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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)谷底の。

2022-02-10 07:38:04 | 飯島晴子

   谷底のダリヤは死亡してをりぬ

 谷底はコク・テイと読んで、哭、態。
 死亡してをりぬ(死亡居)はシ・ボウ・キョと読んで、視、謀、挙。
☆哭(大声で泣き悲しむ)態(ありさま)を視ると、謀(悪事をたくらむ)挙(企て)があった。

 谷底はコク・テイと読んで、古句、態。
 死亡してをりぬ(死亡居)はシ・ボウ・キョと読んで、詞、紡、挙。
☆古句の態(ありさま)、詞(ことば)に紡いだ挙(企て)がある。

 谷底はコク・テイと読んで、酷、定。
 死亡してをりぬ(死亡居)はシ・ボウ・キョと読んで、死、暴、去。
☆酷(容赦なく厳しい)定めの死。
 暴(突然)の去(お別れ/逝去)であった。


吉川宏志(私的解釈)向かいのビル。

2022-02-10 07:07:59 | 吉川宏志

 向かいのビル壊されてゆく窓だったところに冬の雲がはいりぬ

 窓だったところはすでに無く、空である。その位置に遠くに見える冬の雲が映り込んだという虚空を見つめる眼差しである。現在進行形の崩壊感覚、何かが確実に変化していくという無常観。

 向かいのビル壊されてゆく(向壊行)はコウ・カイ・コウと読んで、公、開、抗。
 窓だったところ(窓所)はソウ・ショと読んで、争、諸。
 冬の雲がはいりぬ(冬雲入)はトウ・ウン・ジュと読んで、闘、運、需。
☆公開する抗争の諸(もろもろ)、闘いの運(めぐり合わせ)は需(必要)だった。

 向かいのビル壊されてゆく(向壊行)はコウ・カイ・コウと読んで、講、改、構。
 窓だったところ(窓所)はソウ・ショと読んで、ソウ・ショと読んで、想、諸。
 冬の雲はいりぬ(冬雲入)はトウ・ウン・ニュウと読んで、当、運、新。
☆講(話)を改める(前のものを新しくやり替える)、構想の諸(もろもろ)がある。
 当(この)運(巡り合わせ)は新しい。


M『会話術』

2022-02-10 06:30:13 | 美術ノート

   『会話術』

 湖・林・夜空・白壁(建屋)・二羽(番)の白鳥・・・。
 全体、脈絡がなく不自然である。下弦の月(二十六日くらいの月)が南中する時刻は真昼で星は見えないはずだし、純白の白鳥の背後の山が漆黒なのもおかしいし、湖の水と森がAmourという文字で仕切られているのも妙である。

 主眼(テーマ)は会話術という方法であり、本来目に見えない約束である。
 なぜこの絵が『会話術』なのかを知る術が見つからず、見つからないほどに『会話術』というものは深淵な時空にあるのだろうか。

 たしかに『会話術』そのものを問うと、長い時間(歴史)が秘められており一朝一夕の方法論などではない。
 Amour・・・愛なくして人との対話は生まれなかったに違いないし、生きる術でもある会話は自然界を超越したもう一つの精神界における約束事項である。そしてその領域は生活範囲(流通)を出るものでなく切断された地域にのみ通じる条理を越えた必須である。ゆえにこのバランスを崩した妙な接合は『会話術』の深淵そのものかもしれない。

 写真は『マグリット』展・図録より