Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

恋愛交差点20-🌸㊗20話目!🌸-もはや「死語」となった【プラトニックラブ】について考えてみませんか?!

今更ではありますが、、、

ようやく、ず~~っと問題にしてきた「少子化」について政府も本腰を入れてきました。

政府が本腰を入れたところで、少子化が止まる、ということはないとは思いますが…。

ただ、少子化問題、少子社会問題は、本当に大きな問題です。

恋愛についてあれこれと考えてきた【恋愛交差点】も今回で20話目になります。

恋愛とは何か。

愛するとはどういうことか。

このことは、僕自身のライフワークとして、ずっと問い続けてきました。

少子問題を克服するためにも、まずは「恋愛とは何か」をしっかりと語る必要があると思います。

恋愛の先に、結婚があり、妊娠があり、出産があります。

もちろん、恋愛がなくても、結婚や妊娠や出産はありますが、基本的には、恋愛がベースにはあります。

それに、恋愛感情がなかったとしても、「夫婦愛」は生じ得ますし、「子どもへの愛」もあります。

「愛すること」は、永遠の人間のテーマなのです

恋愛交差点19-「片思い」の教育学的考察、はこちら

さて、今回のテーマは、

プラトニックラブ
Platonic love / Platonic Relationship

です。

僕の中では、最も尊い恋愛のかたちが、プラトニックラブなのですが、、、

なんと、今の若者たちに尋ねると、、、

「プラトニックラブ? なんですか、それは??」

「そんな言葉、聴いたことがありません」

「初めて聞きました」

という返答ばかりなんです。

僕ら世代より上の人なら誰でも知っているこの言葉を誰も知らないんです。

プラトニックラブは、今や、「死語」になっているんです。

記念すべき20話目は、この「プラトニックラブ」について語ります。

プラトニックラブは、文字通り、「プラトン的な愛」のことを言います。

Platonic=(哲学者)プラトン的な…

プラトン的な愛というのは、ざっくり言えば、「肉体を切り離した(超越した)精神的な愛」です。

いわゆる「性欲」や「肉欲」や「快楽」や「恍惚」といった「欲望(DESIRE)」前提としない愛であり、「精神的な結びつき」や、「崇高な存在への憧れや愛しさ」や、「知的なものへの渇望や憧れ」や、「理想的な存在への精神的な合一」を前提とした愛のことです。

●emotional(感情的)
●intellectual(知的)
●spritual(霊的・宗教的)
●experiential(経験的)

これらのことが肉体的欲望を超えて沸き起こるような恋愛が、プラトニックラブです。

こう書くと、難しく聞こえますが、例えば、子ども時代に僕らが経験した、あのピュアな感情、あの純愛こそ、プラトニックラブですね。手の届くことのない憧れのクラスメート、ただ遠くで見ているだけで幸せになれるような恋心。そう、手の届かない存在への憧れのような愛…

理想(イデア)への憧れ、、、

プラトニックラブは、ロマンティックラブ(Romantic love)と似ていますが、違う概念だと考えられています。

プラトニックラブは、徹底的に、肉体的=性的な緊密な関係(physical intimacy)を否定していきますが、ロマンティックラブは、肉体的=性的な関係をそこまで否定しません。肉体的=性的な関係も認めつつ、「ロマン」へと向かっていきます。ロマンティックラブは、現代の男女の恋愛の一つの「理想形」と考えてよいでしょう。

こちらの記事(英語)を参照

このサイトでは、「プラトニックラブの条件」が記されています。


Closeness【親密さ】
Both people in the relationship feel a closeness to each other and feel that they share things in common
このプラトニックな関係にある両者は、お互いに親密さ(近さ)を感じており、あらゆる物事を共有していると感じる。

Honesty【正直さ】
Both individuals feel that they can share what they really think and feel with the other person.
この両者は、自分たちがリアル(真)に考えていることや感じていることを相手とシェアすることができると感じる。

Acceptance【受容】
These relationships tend to feel easy and comfortable. Both people feel that they are safe and free to be themselves. 
このプラトニックな関係には、気楽さや快適さを感じる傾向がある。両者とも、安心しており、ありのままの自分でいられる(本来の自分になれる=free to be oneself)。

Understanding【理解】
People who share a platonic relationship have a connection, but they also recognize and respect each other's personal space. They don't try to force the other person to do things they don't want to do or be something that they are not.
プラトニックな関係をシェアする人には、つながりがある。が、故に、お互いに相手方のパーソナルスペースを認め、それを尊重する。両者は、相手方が欲していないことを無理にやらせたり、相手方がそうあろうとは思わない存在になるよう命じたりするようなことはしない。


これを読むと、子どもの恋心とはちょっと違う感じがします。

また、一般通念的な「恋愛関係」とも違うような気がします。

むしろ、大人の関係性、あるいは、成熟した夫婦の関係性、って感じですかね?!

これを読めば読むほど、かなりレアな関係だと思えてきますね。

双方ともに親密さを感じていて、趣味や価値観や行動や活動や人生観など、共通するものをいっぱい共有できていて、お互いに本当に感じていることをしっかり言い合えて、語り合えて、且つ、気楽さや快適さを感じられて、何も着飾ることなく、少しの無理をすることもなく、お互いにありのままでいられて、相手の個人的な領域を犯さず、相手の独自のスペースを尊重し、相手が望まないことを強要しない。

そんな恋愛関係~夫婦関係を実現できている人がいったいどれだけいるでしょうか?!

また、この言葉を知らない若者たちにとっては、こういう「愛のかたち」がある、ということすら、気づけないことなのかもしれません。

そして、プラトニックラブにおいて重要なのが、「Resilience(回復・立ち直り)」という概念です。

この以下の文章を読むと、男女の狭い恋愛関係を超えていることが分かります。


Platonic relationships can play a role in helping you become more resilient in the face of life's challenges. Whether you have troubles in your romantic relationships, problems in your family, work struggles, or health challenges, your platonic relationships can support you as you weather these storms.
プラトニックな関係は、人生の困難に直面した時に、あなたがよりよく回復する(すぐに立ち直る)ことを助ける役割を果たしてくれる。ロマンティックな恋愛におけるトラブルとか、あなたの家族での諸問題とか、仕事上の困難とか、健康上の困難とか、そうした様々な嵐をあなたが乗り越えられるよう、あなたのプラトニックな関係はサポートしてくれるのだ。

引用元


ここにあるように、「人生の試練に直面した時に、あなたに回復力をより与えてくれる役割を果たす」んです。

男女のロマンティックな愛(恋愛)におけるトラブルに際して、力を与えてくれるような関係性、それが、プラトニックラブとなるんですね。

ここでユニークだなぁと思うのは、「あなたのロマンティックな恋愛関係においてトラブルが生じた時に、プラトニックな関係があなたをサポートしてくれる」、という点です。

恋愛で悩んでいたり、恋人とのことで苦悩していたりする時に、親身になって相談に乗ってくれる異性の友人、いる人にはいると思います。(僕自身は基本的に恋人のことで悩むことがないですが)かつてとおい昔、恋愛対象として見ていなかった女性(高嶺の花的な人)の恋愛相談を受けていて、色々聴いているうちに、僕のことを好きになっちゃったみたいで、それで付き合った、という経験はしましたね(苦笑)。

この話からすれば、「彼氏・彼女がいる人」「すでにパートナーのいる人」こそ、プラトニックラブの対象相手になりそうです。肉体的な恋愛関係ではない、けれど、そういう肉体的な関係でしかない彼氏・彼女をもつ人と精神的・知的・感情的・霊的につながり、そして、互いに惹かれ合い、互いにありのままでいられるような関係。

恋愛だけに限りません。家族のことで悩んでいる時、仕事のことで悩み苦しんでいる時、そういうときに、あなたがよりよく生きていけるようにサポートしてくれる、そういう相手との関係が、プラトニックな関係、ということになります。

これが、プラトニックラブのもともとの意味なんですね。

ただの純愛、じゃない…。

肉体関係を超えて、互いになんでも話せて、互いにありのままでいられて、互いに互いの領域を尊重して、互いに協力し合えて、助け合えて、高め合えて、、、

そういう人生のパートナーがいたら、きっと何よりも心強いでしょうね。

***

というわけで、、、

恋愛交差点、第20回目は「プラトニックラブ」のお話でした。

今の若い人たちは、ほとんど誰もこの言葉を知りません。

知らないのはもったいないなぁって思ったので、書いてみました。

個別の個々の恋愛についてはあれこれと語りますが、その恋愛そのものについて議論する、っていうのは、日常生活の中ではなかなかないと思います。

けれど、上にも書きましたが、人生には、あらゆる困難がふりかかってきます。

恋愛だけじゃなくて、家族での困難、仕事での困難、健康上の困難などなど…

そういう困難に直面した時に、一番頼れる人、信頼できる人との関係こそが、一番の助けになるわけですし、それは必ずしも「恋人」である必要はないんですね。むしろ、そうした困難に直面した時に、自分の恋人が実はプラトニックな関係ではなかった、と気づいてしまうんです。

今回、この記事を書いて改めて思ったのは、恋愛真っ盛りの若い人こそ、狭い恋愛関係に閉じこもってないで、色んな人と出会い、色んな人とつながり、色んな人と(肉体的欲望をもたずに)関わっていくべきだろうな、ってことです。

簡単に言えば、色んな人と出会って、その中で、自分にとって最もふさわしいプラトニックな唯一無二のかけがえのない存在を見つけること、ですかね。

そういうかけがえのない存在を見つけ、深い関係を築ければ、きっと、この先、彼氏・彼女と別れようと、家族関係が壊れて途方に暮れようと、仕事が苦しくて辞めようと、身体を壊してどうにもならくなろうと、その人があなたのそばで、あなたの力になってくれるでしょう。

もちろん、そういう人があなたの結婚相手であることが一番の理想、かもしれませんね。

でも、結婚相手である必要もないわけで、、、

結婚相手をも超えるパートナーって、実は、いるのかもしれませんね…。

プラトニックラブをもっと知りたいなら、まずはこれ!

いきなり饗宴に行くのは大変なので、まずはこれを読むといいかも。

こちらは「恋について」となっていますね。

プラトニックラブの本です!!

プラトニックラブを超えたソウルズラブ?!

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