ゴルフ大好き会計士の公私根?同ブログ

会社経営力強化(仕事)も、ゴルフ(プライベート)も、どちらも好き!楽しい!真剣!が大切・・『根』は同じと思っています!

日本経済を支える長期投資

2015-08-31 07:18:16 | SHAFT経営
日経平均は週末多少回復したものの、先週は中国発の株式相場の暴落で世の投資家たちが右往左往していましたね。
私も数年来株式投資を行っておりまして、この10日ほどで今までの含み益が結構消えましたが、長期投資のスタンスなので、全くもって気にしていません。

ところで皆様は、我が国日本の借金財政はいつまでもつとお考えでしょうか?そして、自己の資産保全としてどのような対策をなされ、また検討されていますでしょうか?
日本の一般会計予算約100兆円のうち、実に約40%が国債の発行による収入、つまり借入金に依存しているのです。
そんな信じられないような借金依存状態がもう17年くらい続いているのです。国の予算が回っていること自体、不思議ですよね。

企業でいえば、『毎年の売上高が、年間経費の60%しかない』状態です。
こんな異常な状態はいつまでも続きません。民間金融機関もいつまでも国債を買い続けられませんし、
日銀が紙幣を擦りまくって国債を大量購入し続ければ、不健全なインフレが待っています。逆に日銀が国債購入をストップすれば国の財政は行き詰ります。
ちなみに2015年3月の国の借金は1143兆円、国民一人あたり818万円の借金を抱えていることと同じです。
このツケは、必ず国民に回ってきます。「なんとかなる」は通用しない時が来ると思っていた方が良いと思います。

【国際暴落か、インフレか?!】

さて、高度成長期を経て、もたもたしているうちに「失われた20年」を経てしまった日本。これから成熟経済に移行していくために何が必要なのでしょう?
昔のようにはいかなくても、ある程度の成長路線に乗せていくには、やはりお金を積極的に使うことが重要です。経済は、動いているお金の量とスピードで決まります。
日本経済を成長軌道に持っていくにはお金を使うしかないのです。経済の現場でお金が元気よく回る循環を作ることが重要です。

でも、社会も経済も成熟して、欲しいものも手に入ったし・・・。これと言って買いたいものもない。・・・そこで『長期投資』があると思っています。
経済成長期は「猛烈消費、余ったら貯蓄」で良かったのですが、成熟経済では、耐久消費に代わって長期投資が成長の推進役となるべきだと考えます。
皆がお金を使わずに抱え込んでいては、経済活動が収縮し、国民は富を失うだけです。だからこそ、意義のあるお金の使い方を考えるべきだと思います。

理念に共感できる経営者、応援したい事業を探し出し、その会社に長期投資をして応援する。そうすれば、経済の現場にお金が回っていき、景気が良くなり、国民所得が高まっていきます。
結果的に投資したその人自身も運用益を得られます。頑張っている会社を応援して、景気が良くなり、所得も増える。短期的な相場変動なんて気になりません。
過去100年以上の統計を見ても、株式市場の長期的な投資収益率は年10%前後で、債券投資を圧倒的に上回っています。
長期投資による企業応援を通して、日本経済に寄与してみるのもいいと思いませんか?

ご興味のある方はこの本をご一読ください。



経営にフィロソフィーを!

2015-08-24 14:54:08 | SHAFT経営
突然ですが、博士号のことを英語で「Ph.D.」と書きますが、何の略かご存知でしょうか?正解は、「Doctor of Philosophy」、「哲学博士」です。経営学、経済学、法学、物理学、医学、どの博士号でもPh.D.と表記するのは、あらゆる学問の根っこに哲学があるからです。

企業経営者は、博士ではありませんが、それ以上に実社会で活動している以上、根っこに哲学(フィロソフィー)がないといけません。
さて、企業のフィロソフィーは何でしょうか?私はいつも、企業経営の目的は、①社会的存在意義の確立、と、②利益最大化、であると説明しています。このうち、フィロソフィーに関するのは①社会的存在意義の確立です。「何のためにこの会社を経営しているのか?」「この商売をやっていて社会にどのように役立っているのか?」「どんな思いで独立開業したのか?」ここのところを深く掘り下げて明確にしておかないと、経営戦略も機能してきません。
これまで経営コンサルを行った会社の経営者様の中にも、このような根っこのフィロソフィーがなく、小手先で利益を出そうとしていた会社がありました。そのような状態では例外なくいつかは赤字になり自然淘汰されてしまいます。赤字企業は社会に付加価値を生み出していない上に、公共財をタダで使い、国の財政に大きな負担をかけています。そうならないように、②利益最大化していかなくてはいけません。私利私欲からの小手先の利益ではなく、フィロソフィーに基づいた安定した利益を出していくことこそが企業経営者に求められているのです。

成熟国家であり巨額の借金を抱えた日本が幸福な社会を築いていくためには、これまで赤字企業を延命させてきた財政支出を減らし、もっと有効な使い道に回していかなければなりません。どんなに小さな企業でも、フィロソフィーに基づいた健全な経営をしていくことが幸福な社会の実現につながっていくのです。

稀代の企業家が遺した言葉

2015-08-09 11:40:37 | SHAFT経営
先月、堀場製作所の創業者である堀場雅夫最高顧問が90歳で永眠しました。堀場氏は終戦直後の1945年10月に創業し、同社を世界的な計測器メーカーに育て上げました。
ベンチャー精神あふれる京都企業のDNAを後世に繋ぎ、京セラ、島津製作所、オムロンなどにも多大な影響を与えた堀場氏の経営論は独特で、私は大好きでした。

同社の社是である「おもしろおかしく」に凝縮されているように、「人は、自分が楽しいと感じることには時間を忘れて取り組み、高い成果を生む。だから経営とはつまるところ、社員がおもしろおかしく働ける様にすることに尽きる」と説いています。

堀場氏には多くの名言がありますが、中でも私の好きな3つをご紹介します。
「社長はイージーゴーイングで」
社長があらゆる仕事に関わると会社は回らない。財務などをオープンにし、社員がおもしろおかしく働ける仕組みを整え、社長はイージーゴーイングを目指そう。
「おもしろいと疲れない」
おもしろく仕事をすれば疲れない。だからおもしろく働くことこそ人間の自然な姿。仕事が苦痛という考えは間違っている。苦しいなら工夫しておもしろくしたらいい。
「叱る前には1、2時間考える」
叱りすぎたら社員は萎縮し、叱り足りなかったら本人が成長しない。だから社員をどう叱ろうか1、2時間考えてから叱り、叱った後も十分に伝わったかと1時間考える、叱るには愛情が必要である。

戦後70年を一心不乱に駆け抜けた日本人が生き方に迷う今、堀場氏の思想は進むべき道を照らしだしていると思ってやみません。

非正規社員の処遇を見直そう!

2015-08-02 07:28:53 | SHAFT経営
少子高齢化に伴う労働力人口が減少している中、日本の経済力を維持していくためには、労働効率、生産性を上げていくこととともに、非正規社員を活用することにより労働力を確保していくことも必要です。実際に雇用形態の内訳をみると、パート、アルバイト、契約社員といった非正規社員の占める割合が増加してきています。2003年に30.2%だった非正規比率が、10年後の2013年においては36.2%まで増加しているのです。その非正規社員に対して、現状ではいまだ、雇用の不安定、低賃金、教育制度の未整備、モチベーション低下、といった問題が山積しています。

それらの問題に対処していくためには、職務評価を明確化し、処遇を改善することにより、正社員との均衡待遇を実現していくことが必要です。正社員と非正規社員の職務内容を客観的に比較し、その上で、転勤や配置転換などの勤務負担の差を「活用係数」を使って調整し、待遇格差を解消していくことも一案です。

また、非正規社員が総社員の7割を占めるある会社は、正社員と非正規社員の等級基準を共通の土俵で制度設計し直したことで、非正規社員がどうすれば昇格、昇給できるのかが明確となり、モチベーションアップにつなげています。
うどんの「丸亀製麺」さんのように、パートさんからも店長を抜擢する人事を行っている会社も増えています。50歳代のパート女性が店長に抜擢され、モチベーションアップにより業績が改善するなどの好事例も出ているようです。
非正規社員だけでなく、正社員も含めて、給与体系、職務内容、人事考課制度を体系的に見直してみてはいかがでしょうか?