八街には、まだまだラーメンが食べられるお店がいっぱいあります。ありすぎるくらいに。
で、僕が「店名」的にとても気になったのが、こちらの「平凡食堂」です。
ネットで検索すると、某巨大掲示板にこんなコメントが書いてありました。
「食堂つながりでゴマラーメンの近くの平凡食堂。味はそんなにうまいわけでもなくて、作ってるおじいさんの気分でぶれるのが、町場の食堂らしくて面白いです。おいしい時に当たるとかなりおいしいですが(笑) ちなみにここで成田の地サイダー「北総サイダー」が飲めますよ。150円ナリ。」
http://kanto.machi.to/bbs/read.cgi/kanto/1196847508/
その他、わずかながら情報はありました。
http://kyujinban.jp/chiba/ar230/sh01797111/
http://ameblo.jp/bar-generous/day-20090604.html
ですが、ラーメンレポや画像は一切なし。気になるじゃないですかー。
というわけで、向かいました。
「お食事処 平凡食堂」とありますね。
お店正面の看板には、「とんかつ 平凡食堂」と書いてありました。
ですが、ちゃんとラーメンののぼりも掲げられているんです。
とんかつとラーメンのお店、のようです。
ということは、らんちばさんの理論によれば、「うまいラーメン店」ということになりますね!(苦笑)
詳しくはこちらを↓
http://blog.livedoor.jp/lanciba/archives/52023198.html
さて、店内です。
いい雰囲気です。どこかの観光地の食堂みたいな雰囲気です。浴衣で来たい場所かも。
店主さんは、なんと82歳! しかも、とってもお元気で。いっぱいお話を聞かせてもらいました。
聞けば、創業55年の老舗食堂。ラーメンも当時から出していたそうです。その創業以前は、なんとお米屋さんだったらしく、お米について語ると、とてもディープな内容に展開します。千葉の米については相当お詳しく、「うちのごはんは、何もなくても食べられるよ」、というほど。お米を愛する人に悪い人はいません(僕の持論)。(そうそう、僕の調理師学校時代の卒業作品のタイトルは「愛すべき日本の米」でした。僕も米を愛する人間(になろうとしていた人間)でした。)
かつて、このお店は本当に人気があったそうです。一度、メディアにも登場し、こちらの名物である「豚テキ」が大ヒットしたそうです。その当時は、本当に混雑していて、アルバイトの人もたくさんいたそうです。今は、店主さんも奥様もご高齢とあって、「混まれてもこまるけどね」、とのことですが。。。
というわけなので、中華そば(400円)と、名物の「豚テキ」をいただきました。
こちらが、55年の歴史をもつ中華そばです。
透明なスープが印象的です。見た目は、まさに昔ながらの昭和の中華そば。美味しそう。
お味は、かなりすっきりとしています。醤油の味がとてもよく感じられる落ち着いた味わいです。ゲン骨や鶏、豚肉、野菜等を入れて弱火で煮込んだあっさりスープ。まるで「お蕎麦」を食べているような感覚になるさっぱりラーメンでした。魚介等は入れていないそうで、タレはチャーシューの煮汁だそうです。
いや、本当に上品ですっきりとした「直球」のラーメンでした。これがラーメンですよね。
「平凡食堂」の名にふさわしい(?!)中華そばでした。どこまでもオーソドックスで真面目なラーメンというイメージですかね。
麺はちょい太めのストレート麺。もちもちしていました。
で、何気に、チャーシューが絶品でして。チャーシューメンにすればよかったかも、、、。
実は、こういうラーメンって、今の時代、なかなか味わえないようにも思います。すごいオーソドックスですけれど、いわゆるレトルトやインスタントでは出せない味わい。「お店のラーメン」なんです。プロが作る普通のラーメンといいますか。
うちの父が昔から、「平凡は非凡」と言っていました。まさに、そういうラーメンでした。
いつまでも食べていたいラーメンといいますかね。そういうラーメンって、実はありそうであまりないんですよね。
続けて、名物の「豚テキ」。
見てください! このなんとも言えないヴィジュアル。
焼いた豚肉に、ケチャップとレモンとマスタードが付いています。
まさにB級グルメの匂いがぷんぷんします。お味も抜群でした。これはご飯が食べたい。。。(今回は連食なので単品でした。これは、ご飯と一緒がベスト!!)
ケチャップとレモンが合わさるこの豚肉は、ヤバいっす。超B級。それに、キャベツですからね。そのドレッシングも重なり、なんともワイルドで庶民の心を刺激する味わいです。
いやー、びっくりでした。これは好き。問答無用に好き。
八街ご当地グルメ「八街豚テキ」なんてして、広めたら、話題になっていたかも。もうB級グルメブーム自体が飽和状態で、時既に遅しですが、これは地域のB級グルメとして認められるほど、ユニークでソウルフルな逸品でした。
今、こうして書いてて、また食べたくなりますもん。
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創業55年、82歳のおじいちゃんが作るラーメンと豚テキ。これは、是非是非食べてもらいたいですね。
ちなみに、こちらのご主人と奥様には、既にひ孫がおられるそうです。おじいちゃん・おばあちゃんじゃなくて、ひいおじいちゃんとひいおばあちゃんのお店、なんです。
他にも魅力的なメニューがいっぱいあります。これは是が非でも再訪せねばなりません!
八街の名老舗食堂、それが「平凡食堂」です。
心からじーんとくる食堂でした。そして、本当に平凡で非凡の中華そばでした。
こののぼりが目印です!!
地方の観光地のような雰囲気そのものでした。
心の奥底から、素敵だなぁって思えました。
PS
青森の五所川原にも、ラーメンが食べられる「平凡食堂」があるみたいです。こちらにも行きたい!
http://tugarujinn.seesaa.net/article/203292183.html