ゴルフ大好き会計士の公私根?同ブログ

会社経営力強化(仕事)も、ゴルフ(プライベート)も、どちらも好き!楽しい!真剣!が大切・・『根』は同じと思っています!

「起こり得ない事態」という思い込み

2015-06-21 14:13:48 | SHAFT経営
将来、倍増してもおかしくないコストや、売上が半減してもおかしくない商品はありませんか?
資材や資源価格など特定のコストが倍増したり、ある商品の売り上げが半減したり、といった事態を想定するのはさほど難しいことではありません。しかし、会社内ではそういった大きなコスト増や売上減は「起こりえない」と思い込んでいるため、そういった事態に対処すべく行動すること自体が否定されてしまうことが多いと思います。

大半の人が「起きない」と信じているのは、「起きたら困る」ので、思考停止しているだけです。資源価格の上昇はもちろん、規制や環境変化で負担が増すことは往々にしてあります。得意先の倒産や技術の陳腐化で売上が激減することもあるでしょう。「クサいものにはフタ」とばかりに、経営の不安定要因から目をそらしてはいませんか?

ドラッカーは、『あらゆる関係者が起こりえないと知っていることこそ徹底的に検討しなければならない。起こりえないことが、自社にとって何かを起こすための大きな機会となる』とまで言っています。
潜在的な危機から目をそらさず、徹底的に検討し、リスク対応と、さらにはビジネスチャンスにまで持っていけるといいですね。

『21世紀の資本』から、日本の中小企業の活路!

2015-06-05 08:44:18 | SHAFT経営
少しブームは過ぎてしまいましたが、フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の著書『21世紀の資本』。皆様は読まれましたでしょうか?
エッセンスとしては、「資本主義は所得格差を拡大させる。富への課税強化が必要」ということですが、私の感想としては、これは欧米型資本主義への警鐘であって、日本型資本主義には直接あてはまらないのではないかと思います。

そもそも、企業は資本・経営・労働の三者で成り立っています。欧米型では資本家が労働を搾取するパターンが多い傾向にありました。つまり、「安く作らせ高く売る」というものです。この構図では三者間バランスが崩れ、行き詰ってしまいます。労働搾取が限界を迎え、金融資本主義に走り、破綻したリーマンショックが象徴していますね。一方、日本型では資本家・経営者・労働者がバランスをとって協働しています。もちろんまだまだ労働側が弱いので課題もありますが、欧米型ほどの労働搾取はありません。また、日本では既に十分な所得税の累進課税や高い税率の相続税があります。

さてここで、三要素の一つである「資本」に目を向けると、従来の重厚長大産業時代には土地や設備、お金が重要な資本でありましたが、情報・知識産業が伸びている現代では、人材こそが重要な資本であると思います。「資本」の中身が変わってきています。土地、設備やお金の規模では大企業にかなわなくても、人の能力や知的所有権を集積し、スピード感を持った経営を行うことにより、中小企業にも十分な活路があります。人材を育成し、従業員の能力を引き上げ、活力ある企業目指して頑張っていきましょう!