金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

新雪の後は1日待つ~山と相場に共通する格言

2016年01月13日 | ライフプランニングファイル

今日(1月13日)の東京の株式相場は大幅反発で始まっています。

反発は英語でいうとrebound rally。リバウンドはダイエットをしている人には嫌な言葉ですが、株式投資家にはありがたい言葉ですね。

ただし今日のリバウンドが持続するか?相場反転の節目になるか?はもう少し様子を見る必要があると思います。

で私が冬山経験から思いついた格言?は「新雪の後は一日待つ」というものです。

北アルプスなど荒天が多い冬山に入っていて、数日吹雪に足止めを食らっていた後、晴天が戻ってくるとすぐ新雪の中に飛び出したくなるものです。

だがこれは非常に危険です。降り積もった雪は不安定でちょっとした衝撃で雪崩が発生するからです。

「待ちに待った快晴。さあ飛び出そう」 

下山のためにやむを得ない場合は致し方ないこともあると思いますが、頂上を目指すならば1日待つ余裕を持ちたいと思います。

登り始めてラッセルを続ける足元から新雪がサラサラと流れ、怖い思いをして引き返したことも何度かあります。

仮に雪崩に捲きこまれなくても、降り積もった直後の雪は不安定で登り難いものです。一日待つと雪が締まり雪崩の危険も低下し、歩き易いというものです。

相場もまた然りかもしれませんね。特に不確実な材料が多い時は、少し待って雪の落ち着き具合を確認して上を目指す方が賢明です。

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米株、2日続けて反発。しかしリバウンドラリーには懐疑的

2016年01月13日 | 投資

昨日の米国株は、中国市場が落ち着きを見せたことを好感し、大幅高で始まったが、その後原油価格が一時的に30ドルを切ったことから売られた。ただし引けにかけて諸費関連・ヘルスケア・ハイテク株などが買われダウは117.65ポイント(0.72%)上昇した。

これを受けて、年初来のパニック的な売り相場が落ち着きが戻り始めたと見る筋もある。ただし大方の見方はリバウンドラリー(反発)が持続するかどうかには懐疑的だ。

年初来の相場急落で、値頃感が出てきたことは確かだ。今後1年の予想収益をベースにしたS&P500の株価収益率は、昨年末の16.9倍から、15.3倍に低下し、長期的な平均値14.6倍に近づいてきた。

IMFのラガルド専務理事はフランス中銀のノワイエ総裁の送別会で「中国経済が持続可能な成長速度に減速することは、長期的には全世界にプラスになるものの、短期的にはコモディティへの需要減や金融市場へ悪影響等の波及効果がある」と述べた。

IMFの予想では中国の経済成長率は2015年が6.8%で2016年は6.3%である。

世界の投資家が中国の経済成長鈍化とそれによる資源価格の低迷を織り込むまで、相場の底が見えてきたとはいえないかもしれない。

日本株については、相場を牽引する海外投資家がしばらくは売りに回る公算が高いので、大幅な反発は見込まれないだろう。

ところで今日(1月13日)の日経新聞朝刊「スクランブル」に「個人は相続した株を現金化する動きなどもあり、ほぼ例年売り主体となっている」という記述があった。

相続した株も売られるかもしれないが、相続対策として株を売り、相続税の課税額が低い不動産に買い替える資産家も多いと聞く。昨年金融庁は「相続時の有価証券の評価額を時価よりも低くするべきだ」と税制改正要望を提出した。今年度の税制改正では実現しなかったが、日本株相場の低迷が続くと、株価対策として注目される可能性があるのではないか?と個人的には考えている。

あるいは相続した株価が低いと余計売り易くなる、という判断からこの案はまたお蔵入りするのだろうか?

 

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