本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

図書館で借りました:11

2006年12月23日 | 

『神のロジック 人間のマジック』西澤保彦 文藝春秋 2003

何処とも知れない、隔離された「学校」に寄宿する少年少女たち。
生徒の一人マモルは、奇妙な環境ながらもそこに順応していた。
しかし不遜な新入生の乱入で、邪悪なモノが動き出し…。

先に読んだ夫の感想があまり良くなかったので、
しばらく借りずにいた本。わたしの感想は、う~ん…。
(ネタバレになったら困るから曖昧にしておきますが)
ミステリとしては、きわどいところ。
学園サスペンスとしては、落ちがつくまで気を惹きます。
普通の小説としては、寓意性などがあり大変面白いです。

ええと。自分と世界との間に大きな齟齬を感じているタイプには、
洒落にならへんお話です。色んな意味で、痛いところをつかれる。


『都市伝説探偵団』アエラ都市伝説探偵団編 朝日新聞社 2005

「あくびはうつる?」「恐怖のあまり一夜で白髪になる?」
「フリーメーソンは世界征服を狙う?」などという、
世間に流布している都市伝説の真相をライトに解明。

噂って、「まさかなぁ…」と首を傾げつつ、
「でも皆言ってるし根拠があるのかも?」と思わせる力がある。
この本に取り上げられていた都市伝説、
何件かはわたしも「あるかも…」と怯えておりました。
「死体プールの高額バイト?」とか、
「マグロ漁船で借金返済?」とか…。よく聞くよね。
そういえば「とげが心臓に達すると危ない?」というのは、
母親から聞かされたため本気でそうだと思ってたよ。
調べもせずに単純に信じてた。ああ…。
(注:勿論、都市伝説探偵団は事実を検証しているので、
その伝説が正しいという結論になることもあります)

こうして目からうろこが取れたのは良いことだけれど、
きっと都市伝説は次々生まれていき、
今度は別のことを半信半疑で受け入れたりするんでしょうね。
そんな自分にめげず、どしどし本を読んで啓蒙されよう。うん。


『泣き虫弱虫諸葛孔明』酒見賢一 文藝春秋 2004

若き日の諸葛孔明が、“臥竜”の噂を巷にばら撒いて、
自分に相応しい就職先を得ようとするが、なかなか機会が訪れず、
その間に妻も娶ってしっぽり仲良く暮らしたりもするが、
やがて「三顧の礼」で劉備をひっかける、というお話。

これは愉快ですよ!
諸葛孔明がとことん変人で非常識なんです。
いや、彼だけではなく、三国志でお馴染みのメンバーが
ことごとくあくが強くて、爆笑してしまいます。
しかし、考えてみれば妙に美化して描くより、
ずっと説得力があるではないですか。
三国志には(多くの日本人作家が独自の解釈をして書いていても)、
平和な現代日本で暮らしている呑気な人間には
理解しがたいエピソードが、沢山出てきますもの。
群雄割拠の時代、あれぐらいでないと世渡りできませんわなぁ。
でも、あの人たちが現代に生まれていたら困るね!(笑)



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