。2匹の蝶が空の高みへもつれ合いながら、飛翔するように、全身が震えるほどの歌唱であった。「絶唱」「花咲く乙女達」「東京は恋する」「北国の街」「高原のお嬢さん」ライバルだが。
みんな愛唱した歌ばかりだ。舟木さんが復活された時は、我がことのように嬉しかったものだ。
最後は自ら作詞作曲を「やっつけちゃった」歌「29章の挽歌」。

ヒィナーレ、三田「高校三年生」西郷「美しい十代」舟木「君だけを」楽しい時間は、あっという間に過ぎる。かっちり二時間、
各々が中年、初老の男女に戻って、日常に帰って行くのだった。


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1 コメント

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支えあって (魔女)
2011-06-19 07:05:26
彼らもファンと共に人生を歩んできたのです。
私達の輝かしい青春のページをめくればセピア色した暖かい日を胸が切なくなるほど甦りますね。
きっと、支えあって一緒の時代を生き抜いてきたのだと思いますよ。
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