金融そして時々山

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中国は本当に大きい~エコノミスト誌のチャートから

2011年02月25日 | 国際・政治

エコノミスト誌の「今日のチャート」は、中国の大きさを改めて感じさせるものだった。それはGDPや人口で中国の省とそれに匹敵する国を比較したものだ。例えばGDPが一番大きい広東省のGDPは6.650億ドル(市場レートベース)で、インドネシア(7,032億ドル)に匹敵する。GDP2番目は江蘇省5,960億ドルと3番目の山東省5,740億ドルはスイス5,279億ドルに匹敵する。8番目の上海2,500億ドルは一都市でフィンランド一国2,398億ドルを凌駕する。小さな島の香港のGDP2,195億ドルはエジプト2,175億ドルに匹敵する。ウイグル人の反政府的な運動があった新疆省のGDP729億ドルはリビア795億ドルにほぼ等しい。

人口が最大なのも広東州で9,830万人、これはフィリピン一国9,990万人の匹敵する。以下2位の山東省9,370万人はベトナム8,780万人を凌駕し、3位の河南省9,290万人はエチオピア8,480万人を上回る。

一人当たりGDP第1位はマカオで72,110ドルでカタール66,870ドルを上回る。カタールは購買力平価ベースで見たGDPでは世界第1位で145,300ドルだ(CIAファクトブックによる)。第2位の香港は45,580ドルでシンガポール44,910ドルを凌駕し、第3位の上海22,983ドルはサウジアラビア22,850を上回る。

中国で一番貧しい省は貴州で一人当たりGDPは3,335ドルで、それでもほぼインド3,480ドル並みである。

このように見てくると中国は改めて大きな国だと感じる。また地域間の経済力の格差は非常に大きいが、先進地域の豊かさを見ると中国で国を揺るがすほどの反政府運動が起きるとは考えにくいと私は感じている。

コメント
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