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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)梨の木の。

2022-02-04 07:27:14 | 飯島晴子

   梨の木の古露となり歓べり

 梨の木はリ・ボクと読んで、詈、撲。
 古露となり歓べりはコ・ロウ・カンと読んで、己、労、寛。
☆詈(悪口)を撲(打つこと)に己(わたくし)は労(疲れる)。
 寛(大らかになることである)。

 梨の木はリ・モクと読んで、悧、黙。
 古露となり歓べるはコ・ロウ・カンと読んで、己、漏、患。
☆悧(頭がよく働いて賢いこと)を黙っている。
 己(わたくし)は漏(秘密が世間に知られること)を患(憂える)。

 梨の木はリ・モクと読んで、利、目。
 古露となり歓べりはコ・ロウ・カンと読んで、冴、老、勘。
☆利(するどい)目が冴える老(老人)の勘(直感的に感じる心の動き)がある。

 梨の木はリ・モクと読んで、理、黙。
 古露となり歓べりはコ・ロウ・カンと読んで、古、老、貫。
☆理(物事の筋道)を黙って古老(故事来歴や昔のことをよく知っている年寄り)は貫く。


吉川宏志(私的解釈)支社の人。

2022-02-04 07:03:34 | 吉川宏志

 支社の人叱りていたり電話から小きざみの息感じながらに

 支社の人の電話の相手は本社の人に違いない。本来本社からの指示で動く支社の人だけれども、その指示に手違いがあったのではないか。
 支社の人はそれに憤って文句を言っている、否、気持ちを抑えて言葉を選びながら冷静に叱っているのである。
 しかしながら、本社の人の潜在的な慢心に差しさわりをもたらしている、分かっていても微妙な上下関係の慢心がそれを逆なでする。

 小きざみの息、相手方(本社の人)のそれと分からぬほどの、否、ありありとした空気の揺れが電話から伝わってくる。
 上下関係が正論を阻むことがママあるかもしれない、下から上に伝えるときの配慮はいかばかりなものか。

 痛いほどわかる光景の妙、である。


M『観光案内人』

2022-02-04 06:27:59 | 美術ノート

   『観光案内人』

 擬人化されたビルボケ三体はローブを身に着けている。三体の時代を表すものというより、空気間を肌で感じる着衣と考えてもいいかもしれない。
 時代は特定できないが、彼が手にもつ燭台は、明らかに現代の建築物である。これを見本として指し示すということは、未来の時空である。背景の海や空の雲に変りはないので他の星ではなく、やはり地球の果てなく続く未来という設定だと思う。

 観光案内人であれば、観光をする人々も又、同じような風袋なのだろうか。彼らは何かを模して案内をしているのだろうか。極めて表情を読み取りにくいが、大きな口から《火》を噴いている。怒りだろうか、告発だろうか、言葉は失われ現象《火》が伝達手段となる時代なのだろうか。

 今(現代)を結ぶものは背景の海と空の自然、そして手に掲げられた建物だけである。この時空はいったい何時なのか、既知の過去でも現在でもない、とすれば未来しか残らない。
 観光案内人は何を案内しているのだろう。燭台(現代の建物)を持って火を噴いているということは今ある現代への説明(批判)に違いない。

 未来に於いて怒りや告発をもって説明(案内)される現代への警告かもしれない。

 写真は『マグリット』展・図録より