最後に、学生たちとドイツに行ったのが、2015年。
2015年の学生たちは、↑こんな感じで、元気で明るい子たちばかりでした。
あれから、3年…。
2016年、2017年と、二年にわたって、ドイツ行きを断念してきました。
いや、行く気持ちはあったんですが、色んな事情で、行けませんでした。
「そろそろ、潮時かなぁ」、と思うこともしばしば。
どっちの年だったか忘れたけど、学生にこう言われたこともありました。
「ドイツに行きたい気持ちはあるけど、このメンバーでは行きたくない…」
この言葉は、なんとも忘れられない一言でした。
そして、これまで合計7回、学生たちとドイツ・オーストリア・スイスに行きましたが、
その一回一回が「奇跡」だったんだなぁ、って。
僕がいくら頑張っても、学生たちが「行きたい!」と思ってくれない限りは、行けないんです。
ドイツに行けてきたのは、僕の力があってのことじゃなかった…。
…
でも、今年度はなんとか、、、
なんとか、ドイツ語クラブとして、ドイツに行けることになりました。
3年ぶりなんで、ちょっと心配ではあるんですが、、、
個人で行ったり、研究で行ったりするのとは、全然違うから…。
学生たちの身に何かあったら、どう責任を取るのか…。
これまで「無事故」で来たことだって、「奇跡」といえば「奇跡」。
30代の頃は、まだまだ若くて、勢いでやってきた気がします。
が、この年になると…、どこか保守的になる自分もいたりして…。
でも、パワー溢れる若者たちと行くドイツは、面白い。
僕なんかは、もう毎年のようにドイツに行っていて、ちょっとマンネリしてたりも…。
けど、学生たちは違います。
ほとんどの学生が、「初海外」「初ドイツ」。
僕もかつては、初海外がドイツで、ドキドキして、不安いっぱいで行ったものでした。
学生たちを見ると、「ああ、自分も昔はこうだったよなぁ」って…。
なんか、一番幸せだったあの頃を思い出させてくれるというか…。
…
でも、準備は半端なく大変です…。
10泊12日、ANA直行便、ホテルほぼ全て三ッ星以上、五つ星ホテルあり、
ユーレイルパスでドイツ中を駆け巡り、スイスにも行き、
更には、専門的な施設や機関を訪問して、インタビューをして、
赤ちゃんポストも見て、観光名所もおさえて、
それで、一人20万円ですから…。
業者には一切頼んでいなくて、全部、手配は自分でやります。
ホテル取りも、アポ取りも、チケット取りも、全部自分。
(そうでないと、20万円でこの旅行は絶対に無理)
現地に着いたら、ガイドをやるのも自分。かかる費用を計算するのも自分。
通訳も自分で、何もかもが僕の責任…。
もちろん、僕にかかる費用は、ほぼ自腹…。
僕の費用を上乗せしたら、それだけで20万を超えてしまう…。
ホント、アホな先生だなぁって思う。バカ、か…。
けど、これとて、僕にとっては「挑戦」。
裕福で文化レベルも高い家庭の子どもなら、放っておいても、家族で海外に行ってる。
恵まれた子どもなら、「あたりまえ」の海外。
でも、世の中、そういう子どもだけじゃない。
うちの学生に関していえば、なかなか海外に行っている学生はいない。
うちの学生たちにも、ドイツという素敵な国を、そしてスイスやオーストリアという国を、
存分に堪能してもらいたい。
そんな思いから、この11年、ほぼボランティア状態で頑張ってきた。
いや、ボランティアどころじゃない。毎回、赤字だから(つまり自腹)。
…
そんなドイツ語クラブも、来年度で「おしまい」。
僕も、この数年で、本当に忙しくなった。幸にも不幸にも。
これまでのこのドイツ旅行のクオリティーを保たせる自信もなくなってきた。
それだけの余裕も余力もなくなってきた。
それでも、学生たちがもっと積極的にこのクラブに参加してくれれば、頑張るんだろうけど…
でも、最近は、こっちから誘わなければ、集まらない、という感じになってきた。
つまりは、「お役御免」か、と。
つくづく、心配になる。
どんどん若者たちが「内向き」になっていってる。
海外に、ヨーロッパに、憧れを抱かなくなってきている。
家に、地元に引きこもり、スマホやらゲームやらの世界に生きている。
「それでいいんだろうか」って、わりと切実に思っている。
けど、それが、時代の流れ、なのかもしれない。
だから、11年に及ぶ長い長いこの取り組みを終えることにした。
そういう意味で、今回の訪独は、自分の最大限の力をつかってプランニングした。
あとは、無事に帰ってこれれば、それでいい。
無事に帰ってこれたら、多分、100%泣けると思う。
この2か月、プランニングで、とんでもない時間を費やした。
誰も助けてくれない。誰も助言してくれない。
そして、おしかかる重圧。プレッシャー。
…
そんなこんなで、ようやくここまで来れた。
飛行機に乗って、ドイツに行ってしまえば、あとは旅を遂行するだけ。
そして、最高の旅にするだけ。
武者ぶるい。
…
でも、その前に、『証言の証言』の製本、『Manabi』本の出版会議。
やることだらけで、休まる暇も全くなし。
身体がもってくれるかどうか、、、。
あと少し、頑張ろうっと。
明日(既に今日か)と明後日が終われば、いよいよ8度目のドイツ・スイスへの旅。
やるしかないぞ、と♪