昨日ブログで米国以外の市場の成長懸念で、国際株に向かっていた資金が米国株に向かっていると書いた。
だが昨日(5月29日)起きたことは、約6年ぶりのユーロ危機懸念からイタリア・スペインなどの国債、株式全般が売られ、安全資産の米国債や日本円が買われるということだった。
イタリアでは日曜日にマッタレッラ大統領が反体制派の組閣を阻止し、再選挙が行われる見通しが高いようだ。
再選挙は事実上イタリアがユーロ圏に留まるかどうかの信任投票になるのではないか?と見られ、イタリアのユーロ離脱を懸念する投資家がイタリア国債を売りまくった。
つい2週間ほど前までマイナス金利で取引されていたイタリアの2年物国債の金利は2.7%近くに上昇した。
一方米国国債は安全資産として選好され、10年物国債利回りは2.816%まで低下した。
アナリスト達はイタリアがユーロを離脱する可能性は少ないとみているので、暫くすると市場は落ち着きを取り戻す可能性は高い。
だがイタリアが落ち着いても、また経済問題以外の何かが起きそうな予感がする。今月初めに「今年はSell in Mayはない?」と書いた。連日米国株が上昇を続け、2月のコレクションの下げ幅を戻していたからだ。
だがまだ5月は終わっていなかった。米国経済だけを見ていると確かに5月に売られる理由はないが、不安材料は世界各地にあったのだ・・・