ゴルフ大好き会計士の公私根?同ブログ

会社経営力強化(仕事)も、ゴルフ(プライベート)も、どちらも好き!楽しい!真剣!が大切・・『根』は同じと思っています!

「ユーザーイン」の発想で

2016-02-29 07:50:42 | SHAFT経営
最近よく耳にする「地方創生」。ビジネスの分野においてもいま多くの企業が地方に目を向けつつあります。
東京の人口は約1,300万人。巨大市場による経済効率を求めてかつては企業も東京に集まりました。
東京では通勤時間も長く物価も高いけど、地方に働き口がなかったから若者も都市に出て行っていました。しかし、少子化もあいまって人手不足が顕著になった今、企業が地方に行き、そこで採用する動きが始まっています。経営は企業優先から労働者優先に変わっていき、労働者が快適に暮らしやすい場所に企業が出ていかなければならない、まさしく地方の時代です。アメリカでは、早くから地方に目が向いています。シアトルにはボーイング、マイクロソフト、アマゾン、スターバックスの本社・本拠があります。

ただ、人口が少ない地方はそれだけ需要も小さい。そこで地方企業に必要となるのが自ら需要を創造していく、まさに「ユーザーイン」の発想です。世の中にあるものを後追いするキャッチアップ型の経営では、東京の会社に勝てません。
地代は、高度経済成長期の「プロダクトアウト型」(大量にモノを作れば売れた売り手市場の時代)⇒大衆市場にいる買い手が商品・サービスを選択する買い手市場の「マーケットイン型」⇒大衆市場を狙わず、その先の個々の消費者をターゲットにする「ユーザーイン型」へと変わってきています。

エンドユーザーにとっての価値、利便性を考え、商品・サービスに転換していく発想が今後ますます求められていくと思います。

ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金

2016-02-22 07:52:30 | SHAFT経営
国の中小企業支援策の一つである『ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金』の公募が開始されています。
募集期間は、2月5日~4月13日までです。

◆革新的なサービス・ものづくり開発
◆サービス・ものづくり高度生産性向上
上記のような開発投資をお考えの際は、検討する価値があると思います。

要は、新しいサービスや試作品の開発、生産プロセスの改善等を目的として、設備投資やシステム構築等を行う際に補助金がおりるというものです。
このような公的な補助金は、銀行借入等とは異なり基本的に返済の必要がない資金です。例えば、優れたアイディアや技術力はあるが製品化やプロセス改善のための資金が不足している中小企業の場合、補助金を活用して資金不足を解消することで、設備投資等が可能となります。

しかし、無理に補助金を申請することで逆に経営の足かせになることにもなりかねません。
補助金ありきで申請内容を考えるのではなく、経営ビジョンや事業目的を達成するために補助金が必要となるのか、きちんと考える必要がありますね。

固定観念にとらわれない

2016-02-15 07:41:24 | SHAFT経営
「我々の業界は『3K』だから・・・。」と決めつけてしまっている経営者様はいらっしゃいませんか?

昨今はどの業界も人手不足と言われていますが、3Kと言われる業界ではなおさら人材の確保には苦労されているのではないでしょうか。
栃木県に真田ジャパンさんという廃棄物処理の会社があります。一般ごみや産廃の処理を行っています。廃棄物業者というと頭に浮かぶのは『3K』。しかし、この会社で働きたいという希望者が殺到しているというのです。一体どうしてでしょう?

その答えの一つは、『3K』という固定観念を完全にひっくりかえしていることです。

①<きたない>⇒<きれい>:作業時の服装がとても廃棄物処理業者と思えないほど清潔で、まるでレストランのウェイターさんと思うほど。毎日クリーニングしたての黄色いシャツに蝶ネクタイをして作業を行っています。また、運搬車両は毎朝1台40分もかけてピカピカにしています。
②<きつい>⇒<気持ちよく>:廃棄物処理を単なる「作業」として捉えるのではなく、「お客様に気持ちよくなっていただく」ために作業員自らが気持ちよく仕事をするという意識で仕事を行っています。
③<危険>⇒<家族も安心>:勤続10年のスタッフには家族で海外旅行をプレゼントするなど、スタッフの家族を大切にすることにより、家族にも「あんな素晴らしい会社にずっと勤めてほしい」と安心感を与えています。

もちろん、短期間でこのような企業風土が出来るはずはありません。長期間かけて人材教育を行い、短期的利益ではなく、「お客様のために」頑張っていれば、長期的利益につながっていくというんだという経営者の理念をじわじわと浸透させていったのです。この会社のように固定観念に縛られず、柔軟な発想をしていきたいものですね。

数字で示す

2016-02-08 07:33:22 | SHAFT経営
皆さんはスーパーで野菜、例えばニンジンを買う時、何を重視しますか?色、形、生産者?味・・・は購入時点では分かりませんよね。
スーパーで売られているニンジンは、どれもまっすぐと伸び、形の整ったものばかりです。ある北海道のニンジン農家の生産者の話では、少し曲がったり、コブが出来たり、傷がついたりしたものが規格外となり、全体の15%前後を占めるそうです。かなりの割合ですね。

お客様がニンジンの価値として『形』を重視しているのであれば規格外としてはじくことも分かります。しかし、現代の消費者は形よりも中身に価値を認めていることが多いです。先ほどの北海道の生産者さんは独自の土壌、肥料、製法でとても栄養価の高いニンジンを生産しています。それをスーパーに卸して販売する際、ただ単に『栄養価が高い!』とだけPRしてもなかなか分かってもらえません。そこで、食品の栄養素を分析するコンサルタントに依頼して栄養価を分析してもらったところ、何と『抗酸化力』でずば抜けた数値データをたたき出しました。抗酸化力は、いま健康食の指標として大変注目されています。そこに着目している関東のとあるスーパーで、抗酸化力の数値データを平均値と比較してPRして販売したところ、形状が規格外のニンジンも規格品同様にどんどん売れていきました。

お客様のニーズは時代とともに変化しています。そして付加価値を定性的にPRするよりも、数値データで示していくことで説得力が何倍にも膨らんでいきます。

経営も同じですね。現代は精神論だけで経営できる時代ではありません。目標や経営指標を数値化し、数字で従業員を引っ張っていけるといいですね。

他社とは違うことを

2016-02-01 07:25:42 | SHAFT経営
最近、大多数の業種・業態で市場の飽和と競争の激化が加速しているように感じます。何とか耐えて耐えて市場から脱落しないように、といったことにエネルギーが向かってしまっていると日々の現場で感じます。

もちろん新たな製品を作るとか、新たな付加価値を生み出すとか、社内の仕組みを刷新するなどといった改革は一朝一夕にできることではありません。しかし、そういった意識を常に持ち続け、好機を逃さないように経営していくことはとても重要です。

長崎にアリアケジャパンという会社があります。「食の巨人」と言われ、料理のベースとなる出汁を製造しています。インスタントラーメンの5割、カレーやシチューのルーでは3割、冷凍食品でも3割の商品に同社の出汁が入っており、売上高は370億円に上ります。一代でそのような巨大企業を作り上げた岡田会長の言葉にとても共感しました。
「営業マンがいらないものを創ろう」
「市場にあるものはつくらない」
「人がやるようなことはしない」
「絶えずけものの道を歩んでいく」

常に他社との差別化を考え行動に移していく。ぶれない経営理念をベースにしつつも、常に変革していく企業こそが強い企業として生き残っていくのだと思います。