「江戸東京博物館」で開催中の浮世絵展に出かけた。
ボストン美術館には5万点といわれる浮世絵版画と多くの版本・肉筆画が収蔵されているようです、
その質の高さと数量は世界一の規模と評されてきましたが、近年までその大半は公開されることがなかったようです。
その膨大な収蔵品の中から第一級の作品のみを厳選し、大多数が日本初公開だそうです。
鈴木春信、喜多川歌麿、東洲齋写楽、葛飾北斎、歌川広重など代表的は絵師の作品など見応えがあります。
浮世絵は世界の芸術家達にも影響を与えたと言われていますが、ボストン美術館の収蔵の多さには驚きました。
改めて浮世絵に興味を持ち、後日7階の図書室に立ち寄り、「江戸の誘惑」ボストン美術館収蔵品の本があったので、
見たのですが、浮世絵の絵師達に魅せられたのでした。
開催は30日までです
浮世絵展を見たあと、久し振りに5,6階の常設展にも立ち寄りました、同行したkiyさんも、江戸時代好きな人、
常設展には何度かご一緒したことがありますが、展示品に関連のある事など話しながら見るのは楽しいひとときでした。
何カ所か写真に納めました。
江戸後期町人地の模型
武家屋敷
棟割り長屋
絵双紙問屋
日本橋本町通と通町通りには大規模店舗が軒を連ねた。
中でも立派のが江戸店持ち京商人(えどだなもちきょうあきんど)と呼ばれる関西系商人の
大店である。
この大店は伊勢松坂、三井家の「越後屋」、京都に本店(仕入れ店)を構え江戸店はその出店である。
江戸店の奉公人はすべて地元伊勢の出身者で占められお国言葉が用いられた。
三井越後屋は店先売りの新商法で売り上げを伸ばした。
その新商法は「現金掛け値なし」
当時は「節季払い」と言って年に2,3度まとめて商品の代金を支払方法が一般的だった。
価格に「掛け値」、つまりその間の利息分まで含まれていたため、現金による即日支払いにすれば
掛け値の金額分だけ安くなった。
江戸っ子のヒーロー 歌舞伎十八番のひとつ「助六由縁江戸桜」(ゆかりのえどざくら)の舞台
主人公花川戸助六。吉原の遊女揚巻をめぐって、恋敵の髭の意休と張り合う助六の所作が
江戸の人々には理想の男伊達に写ったのである。
両国橋の賑わい
隅田川に両国橋が架かり、両岸には、見せ物小屋などの賑わいが見える。
中村座
江戸時代の人々は、生活を楽しむことにかけてはまさに達人。
いろいろな娯楽がある中でも、一番の楽しみは芝居見物だった。
憧れの人気役者を間近に見られる芝居小屋は、浮き世の憂さを忘れさせてくれる別世界。
おしゃれをして朝早くから日暮れまで夢のような時を過ごした。
江戸には官許の芝居小屋が三座、中村座、市村座、森田座は江戸三座といわれた。
今まで少しずつ好きな江戸時代を勉強してきたが、なかなか奥が深く、分からないことも沢山有り
江戸東京博物館の展示を見るのは楽しい、この秋は「江戸歴史文化検定」の一級を受けなかったが
ここに立ち寄ると、またもう少し勉強したくなる。
一級の問題は、とんでもなく難しいのではなく、江戸時代を広く深く勉強していないと、とても80点取るのは難しい。
素晴らしい絵師達の浮世絵を見たり、展示物を見ていると、来年また挑戦してみようかなという気になるのです。
同行のkiyさんも挑戦中。
この日はkiyさんが車で来ていたので、お昼は千住の鰻やさん「尾花」に連れて行っていただいた。
天然鰻の美味しいお店で、13時半頃にはお昼の営業が終わってしまうので、時間を気にしながら急ぎました。
お店は広間に小さなテーブルに座布団の席で、鰻が焼き上がるまで、かなり時間がかかります、
まずは注文の「う巻き」が運ばれました、そのう巻きの鰻は小さく刻まれていて、ほどよい甘さの卵が巻かれ
熱々の「う巻き」の美味しさは格別。
そして鰻重が運ばれ、その味たるや口に入れると溶けてしまいそうな、柔らかさ、美味しくて、大満足。
そういえば鰻の蒲焼きが食べられるようになったのも江戸時代でした。
蒲焼きは画期的な調理法だったのです。
元禄の頃鰻を開いてタレを付けて焼くという方法が京都で考えだされ江戸に伝わったものである。
江戸では文政頃裂いた鰻を焼いたあと、蒸してタレを付け再度焼く方法を完成させたようだ。
この方法により余分な油を取り、上方より泥臭さの強い鰻から臭みを取った。
またタレも江戸で好まれた味醂を加えるよういなり、照りだけでなく味も香りもよくなった。
「尾花」の入り口とそのすぐ横に奉られてある稲荷神社
私はここに連れてきてもらうのは2度目、お会計の時お店の人にkiyさん曰く、
「ここの鰻は日本一美味しい、ということは世界一ね、、、」と、私も同感でした。
江戸時代の浮世絵を堪能し、江戸時代に完成された鰻に舌鼓でした。